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工事現場
2019/08/23

現場頻度の高い「ホームインスペクション」で役立つ写真報告書アプリとは

ミライ工事
MakMaxプラス

リフォームによる既存建物の維持・管理が国をあげての急務となっています。2018年4月の宅建業法(宅地建物取引業法)の改正では、既存建物を売買する際の検査(インスペクション)の活性化が促されました。昨今、空き家や新築コストが増加しているためです。

改正法では、宅建業者は一般消費者に対し、ホームインスペクション斡旋の可否や建物調査の結果を説明することが義務化されています。国土交通省としては既存建物の取引量を増加させ、一般消費者が建物の状況を詳しく確認できる環境と整えようとしています。引き渡し後のトラブルも防止できます。

このように盛り上がりをみせつつあるホームインスペクションですが、法改正の後押しとは別の切り口で着実に取引数を増加させているのが、千葉県に本社のある株式会社カーロポストです。

 


株式会社カーロポストの佐藤綾乃取締役(左)と中村徳行代表(右)
業務拡大に伴い事務所を移転されました。


今回は、同社の中村徳行代表と佐藤綾乃取締役に顧客を増やすビジネスモデルを伺いました。合わせて拡大する業務に対しITツールでどのように効率化されたかをご紹介します。

ITツールは写真報告書用アプリとクラウドストレージです。ツール導入時の注意点は必見です。

 

 

1.不動産会社に確実に頼りにされるビジネスモデル 


法改正によるインスペクション業界の活性化は実感されていますか?

売買される家を客観的に調査して報告する住宅診断は、売主・買主どちらにもメリットがあります。特に買主は衣・食・住の「住」について住宅購入前に計画を立てることができます。

一方、仲介する不動産会社にとっては、物件の善し悪しが分かってしまうという側面もあります。そこに一部抵抗があるのも事実で、扱う棟数が多いほどその傾向が高くなると感じています。また、住宅診断には資格を持った検査員を派遣する必要があり、物件情報や報告書の取りまとめなどの事務作業も発生してしまいます。

弊社では、減税などの優遇処置のための調査と住宅診断をセットにしています。フラット35などの各種適合証明書の発行には検査が必要で、その際に一緒に住宅診断も行い、不動産会社に報告書を提出します。ここが弊社独自の強みで、弊社から営業をかけなくても住宅診断をご依頼いただける理由の一つです。




事務所内での報告書を取りまとめる業務

 

仲介会社にとってメリットがあるということですね。

不動産会社としては、A、Bそれぞれの検査のため都度、立会いをする手間がなくなります。予め弊社で全て見ておくので、後から申込漏れがあっても問題ありません。

弊社としては現地での作業量のリスクを持つことになりますが、手戻りがないというメリットは不動産会社にとっては大きい。検査項目が重複しているので先に全部見てしまう方が交通費や人件費、手配作業などのトータルコストは低く済みます。そして、多くの写真を撮影しても作業負担にならないよう報告書作成のアプリを活用しています。

不動産会社(特に仲介会社)はトップから末端まで営業に携わっているケースが多い。事務の部分はアウトソーシングしたいはずです。弊社が事務作業をサポートさせていただき、顧客は営業活動に特化できるようにする。顧客の売上増に寄与できますし、それが弊社への信頼に繋がります。

先方からすると弊社に仕事を頼みやすい、そんな会社であり続けたいと思います。


事務所内の託児スペース。子供を連れて勤務が可能。

 

2.遠方の急な発注にも対応、報告書を当日に提出


普段の業務について以前と今を比較して教えて下さい。

現場では1件60枚程度の写真を撮影しますが、まずアプリを起動させます。アプリで写真を撮影すれば報告書が自動作成されるからです。

もともとはエクセルに貼り付けて報告書を作成していましたが、単純作業は苦でしかない。作業を楽にするためには写真の枚数を減らすしかありません。検査において写真は撮影すれば撮影するほど証憑となり、大切な情報が増えるのにです。

必要最低限しか撮影しないとなると先ほどご説明したビジネスモデルにも反します。そこに矛盾があった。

作業時間の短縮ですね。

現在大小の物件が約100件同時進行していますが、事務所にいるメンバーは報告書がある程度まとまった状態から作業をスタートします。いつ撮影したか、今どの工程かも、アプリを起動すれば思い出せます。以前は、日々整理が追いつかず、事務作業で膨大な時間を無駄にしていました。


アプリにログインすると物件毎に写真報告書を確認できる

 

どれくらいの改善効果でしょうか。

1件につき約1時間の短縮です。アプリ内で予め報告書の雛形を作成しています。また、クラウドであれば顧客の依頼に迅速に対応できます。顧客の営業担当者が発注を忘れていて急な依頼が入ることも少なくありません。一番遠い所で三重でした。リモートで報告書をまとめることが出来るので、当日にお届けできました。

 

 

3.報告書アプリで決め手となったポイント


アプリはどのように探されたのでしょうか。
 


単純作業が苦痛でアプリを検索して探していました。50個くらい使っては試しました。初めて使いやすいと感じたのが今使っているのアプリです。

 


当時、少年のような瞳して佐藤さんへアプリを説明されたという中村代表

 

決め手となったポイントは? 


ホームインスペクションに特化したアプリもありますが、費用対効果の部分で検討が必要でした。便利な機能を備えていても、報告書をまとめて共有する運用に沿っていないと利用に課題が残ります。
他社や期間限定の作業委託者を都度、アプリに招待して同時に編集できれば用途も広がります。

また、写真の改ざんチェック機能を利用しています。特に保険会社に提出する資料には注意が必要で、写真が改ざんされていないことを証明するチェックリストを添付しています。これが最大の決め手で、顧客が報告書に対し確実に安心できるお墨付きになります。

関連記事『画像改ざんを防止する仕組み│電子黒板で業務効率化』

  


4.Dropboxでストレスフリーの毎日

 


写真報告書以外の作業について教えて下さい。

完成した報告書を含め、物件毎の情報は全てクラウドの共有ディスクに保存しています。

通常の共有ディスクであれば、ファイルをパソコンからアップロードする作業が必要で、そこには待ち時間や上書きによるデータ消滅が発生しますが、Dropboxであればそのリスクがなくなります。

全員で同じファイルを編集することできるので、特別な操作なしに、パソコン内のフォルダと同じ扱いをすることができます。作業の途中でそのまま引継ぎができますし、オフィスを離れていてもDropboxのフォルダにアクセスできれば、進捗を確認できます。



写真報告書の作成とアーカイブ保存で、ツールを使い分けているということですね。


dropbox+ノートPCで働き方が大きく変化しました。これも「働き方改革」と感じています。


従業員のPCは全てDropboxと同期
※同じファイルが全員に自動で共有される

 

自社システムを開発するのは難しいですし、何よりDropboxだとレスポンスの速度が早いです。毎日の作業ですから、ドライブにアクセスする時間が1秒でも短縮されるとストレスフリーの日常になります。

弊社では業務用ノートパソコンを3台用意しています。単調な作業で飽きてしまった・・・気分転換がしたい・・・インフルエンザで学級閉鎖・・・そんな時、このノートパソコンが大活躍です。Dropboxがあることで、いつでもどこでも作業が出来ます。

ノートパソコンを持ってカフェで作業できますし、子供を見ながらも可能です。いつもと違う環境では思いがけないアイデアが生まれることもあります。様々な生活スタイルに柔軟な対応ができるので、例えば、子供がまだ小さいから…と不安を抱える専業主婦の方も積極的に採用できるようになっています。


中村代表、佐藤取締役、ありがとうございました。




5.(まとめ)ホームインスペクションを効率化させる9つのIT機能とは 


株式会社カーロポスト様が使っているITツールの機能と採用の決め手となったポイントはこちらをまとめます。

IT機能と検討ポイント 効果
報告書の自動作成 写真を撮影したタイミングで報告書が作成される。
報告書のクラウド共有 データの受け渡しなく他の人がリアルタイムに報告書を編集できる。
報告書の雛形 現場では写真差替えで作業が完了。撮り忘れ防止や新規現場担当者向けのお手本になる。
写真の改ざんチェック 写真が改ざんされていないことを第三者機関が担保する。
使いやすい操作 初めての人でも説明書要らずで使える。
費用対効果 月額金額の多寡。初期費用や年契約の制限にも注意。
クラウドストレージとの活用 いつでもどこでもデータにアクセスして進捗を確認できる。
保存データの共有 作業の分業、引継ぎをスムーズにし、データ紛失を防げる。
PC・アプリとのデータ同期 データが端末とクラウドの両方に保持される。データアクセスの待ち時間が削減され、オフライン時でもデータを編集できる。

 


無償の写真報告書アプリについてはこちらもお読み下さい。
『【無料台帳アプリ登場!!】現場/工事写真を簡単に整理で手間いらず⁈』

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