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News Release
2019/08/30

災害対応「簡易天幕」の開発に成功

高谷裕美
MakMaxプラス

~「特許出願中」クレーンで天幕を吊り上げ約10分で設営完了~


2019年8月30日

<報道用資料>

太陽工業株式会社

 大型膜面構造物(テント構造物)などを手がける「膜や」の太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:荒木秀文)は、この度、大規模災害などの緊急時に大型シートをクレーンで吊り上げ、短時間で設営する「簡易天幕」を開発、試験設営に成功いたしました。

 太陽工業が今回開発した「簡易天幕」は、1枚ものの大型シートをクレーンで吊り上げ、わずか10分程度で設営するサスペンション構造の仮設上屋です。大規模災害発生時の緊急用としてはもちろん、各種イベントでの利用も想定して今年4月より検討を開始、安全性を確保しつつ「より早く、容易に」日除け・雨除けの空間を提供します。(特許出願中)

 「天幕」の大型シートには、化学繊維に塩化ビニール樹脂をコーティングした膜素材(防炎品)を採用、産業用のテント倉庫などにも使用される実績豊富な素材を10m×20mサイズに加工し、外周6カ所をワイヤー等で固定しつつ、シート中央部2カ所をクレーンで吊るすことで、安定性を保っています。

 なお、「簡易天幕」の開発で重視した点は、安全を保ちつつ「短時間の設営」を実現する事にありました。これは阪神・淡路大震災や東日本大震災などの大規模災害でいち早く被災地に到着し、災害支援物資などの保管場所や一次避難所などを供給してきた当社の現場経験に基づいています。

 柱の無い室内空間は災害の現場にも有効ですが、従来の大型テントは設営に時間と手間が必要でした。一方、運動会などでもお馴染みの小規模なフレームテントも、大面積を覆うには多くのテントが必要で、その分細かな作業が発生します。また、柱数も多くテント間の谷間に生じる雨仕舞の問題など、機能面の問題も解消されません。

 「簡易天幕」の設営時間は約10分で、同規模の仮設テントが半日から1日程度であるのに対して大幅な時間短縮を可能にします。去る8月24日には、緊急災害時を想定した「天幕を吊るすタイプ」と、イベント利用など仮設施設を想定した「天幕内にポール8本を設けるタイプ」の2種類の方式が検証され、いずれの場合でも安全に設営できる事を確認しました。

 

 太陽工業は災害対応の経験が豊富で、過去の大規模災害でも2000人収容の大型仮設テントや、空気でエアービームを膨らませ約1分で立ち上がる「マククイックシェルター」などが多数導入され、緊急対応の一端を担ってきました。さらに近年は、地域のテント・シート工業組合とも連携し、「災害時にテント資材などを供給する協定」を今年8月段階で9つの自治体と締結するなど、防災・減災に向けた取り組みにも力を注いでいます。

 今回開発した「簡易天幕」も、防災への取り組みの一環であり、今後もハードソフト両面から災害への備えを進める事で、人々が安心して暮らせる社会の実現に貢献していく所存です。

 


 

「詳細情報」

簡易天幕について

製品名: 簡易天幕
●  用途: 大規模災害発生時の緊急用。(緊急支援物資の保管スペース、一次避難スペースなどを想定)
    平常時の利用としては、「各種イベント用」なども想定
空間寸法: 縦10m×横20m /屋根の最大高さ5m~
構造: 天幕(大型シート)の中央部2点をクレーンで吊り上げ大屋根を構成する サスペンション構造(特許出願中)
使用素材: ①天幕 材質=化学繊維に塩化ビニール樹脂をコーティングした膜素材(防炎品)/重さ約300kg
  ②その他:中央ポール、外周ポール、バックステイケーブル 他
使用重機: クレーン車(16もしくは25t)
設置時間: 合計約10分
必要人数: 6名

 


緊急災害時を想定した「天幕を吊るすタイプ」

緊急災害時を想定した「天幕を吊るすタイプ」

過去の大規模災害における緊急支援活動

太陽工業は、1995年の阪神・淡路大震災以降、大規模災害における緊急支援活動に力を入れてきました。災害発生直後は速やかに現場に入り、現地の復旧活動に参画しており、中でも2011年の東日本大震災の際には、発生翌日に2000人収容のアルプステントを無償提供する事を決定、その後も大小さまざまなテントを供給し、地域の復興に貢献しています。


左:無償提供した2000人収容のアルプステント
右:緊急用エアテント「マククイックシェルター」

自治体等との連携による、新たな取り組み

太陽工業は2017年より、地域のテント・シート工業組合とも連携し、大規模災害発生時に「大型テント」などを供給する協定を各自治体と締結しています。南海トラフ地震や近年全国で頻発している風水害への備えとして創設したもので、今後も有事に備えたネットワークづくりを活発化させる予定です。

 

※2019年8月段階で協定を締結している自治体
須崎市、四万十町、香南市、中土佐町、ほか、合計9自治体

写真ダウンロード


報道用写真はこちらよりダウンロード頂けます。 

この件に先するお問合わせ先

太陽工業株式会社
コーポレートコミュニケーション(広報)担当:上田、高谷、丹羽(にわ) 
電話:06-6306-3033

 

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