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防災
2019/11/25

防災用エアーテントの活用方法とスペックのご紹介

高谷裕美
MakMaxプラス

近年、日本各地で大きな自然災害が増えており、防災への意識や需要が高まっています。

災害発生時の避難拠点や救助拠点を考えるにあたり、防災テントの準備を迫られる団体や、担当者の方も多いと思います。

防災用テントというと、蛇腹式のパイプテントなどのイメージが強く、実際にそれらを用意して防災訓練に使用している市町村や会社が多くあります。しかし、テントにはそれら以外にも種類があるのはご存知でしょうか。

本記事では、まず防災用のテントに求められる機能を整理して、理想のテントとはどういったものか考えていきます。防災用テントにはどのような機能が必要とされ、結果的どの種類のテントが適しているか紹介していきます。

 

 

防災用テントに求められる機能

防災用テントは、災害現場などで使用されますので、管理や利用に際してはなるべく負担が少ないものが理想的です。

災害時の様々な場面を想定すると、下記のような機能がテントには求められます。

 

防災備蓄用に収納しておける

「使いやすさ」と同じくらい、備蓄時にはコンパクトに収納できて管理負担がかからないことが好ましいでしょう。場所を取らないものであれば、それだけ数も多く備えておけるという利点があります。

 

簡単に持ち運びができる

緊急時にすぐにテントを用意できるかどうかを考える必要があります。備蓄場所から簡単に持ち運びができるものであると、対応が非常にスムーズになります。

下記の画像は蛇腹式のパイプテントの例です。持ち運びを考慮しているものですが、それでも相応の人数が必要になってきます。緊急時を考えると最適とは言い難いでしょう。

蛇腹式のパイプテントのイメージ

 

誰にでも簡単に扱うことができる

防災用テントは緊急時に使用するものなので、動ける人員の誰もが簡単に扱える必要があります。慣れた人でないと設営が難しいものは、好ましくありません。

設営方法が複雑で、練習をかさねた人でなければ設置ができないようなものは、防災用テントとしては避けるべきでしょう。

 

少人数で設営できる

緊急時には、どれだけの人がすぐに動けるか分かりません。持ち運び~設営まで、少人数で対応できる機能が求められます。テント一式につき、2名で扱える程度を目安にすると良いでしょう。

 

安全性が高い

テントはただ場所を確保するだけではなく、安全性にも配慮した機能を備えている必要があります。破損や、火災など二次災害を防ぐためにも、できるだけ丈夫で耐火性の高い素材を用いたテントが必要です。

 

メンテナンスが容易

防災訓練や実際の災害時での使用で、汚れてしまったり部分的に破損してしまうことも想定して、メンテナンスが容易なものであると、管理の負担が減ります。緊急時に業者が工場に持ち帰らないと修理できないようなものでは、防災に用いることはできません。

 

簡単に撤収できる

消防用テントは臨時に設置するものですから、撤収時もなるべく速やかに対応できるものが望ましいでしょう。

 

 

消防用のテントには「エアーテント」が最適

以上、防災用テントに求められる機能を整理してきました。これらの条件を満たそうとすると、一般的なパイプテントではなかなか難しいのが現実です。

そこで、消防用テントの最適解として「エアーテント」をご紹介します。

 

エアーテントとは?

エアーテントとは、従来のパイプなどの骨組みではなく空気で膨らませて形成するテントです。機能と利便性を高めたタイプです。緊急・災害時に素早く簡単に設営でき、機能も充実しているため、防災用テントに最適です。

太陽工業株式会社の災害・緊急用エアテント「マク・クイックシェルター」を例に、仕組みや機能をご紹介していきます。

 

コンパクトに収納できる

エアーテントは骨組みがなく全て布地のため非常に軽量で、コンパクトに収納できます。

エアーテントであれば場所をとらず、畳んだテントの上にスペースを確保できるので、他の備品も多く収納できるようになります。

例えば、工場では防災用倉庫が敷地内に確保されているケースが多いのですが、

  • モノが詰まっていると出し入れが容易でなくてすぐに取り出せない
  • かといって防災倉庫以外に保管すると、二重管理の手間がかかってしまう
  • あるいは、すぐに取り出せなかったりする

という懸念があります。

エアーテントであれば場所をとらず、畳んだテントの上にスペースを確保できるので、他の備品も多く収納できるようになります。

 

軽量で持ち運びも簡単

防災用テントは、持ち運びのしやすさも重要です。

エアーテントであれば、下の写真のようにわずか2人で持ち上げることができます。乗用車にも積載できるサイズのため、きわめて容易に持ち運ぶことができます。

 

広げて空気を入れるだけで設置完了

エアーテントは組み立て・設置がとても簡単です。

従来のパイプテントでは骨組みや布地の取り付けが複雑です。その点、フレーム式のテントは構造が簡易ですが、重さもそれなりとなり、結局、設置が大変となってしまいます。

従来の蛇腹式パイプテントは骨組みと布地の取り付けが複雑だったり、フレーム式のテントは重さがあったりするため、設置には手間も人手もかかります。

一方、エアーテントであれば、空気を入れるだけで組み立てられるため、設営箇所に運んで誰にでもすぐに設営することができます。

 

大人2人で設置できる

持ち運びと同様に、設営についてもエアーテントは大人2人がいれば十分に対応できます。下の写真のように空気で膨らむのを待つだけなので、両端を支える人員だけで設営が可能です。

パイプテントでは一般的に4人必要といわれている中、半分の人員で済むということは、緊急時には倍の効率で設営が進むことを意味します。

 

最短約3分で設置可能

組み立てが簡単で人手がかからないだけでなく、時間もかからないのがエアーテントの特徴です。 作業時間のイメージは下記のとおり、最短約3分で完了します。

  • 1.生地の展開(1~2分)
  • 2.ロッドの取り付け(1~2分)
  • 3.空気の充填(1~3分)※手動でも可能

パイプテントは約20分を要しますので、エアーテントならば従来の4分の1の早さで設営ができることになります。

テントの役割として、機材や書類を雨風から防いだり、食料などの備蓄をしやすくするために「内部空間」を作る機能が求められます。

一般的なパイプテントで内部空間を確保する場合、側面布を取り付ける手間が発生して時間がかかります。これでは緊急時に最短で拠点を設置することはできません。

 

防火素材使用で火災に強く、強風にも耐えられる

テント素材にも防火素材が使用されています。。現在では、テントであっても火災に強い設計が一般的です。

また、形状安定性にすぐれ、強風時にも安心して使用できます。

二重チューブ構造により現場で修理ができる

「マク・クイックシェルター」は、下図のようにエアーテントの支柱となるチューブが二重の構造となっています。内側のインナーチューブが高い機密性を保つと同時に、外部から損傷を受けた場合にもダメージがインナーチューブに達するのを、外側のアウターチューブが防いでいます。

万が一、インナーチューブが破損した場合でも、現場で交換作業をし、復旧させることができます。

 

約5分で撤収

設営時同様に、撤収も簡単かつ素早く行えます。

排気もボタンを押すだけで勝手に空気が抜けていく仕様のため、人の手で圧力をかけずに待っているだけでよく、エアーテントの撤収がきわめて容易です。(浮き輪のように、力を入れて空気を押し出す必要がありません)

概ね5分ほどで、撤収が完了します。

 

 

防災エアーテントの導入事例

実際にエアーテントを導入している現場も多くあります。

導入事例を紹介していきます。

 

各自治体の消防・警察

枚方市総合防災訓練

災害時の対策本部の設定です。机、椅子などを準備し明るい空間で、通信などの操作もスムーズに行なえます。

静岡県原子力防災訓練(掛川市、藤枝市、菊川市、島田市)

原子力災害時に各自治体が備蓄しているエアテントを持ち寄り、スクリーニングや除染をする為のスペースをつくります。

 

総務省

総務省支援車

東日本大震災時に全国から集まった緊急消防援助隊の皆様が現地で活動時、寝泊りに使用されました。

 

民間企業

某大型商業施設

商業施設での震災対応で導入されました。怪我などで、避難が困難なお客様を収容します。

某自動車メーカー

ハイブリット車の電源を利用し、非難時にテント内の通信機器や調理器具を利用できる仕様です。

 

エアーテントの連結使用例

2つのエアテントをファスナーで簡単に連結し、異なる機能を持つ大きなテントをつくることもできます。

奥は食料備蓄のために閉鎖された空間として使用し、手前は受付場所側面を開放させる。 記録係は奥の閉鎖空間でPCや機器を操作し、手前の開放空間で診断や受付をする。

というような使用方法が可能です。

エアテントが連結されることで内部空間の広さを調節でき、用途に合わせて運用が可能になります。

 

 

 

エアーテントの設営~撤収を動画で観てみる

実際に、エアーテントの設営から撤収の手順を説明している動画がありますのでご紹介します。

(出典:太陽工業株式会社 災害・緊急用エアテント「マク・クイックシェルター」

 

 


まとめ

ここまでご紹介してきたように、従来のテントと比較してエアーテントには圧倒的な機能性・利便性があります。

防災用テントを検討されている方は、ぜひエアーテントをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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