<![CDATA[MakMaxプラス]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/ Sun, 03 Dec 2023 15:06:10 +0900 Thu, 30 Nov 2023 12:30:00 +0900 CMS Blue Monkey http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss <![CDATA[令和5年度山梨県建築文化賞を受賞]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/news/a405 “小さな村に大きな木組み屋根”丹波山村役場


2023年11月30日

<報道用資料>

太陽工業株式会社

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己)は、人口約530人で離島を除いて関東で最も小さい自治体である丹波山村(山梨県)から庁舎の設計、施工を受注し、2023年1月に完工しました。今回、この丹波山村役場が山梨県建築文化賞推進協議会より、「令和5年山梨県建築文化賞」を受賞し、11月29日に山梨県立図書館(山梨県甲府市)にて授賞式がとり行われました。

 

■青梅街道と奥多摩の山々をつなぐ大屋根庁舎

 丹波山村役場は、村の中央を東西に貫く青梅街道に面して建てられています。村に住む⼈、⼭を訪れる⼈、街道を通りすぎる⼈、様々な⼈が⾏き交うこの場所に、村のシンボルとなるカラマツ集成材の大屋根をもつ庁舎が誕生しました。村民と登⼭客や⻘梅街道を通る⼈が触れ合い、語り合えるような開かれたイメージをもつ2階建ての建物です。 今回の受賞で山梨県建築文化賞推進協議会では、「小規模自治体における新たな庁舎のカタチとして高く評価された」としています。

 丹波山村役場は、鉄筋コンクリート造、鉄⾻造、⽊造のハイブリッドな構造となっています。鉄筋コンクリートの基壇の上に、鉄⾻の柱梁を建てたあと、⽊造屋根を架構しました。北側法⾯の⼟砂崩れに備え、本⼯事に先⽴って法⾯補強⼯事を⾏なっており、木がもつ温もりある優しい内観の一方で、十分な堅牢性をもっています。庁舎は役場機能はもちろんのこと、観光拠点としての機能、⼦供たちの遊び場、お年寄りの寄合の場、災害時の拠点、お祭りの舞台など、さまざまな活動の拠点となります。

 

 ⻘梅街道に沿って設置したテラスはバスの待合スペースとしても活用されます。役場の内外には⾊々なスペースを設置しており、⽤がなくてもふらりと⼈が集まってくる村の方々の家のような役場となっています。

 

■災害対策と環境配慮

 災害時や有事の拠点となる新庁舎では、3⽇分の⾮常⽤電源、3⽇分の雑⽤⽔、3⽇分の飲料⽔(PETボトル備蓄)を備える備品倉庫を設けています。また、排⽔貯留槽や太陽光発電など、災害時の機能維持に配慮した設備も備えています。 斜⾯地の敷地特性を⽣かした⾃然換気に有利な屋根形状を採⽤するとともに、⼤きくひさしを出すことで⽇射遮蔽を徹底しました。これによりランニングコストとCO2排出量の削減を図っており、環境にやさしい役場となっています。
 こうした高い省エネ設計の徹底により、レジリエンス強化型のNearlyZEBを取得しました。

■丹波山村役場の概要

□1F

 街道に沿って、広く、⾒通しのよいロビーを配置しました。 執務室や村⻑室等の⽇常業務のスペースは1階に集約しており、来庁者の受付もすべて1階となります。

□ロビー

 明るく、⾒通しのよい開放的なロビー空間。⼊⼝を⼊ってす ぐに受付カウンターを設け、職員に声をかけやすい雰囲気を 作っています。⼀⾓には丹波⼭の特産品などを紹介する展⽰コーナーを設け、道の駅のアネックスのように利用することもできます。

□2F

 議会スペースや職員のミーティングのほか、村の方々がワークショップや放課後の学習などに⾃由に使えるスペースとして⼤会議室、⼩会議室、図書コーナーを設けています。

□⼤会議室と図書コーナー

 2階の⼤会議室は、移動間仕切の開閉によって空間を区切ることができます。議会会期中は議場として、⽇常は職員も村の方々も利⽤する多⽬的ホールとして、さまざまな⽤途に活⽤されます。

■建築概要

所在地:⼭梨県北都留郡丹波⼭村2450
施主:丹波⼭村
CM:株式会社⼭下PMC
設計/施⼯ :太陽⼯業・橋本尚樹建築設計事務所(現・NHA)共同企業体
着工:2021年9月
規模:地上2階建て・鉄筋コンクリート造⼀部鉄⾻造、⽊造
建築⾯積868.13㎡(建ぺい率25.31%)
延床⾯積1079.02㎡(容積率30.27%)
⾼さ10.300m
敷地⾯積3429.33㎡

 

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安心・安全を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。

公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 


報道用写真は、こちらよりダウンロード頂けます。

 

この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 広報部 電話:06-6306-3033
三井(080-7077-0347)/高谷(080-4017-4670)/蔭島(090-2147-4572)

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Thu, 30 Nov 2023 12:30:00 +0900
<![CDATA[中小企業税制優遇のポイント:テント倉庫建設の効果的活用法]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a404 中小企業経営強化税制について 中小企業経営強化税制について設備投資を行う中小企業が、条件を満たすことによって法人税・所得税からその費用分の控除を受けられる制度です。

認定期限が令和7年3月31日まで延長され、条件が合えば、テント倉庫の建設の際、この優遇税制を活用することが可能です。

中小企業の設備投資による企業力の強化や生産性向上を後押しする制度で、青色申告をしている中小企業(「資本金または出資金額が1億円以下の法人」あるいは「常時使用の従業員数が1000人以下の個人」)が、対象となる設備を導入する際、税額控除(7%または10%控除)または即時償却が受けられる制度です。

働き方改革推進もサポートする制度と位置付けられており、職場環境の改善や業務の効率化を図るための設備投資も対象となります。

対象となる事業内容は、製造業、建設業、農業、小売業、飲食業と幅広く、倉庫設備を必要とする道路貨物輸業、倉庫業なども含まれます。

〇認定にむけて

まず、顧問税理士などと協力して、経営力向上計画の策定が必要です。AからC類型までの3種類があります。 


例えば、以下のようなケースがA類型・B類型に該当します。

課題:外部で倉庫を借りており、賃料の高騰でコストが上昇。また各地に分散された拠点との輸送のため、自由度が低く、燃料費の高騰やドライバー要因の確保を苦慮している。(2024年問題)

解決策:倉庫を新築し、中継拠点を1つに集約することで、燃料費低減・労働時間の低減。また、敷地内に設置することで生産性が向上、より適切な要員でも効率化になり結果的に収益向上。

このようなケースは、運送業界では多く散見されます。中小企業税制優遇を活用することで、業務の効率化・コストの軽減、延いては収益向上へとつながります。自社においても、当制度の認定の可否を確認し、上手く活用しましょう。

〇メリット)税額控除:対象の設備費用にかかる税額を7%または10%控除or臨時償却


資本金・・・1億以下~ 3,000万以上  → 7%
   ・・・3,000万未満         → 10%

〇メリット)即時償却:対象となる設備費用をその年に一括して経費計上できる

※指定期限は「2025年3月31日まで」
 「申請期限」ではなく「認定までの期限」←申請まで1・2ヶ月掛かる場合あり 

中小企業税制優遇措置の申請は専門的な知識と経験を必要とします。
提出書類の正確性の担保、要件の確認などは、 必ず顧問税理士に確認をすることが重要です。

〇税制措置内容

即時償却(購入額の100%が経費計上可能)もしくは税制控除(取得価格の最大10%)

〇テント倉庫が該当する投資先の価格要件

60万円以上の建物附属設備

〇対象となる企業

資本金もしくは出資金が1億円以下の法人など条件あり

〇認定期限

令和7年3月31日

〇適用となる設備

下記の2つの条件をクリアした設備です。

  1. 一定期間内に販売されたモデル
  2. 経営力の向上に資するものの指標(生産効率、エネルギー効率、制度 など)が、旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備

太陽工業で製造・販売しているテント倉庫では膜材色「ホワイト」もしくは「アイボリー」系を使用することで、日中はもちろん雨天時でも照明の点灯が不要になることから昨今の電気代高騰によるコスト増も低減されエネルギー効率が向上するということができ、2.の条件をクリアすると考えられます。下記表のテント倉庫は適応対象になる可能性があります。

〇申請までの流れ

 

中小企業税制優遇を活用し、テント倉庫の建築を効率的に行いましょう。
条件を満たせば、法人税・所得税から費用の控除が受けられます。

対象業種は幅広く、具体的な目的を明確にすることでスムーズな認定が可能です。申請までの手順を確認し、効果的なテント倉庫の導入を検討しましょう。

倉庫建設の基本ガイド
2024年問題解決の糸口

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こんな方におすすめ

  • 倉庫建設で何から着手すべきかわからない
  • 経済的に倉庫を建設したい
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資料ダウンロードはこちら

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Wed, 22 Nov 2023 17:23:22 +0900
<![CDATA[特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンから感謝状授受]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/topics/a401 シリア北西部の被災地支援にエアテントを活用


2023年11月21日

<お知らせ>

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己、以下:太陽工業)は、トルコ南東部・シリア北西部で発生した地震による被災地への救援活動としてエアテント(製品名:マク・クイックシェルター)10張りを提供したことを通じ、11月1日に特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(東京都中野区)から感謝状を授与されました。提供した同製品はシリア北西部に届けられ、保健・医療活動の拠点、子どもが安全に安心して過ごせる場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」の拠点等で活用されました。なお、今回の支援ではテント10張りとともに、ワールド・ビジョン・ジャパンの活動費用なども合わせて提供しました。

 

■被災地でのエアテント活用状況

□保健・医療活動の拠点
 被災した患者の待合室、子どもや女性向けの心理的支援や母乳育児セッション提供時のスペース、女性や乳幼児が栄養サービスを受けるための安全な場所「母子フレンドリー・スペース」として活用。

□保護活動(子どもの保護活動を含む)拠点
 職業訓練などのサービス提供時の利用や、子どもが安全に安心して過ごせる居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース(子どもが安心して安全に過ごせる遊び場)」として活用。

現地での活用の様子

エアテント組み立ての様子

エアテントを導入することで、被災された地域の方々がサービスを受けるための場所がない課題を解決し、快適さとプライバシーを確保できるスペースとして貢献しました。今回提供したエアテントは、今後も継続し被災地の支援に活用されます。

 

■コメント

特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン 理事長 片山信彦 様

 ワールド・ビジョン・ジャパンを通じ、世界の子どもたちのために多大なるご協力を賜り、熱くお礼申し上げます。尊いご寄付は、トルコ・シリア大地震で被災した子どもたち、人々の命を守る活動のために活用させていただきました。尊いご貢献を覚え、心より感謝の意を表します。ありがとうございました。

太陽工業株式会社 代表取締役社長 能村祐己

 太陽工業も海外に拠点があり、グローバルでの災害支援という点に課題を感じておりました。このような機会に、現地へ本当に必要な物資を迅速に届けたいという思いをもとに、ワールド・ビジョン・ジャパン様を通じ、意味のある支援を行うことができ感謝しております。この度は本当にお世話になりました。

 

■提供したエアテント

 マク・クイックシェルターは、緊急・災害時に素早く簡単に設営できるハイブリッドエアテントです。女性4人で10~15分で設営可能です。災害対策本部や救護所をはじめとする幅広い用途に即応力を発揮します。東日本大震災などの災害時に医療用途などを含めて過去に2700張以上の活用実績があります。

エアテント外観

エアテント内観

 

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安全・安心を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。
公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 

■ワールド・ビジョンについて

 キリスト教精神に基づいて、開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う 世界最大規模の 国際 NGOです。 貧困や不公正の根本原因に取り組むことで、子どもたちやその家族、地域社会がその可能性を最大限に発揮できるよう支援しています。私たちは、 宗教、人種、民族、性別にかかわらず、すべての人々のために働きます。日本事務所であるワールド・ビジョン・ジャパンは1987年に設立、事務所は東京都中野区にあります。
公式HP:https://www.worldvision.jp/

 

この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 広報部 電話:06-6306-3033
三井(080-7077-0347)/ 高谷(080-4017-4670)/蔭島(090-2147-4572)

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Tue, 21 Nov 2023 12:00:00 +0900
<![CDATA[「アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都」交流棟を完工]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/news/a400 優しい自然光が照らす“明るい膜屋根”の下でイノベーションを創出


2023年11月14日

<報道用資料>

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己)は、京都府に新しく誕生したアートとテクノロジーの融合によるオープンイノベーション拠点「アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都」(2023年11月から運用開始、運営:公益財団法人京都産業21)の交流棟の施工を受注し、このたび完工しました。

交流棟の内観の様子

■多用途のオープンイノベーション拠点

 「アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都」の交流棟は、エントランスを中心とした交流ゾーン、ピッチゾーン。多目的利用を想定したミーティング、通常の打合せ利用としてのミーティング、そして集中した仕事の処理に最適なコワーキングルームと、配信機能を備えたスタジオで構成されています。エントランスには、セミナーやピッチ会など小規模のイベントに最適なスペースが設置されており、膜屋根が太陽光を透過し明るいイベント空間が作られています。さまざまな人が集うオープンイノベーション拠点にふさわしい、優しい自然光を提供しています。

 

■高品質・環境負荷に配慮しながら、わずか6か月で完工

 今回完工した交流棟は、当社独自の膜構造を使って短工期化・低コスト化を実現する膜構造建築「フレックスハウス」です。長年の膜構造建築の技術とノウハウをもとに、自社工場で部材を生産することで高品質かつ工期短縮を実現しており、本施設は着工からわずか6ヵ月で完工しました。膜構造で作られた施設は、軽量で使用する鉄骨量も少なくできるため、輸送による環境負荷を大きく低減、金属部材やコンクリートなどを多く使用する一般的な建築物と比較し、環境負荷の削減に寄与しています。

 「アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都」は、民間の工場跡地を利用した官民が連携したオープンイノベーション施設です。一定の使用期間を経て解体することを視野に入れた場合、解体も短期間ででき環境負荷が少ない「フレックスハウス」は、当施設に最適な建築物です。

 

■「アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都」交流棟 概要

所在地: 京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字鏡田30番地1
構 造: 骨組膜構造 1階建て
寸 法: 間口16.77m×奥行き35.38.m×高さ5.0m(軒高)
面 積: 延床面積約 600平方メートル
仕 様: 屋根/膜材 CMX220(不燃)
施 主: 京都府
土 地: マクセル株式会社の工場跡地を京都府が10年間借用
運 営: 公益財団法人京都産業21
設 計: (企)ひと・まち設計
施 工: 上島建設(株)
交流棟建築:太陽工業株式会社

 

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安全・安心を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。

公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 


報道用写真は、こちらよりダウンロード頂けます。

 

この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 広報部 電話:06-6306-3033
高谷(080-4017-4670)/三井(080-7077-0347)/ 蔭島(090-2147-4572)

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Tue, 14 Nov 2023 12:30:00 +0900
<![CDATA[京都府船井郡京丹波町と災害時応援協定を締結]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/news/a399 京都府内の自治体と初締結、災害時の早期復旧を支援


2023年11月8日

<報道用資料>

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己、以下:太陽工業)は、10月25日に京丹波町(畠中源一 町長)との間で、大規模災害発生時に救援物資の一時保管や救護所にも活用できる「大型テント」のほか、避難所で使用する「間仕切り」等を供給する協定を締結いたしました。自治体との締結は本協定で全国62件目となります。

 太陽工業は、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震などにおいて、災害対応を行った実績があります。それらの活動で得た経験と教訓を活かし、2017より各自治体との協定締結を開始、緊急時でも、スムーズな物資の供給が出来る体制を構築してきました。

太陽工業をはじめとして、イベントコンサルティングのTSP太陽株式会社(本社:東京都目黒区、社長:池澤 嘉悟、以下:TSP太陽)やイベントや施設の運営を手掛けるアクティオ株式会社(本社:東京都目黒区、社長:淡野 文孝、以下:アクティオ)からなる太陽グループが保有する各地自治体とのネットワークを活用し、グループで連携しながら有事の際の対応体制をより強化していきます。

 

■協定概要

協定名:災害時における天幕等資機材の供給に関する協定書
締結日:令和5年10月25日
内容:京丹波町において災害が発生したとき、または発生する恐れがあるときに、要請に基づいて当社からテントなどの資機材を供給するもの

調印の様子

 

■コメント

京丹波町 町長 畠中源一 様

 本日の協定を締結できることに心から感謝申し上げます。太陽工業は旧瑞穂町(丹波町・和知町と合併前)時代に工場を建設いただき、町の発展や雇用に多大な貢献をいただいています。国内における災害発生状況は毎年深刻化しており、比較的災害が少ないと言われる京丹波地域においても油断ができない状況となっております。町民の安心安全確保はまちづくりの基本であり、予想不能の自然災害に対して日ごろからの備えが重要だと感じています。本町では関係機関、各種団体、町内事業所との連携を強化し、防災対策に常日頃から務めています。 町内に瑞穂工場を整備いただいているという関係から、京都府内初の協定となったことも非常に嬉しく思います。協定の締結を通じ、町民の安心安全を守る要の災害対策において、大きなお力添えをいただけるものと、大変心強く感じております。

太陽工業 代表取締役社長 能村祐己

 京丹波町との災害協定を迎えられたことを非常に嬉しく思います。我々が災害後に展開する大型のテントは、被災者の避難場所のみならず、災害発生時に集まる支援物資の保管場所やボランティア団体の方々の受け入れ場所や活動拠点としてご活用いただいています。また、当社はイベントにおける仮設事業も手掛けておりますので、仮設トイレや発電設備などの供給もさせていただいています。  太陽工業の瑞穂工場は当社の保有する国内外の工場においても一番の規模を誇ります。瑞穂工場ではスタジアムクラスの大型製品を製造しており、京丹波町で製造された製品が世界各国に届けられていることから、当社の世界戦略においては非常に重要な拠点と捉えています。 協定は締結がスタートであり、災害発生が本番かもしれませんが、太陽工業としてもこれからもしっかり京丹波町の皆さまを支えていきたいと思っております。

 

■太陽工業の防災製品について

 太陽工業では、街中から河川沿い、いざという時のために幅広い水害対策器材をはじめとする防災機器を数多く取り扱っています。

太陽工業の防災対策製品について

 

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安全・安心を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。
公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 


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この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 広報部 電話:06-6306-3033
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Wed, 08 Nov 2023 12:30:00 +0900
<![CDATA[膜素材を用いた常設足場「サン・ステラス」を発売]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/news/a398 橋梁の点検・メンテナンスに景観性の高い“明るい足場”を提案


2023年10月30日

<報道用資料>

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己)は、橋梁の点検・メンテナンスを容易にする膜素材を用いた常設足場「サン・ステラス」を、本年11月より販売開始します。橋梁の点検・メンテナンスは大きな社会課題となっており、当社ではサン・ステラスを今後3年で10億円程度の売上を目指します。

橋梁内部点検の様子(イメージ)

 全国にある73万の橋梁のうち約60%が2032年度に建設から50年を迎えるため、老朽化対策が必要になっています。国土交通省が2023年8月23日に公表した「道路メンテナンス年報」によると、2022年までに点検した602、682の橋梁のうち、早期に対策すべき橋梁(早期措置段階)は8%、予防措置が必要とされる橋梁(予防保全段階)は51%とされています。こうした点検・メンテナンスが必要な橋梁のなかで、例えば、鉄道と上下で交差する橋梁など仮設足場による補修工事が時間的に大きく制限される橋梁や、海上など仮設足場の設置が困難な橋梁などでは常設足場の設置が有効な解決手段となります。今後は橋梁の老朽化の進展と就労人口減少を背景として、こうした常設足場を設置する必要がある橋梁の市場規模は拡大していくことが予想されます。サン・ステラスは、この様な常設足場を必要とする橋梁向けの景観配慮型製品として販売します。

 サン・ステラスは光を取り込み、紫外線をカットでき、耐燃焼性の高い膜材をはじめ、格子状のFRPやPVCプレートなどの複数部材で構成されたハイブリッドパネルです。安全性に配慮した全面フラットで明るい床面をもつ常設足場で、脚立や台車を使用した作業もでき継続的な点検・メンテナンスの作業効率が飛躍的に向上します。サン・ステラスで橋梁を覆うことで、紫外線や飛来塩分から守り、メンテナンス作業そのものを大幅に低減し,橋梁の長寿命化を可能にします。また、橋梁の側面は膜構造との組合せで、曲線形状を表現することも可能なため、夜間はライトアップにより、周辺環境に調和した美しい空間を演出できます。

 なお、サン・ステラスは、本州四国連絡橋をはじめとして日本各地の長大橋や特殊橋の設計に携わってきた株式会社長大(本社:東京都中央区、代表取締役社長:野本 昌弘)の技術協力を得て開発しました。今後の具体的な設置についても、長大の橋梁設計に関する知見を活用して導入を進めます。

 

■橋梁内部(点検空間)の明るさ

 サン・ステラスを設置した橋梁内部の照度を計測すると、晴天時、点検空間は300lx、最大で500lx程度の照度が確保されました。これは厚生労働省が規定する「付随的な事務作業(文字を読み込む必要のない作業)」の作業照度に相当することから、晴天時にはライトで照らす必要はありません。

 

■サン・ステラスの高い耐久性

 サン・ステラスに使用している膜材はフッ素樹脂+ガラス繊維平織物からなり、高い耐燃性を有します。また、耐久性に優れ、歩行、落下物、経年の繰り返し荷重に対する安全性も検証確認しています。

□燃焼性試験

試験体の膜面を800℃程度まで加熱し、8分30秒間照射。 火災発生の際、足場内への燃えぬけ、足場下への破損物の落下がないかを 確認しました。

□繰返し試験

100年相当の実用回数プラスαを想定し、20万回の裁荷試験を実施。 曲げ剛性初期値の80%を下回らないこと、ボルトに緩みが無いことを 確認しました。

□衝撃試験

作業員が1.0mの高さから足場上に飛び降りた場合を想定し、重量90㎏の砂袋を400mmの高さから40回自由落下させ、パネルが脱落しないことを確認しました。

■ハイウェイテクノフェア2023への出展

 サン・ステラスの販売開始に際し、2023年11月9日(木)、10日(金)に開催されるハイウェイテクノフェア2023(主催:公益財団法人 高速道路調査会、会場:東京国際展示場(東京ビッグサイト)西3・4ホール、屋上展示場)へ出展します。当日はサン・ステラスを設置した橋梁内部の様子を原寸大で体験できるデモンストレーションを実施し、点検空間の明るさやメンテナンス工事のしやすさを体験いただけます。

 

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安全・安心を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。
公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 


報道用写真は、こちらよりダウンロード頂けます。

 

この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 広報部 電話:06-6306-3033
高谷(080-4017-4670)/三井(080-7077-0347)/ 蔭島(090-2147-4572)

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Mon, 30 Oct 2023 12:30:00 +0900
<![CDATA[物流現場へWMSを導入する際の手順やシステムの選び方を解説]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a396
実際にWMSの導入を検討されていて、どのような課題を解決することを目的とすべきか、どのようにシステムを選ぶべきかと悩まれているご担当者もいらっしゃるかもしれません。
本記事ではWMSについて、概要や選び方、目指すべき目標などのポイントを解説しています。

WMSは物流現場の運用を効率化できるシステム

大規模な物流ターミナル

WMS(Warehouse Management System)は、日本語では「倉庫管理システム」とも言い換えられ、庫内物流を商品の動きレベル、作業者の作業レベルで一元管理・最適化するためのシステムソフトウェアです。

WMSを導入することによって、倉庫内の在庫管理方法や人員配置の無駄をなくし、最大限効率的な運用が行えるようになります。
WMSは実際に様々な物流倉庫の現場で導入が進んでおり、コスト削減や業績向上といった多くの成果をもたらしています。

▼WMSの基本知識についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
物流効率化の要「WMS(Warehouse Management System)」とは

WMSに共通する主な特徴

Check! を持つ手


WMSは様々な事業者から提供されており、細かな点で特徴も多種多様となっています。
以下では、主流となっている、多くの製品で共通する特徴についてご紹介します。

ひとつのシステムであらゆる業種・規模に対応

WMSは事業タイプや細かな現場のニーズごとにカスタマイズできる豊富な機能性をもつことが特徴のひとつで、例えば製造業の原料を保管するための倉庫、部品や製品の倉庫、サービス業や卸売業、通信販売業の商品倉庫など、様々な業種で、規模問わず活用しやすい仕組みが提供されています。

ひとつのシステムで複数の拠点を一元管理

WMSは一か所の倉庫内での物流を管理するだけのものではなく、例えば全国に点在する複数の倉庫拠点を、ひとつのWMSで一元的に管理することも可能です。

サービスの拡張性が高く、拠点が増えた際なども対応可能

事業者が提供する多くのWMSでは、拠点数、管理ID数といった使用規模ごとに利用プラン(月額費用)が分けられているケースも多くありますが、プランの変更やオプション契約内容の変更なども、企業のニーズに合わせて柔軟に対応できるようになっています。

多言語対応で海外拠点にも導入できる

一般的なWMSでは、日本語のみならず英語・中国語といったように多言語に対応しています。
多言語対応しているWMSでは、管理者が操作する管理画面や倉庫作業者が確認するハンディターミナル画面、帳票類に記載する言語などを、現場のニーズにあった言語で表示・記載することが可能です。

無線式のハンディターミナルによる入出庫検品を実現

WMS運用下における倉庫内作業では、基本的に作業者が手元のハンディターミナルで商品を逐一スキャンしながら検品などの作業を行います。
このスキャンにより、システムとのリアルタイムな状況連携が実現しています。

荷主や顧客のニーズに合わせてのカスタマイズも可能

多くのWMSでは、画一的な倉庫内の運用を実現するのみならず、例えばAという種類に該当する荷物はAフロー、Bという顧客への出荷時にはイレギュラーでBフローを適用するといったように、細かな条件分けによる状況ごとの運用、作業者への指示出しなどが可能です。

自社に適合するWMSの選び方

天秤

昨今ではWMSを提供する事業者も大変多くなっており、実際導入するにしても、どのサービスを選ぶべきかと悩んでしまうことがあります。
以下では、サービスを選定する際の注目ポイントをご紹介します。

クラウド型 / オンプレミス型 / パッケージ型 から選ぶ

WMSが事業者から提供される際の提供形態には、「クラウド型」「オンプレミス型」「パッケージ型」の3種があります。

「クラウド型」は、WMSに限らず企業が何かしらのシステム・サービスを導入する際の近年の主流となりつつある形態です。
クラウド型サービスでは、クラウド上(インターネット上)でソフトウェアが動作しており、利用者はインターネット接続を介してソフトウェアへアクセスし、その機能を利用することになります。

「オンプレミス型」と「パッケージ型」は、いずれもパーソナルコンピューターや業務用コンピューターの黎明期から存在する提供形態です。
「オンプレミス型」では、利用者企業の環境下で保有しているサーバーやインフラを用いて、サービスを導入する形態です。

「パッケージ型」は、DVD-ROMやCD-ROM、古くはフロッピーなどの記憶媒体でサービスが提供され、利用者は当該媒体を使って自社のコンピューターに機能をインストールして使います。

近年主流となっている「クラウド型」のWMSであれば、インターネット接続のあるどこからでもアクセス可能、細かな機能拡張やオプションの変更もインターネット上の手続きのみで簡単に行える、インフラやサービス部分の保守はサービス事業者に任せられる、といった多くのメリットがあります。

一方で、クラウド型サービスはパブリックなネットワーク上で動作するサービスであることから、セキュリティ上の観点や、自社ですべての保守権限を持っておきたい場合などには、オンプレミス型やパッケージ型もいまだ多く選択される形態となっています。

導入事例などを参考に自社業界・業種との相性を確認しておく

WMSは、古くから管理システムソフトウェアや物流事業関連のシステム開発・運用に携わっている事業者から提供されていることもありますし、新規参入の事業者から提供されていることもあります。

新規参入事業者だからといってサービス内容や機能が劣るということでは必ずしもありませんが、自社の業務内容やニーズによっては、マッチする導入事例や実績が豊富な事業者を選ぶことが大切となります。

自社業界・業種との適合性が高い事業者のサービスであれば、システム自体の機能面での期待値のみならず、例えば導入前の個別状況の相談、運用後の現場に寄り添ったサポートなどにも期待できるでしょう。

自社の複数拠点、関連他社などデータ共有の範囲を決め適合するシステムを選ぶ

WMSを導入し運用する際には、企業のニーズによって複数拠点や関連他社(仕入れ先、配送業者、販売サイト運営会社など)にもWMSの一部機能や情報を共有・展開することが多くあります。

WMS導入前にそういった運用面でのデータ共有の範囲を検討しておき、例えば付与IDごとにこと細かなアクセス権限分けを設定できるか、外部企業のアクセス運用にもかなうセキュリティが確保されているか、といった点を確認しておきましょう。

セキュリティ対策が万全なシステムを選ぶ

前述でも挙げましたが、複数拠点や他社に展開するかどうかに関わらず、企業が大切な事業内容・顧客情報などを取り扱うシステムである以上、セキュリティ対策面は最も重要なポイントです。万が一にもセキュリティの不備やシステムのぜい弱性などによって情報漏えいが起こってしまった場合には、企業の事業存続にも関わる重大な事態へとつながってしまいかねません。

サービス提供事業者のホームページなどを事前にチェックし、セキュリティ対策に関する取り組み内容や、各団体が策定するセキュリティ規格への適応状況などを確認しておきましょう。尚、セキュリティ対策は外部からの攻撃という面だけではなく、内部従業員のヒューマンエラーによる情報漏えいなども想定したうえでの、万全な対策がとられていることが重要です。

サポート体制が充実している事業者を選ぶ

WMSは多種多様な業種・運用形態に対応するために大変多くの機能が盛り込まれていることが多くなっています。

特に初めてWMSを導入するような場合には、機能を扱いきれず「果たして現在の運用の仕方で最適化できているのだろうか」と不安になったり、細かな部分で不明点が出てきたりといったことも多くあるでしょう。

そのような場合でも、電話サポート、メールサポートやチャットサポートなど、なるべく希望する時間帯に、希望する手段で細かなサポートを行ってもらえる事業者であれば安心です。

WMSの導入で目指すべきこと

ガッツポーズの男性


物流現場において大変有益な機能を多数もつWMSですが、目的を明確化しないまま導入してしまうと、機能があるままに大まかに使っていくような曖昧な運用となってしまい、かえって業務煩雑化、倉庫内での反感が生じるなど不利益につながってしまう可能性もあります。

具体的なシステム選定を検討するまえに、まずは自社が目指すべき結果を想定しておくとよいでしょう。
以下では、WMSを導入することの目的となる事柄について、いくつかの例をご紹介します。

物流センター・倉庫内での人為的ミスを減らす

倉庫内での業務は、単調に感じる環境下で単調な作業を繰り返すという場合も多いため、特に作業に慣れた頃に、注意力が散漫となり人為的なミスが発生しやすい傾向にあります。

WMSでは、ハンドスキャナーを用いた確実な業務運用、イレギュラー状況の自動検出というように、人為的ミスを低減し、万が一の際にもフォローをしやすい機能が多く盛り込まれています。

業務を効率化・均一化・標準化する

WMSはリアルタイムに変動する入荷・出荷の商品の動きや、作業員の動きなどを一元管理し、適切な指示出しを行えるシステムです。

出荷履歴や在庫数の修正なども自動で記録されるため、倉庫内で作業員ごとの裁量に任されていた部分も均一化・標準化がなされ、倉庫内業務全体の効率が向上します。
WMSの運用が定着化すれば、従来は人手でまかなっていた多くの部分を自動化でき、人的コストの削減にもつながるでしょう。

また、入社したばかりの新人であっても、システムからの適切な指示を受けて正しく効率的な作業を行えるため、人材育成コストの削減にも期待できます。

自社の物流状況をリアルタイムで可視化する

WMSでは倉庫内の細かな商品の動き、処理状況(ステータス)がすべてリアルタイムに可視化され、管理画面上で状況の確認・追跡を容易に行えます。

倉庫内のロケーション管理を容易にし、省スペース化へつなげる

前述の物流状況に通じますが、例えばAという商品が倉庫のどのフロアの、どの棚の何段目に何個保管されているのか、現在作業者Bがピッキングして手元に持っている商品は何なのか、といったロケーション状況を、WMSではリアルタイムに管理可能です。

倉庫内全体でのロケーション使用状況も一元的に可視化できるため、例えば活用されず無駄になってしまっているスペースの統合、省スペース化といった環境改善の判断材料としても有効です。

導入後、最終的に省コスト化へつなげる

WMSを導入したばかりの段階では、社内への運用教育、想定外の運用面での欠陥を修正するなどでかえって人的コストがかさむ場合もあります。

しかしWMSの機能を理解し、倉庫内での最適な運用が定着化すれば、ここまでご紹介したように多くの無駄やミスを減らし、人的リソースの解放、業務環境の最適化などで多角的なコスト削減に期待できます。

WMSの導入手順

ステップのイメージ

ここでは、実際にWMSを導入する際に利用企業側ではどのような流れとなるのかを、一般的なWMSに多く共通する手順として簡単にご紹介します。
具体的な事業者やサービスを選定した際には、ぜひそのサービスの公式サイトでも導入手順や必要な準備事項などをご確認ください。

自社物流現場の現在の課題と目的を洗い出す

まずは自社の倉庫内の運用状況を把握し、課題や目的を洗い出し、WMSでどういったことを実現すべきか、どのような機能を優先して求めるべきかを検討します。

システムの候補を絞り込む

洗いだした課題や目的にそって、システムやサービスの候補を絞り込みます。

システム提供事業者へ相談、自社との適合性などすりあわせしておく

多くのWMSサービス事業者では、導入前の資料請求・担当者への相談などが無料で提供されています。自社のニーズとのマッチング度を、具体的に確認しておきましょう。

システムを試用してみる

WMSサービスの中には、数週間、一カ月など、所定の期間内でサービスを無料使用できるものもあります。

無料使用において機能が制限される場合と、全機能を試すことができる場合がありますが、いずれの場合でも試験的な運用として、小規模な環境でじっくり試してみることをおすすめします。

機能面のみならず、倉庫内の作業者全員が難なく理解できて業務に差し支えなく操作したり確認できたりするような、分かりやすいインターフェースであるかどうかもチェックポイントです。

社内での導入準備をしておく

サービスの具体的な選定が終わり、いよいよ導入前段階となったら、事前の社内周知、システム運用教育に必要となる人員の配備、システム運用にあわせた倉庫内環境の整備、といった導入準備を行います。

システムを導入する

システムを実際に導入します。

WMSの導入に失敗してしまうケース

驚く男性

WMSを導入したものの、うまく運用できず失敗してしまうというケースには、一例として以下のような場合があります。
ぜひ、前項でご紹介した導入前の準備の際に、これらの点も検討しておいてください。

  • WMSで変更したロケーションと現場の作業ニーズの不一致が起こる
  • 導入の初期段階で、WMS導入済みの拠点と未導入の拠点の業務内容の違いで混乱が生じる
  • 自社IT部門や経理部門、外部取引先との事前共有不足・連携不足により業務効率が低下する

様々な業界で活用されるWMS

ミーティングする男女

本記事では、物流倉庫の現場に焦点を当ててWMSの利点を解説していますが、WMSは様々な業種の現場で広く活用されています。

例えば小売業では、自社商材を取り扱うECサイトや全国に点在する様々な規模の店舗といった複数の販売チャネルがある中で、WMSで在庫を一元管理することによって稼働率把握、在庫分配の最適化などに活用している事例が多くあります。

食品業では、最も大切となる品質管理の面でWMSを活用し、システムによるロット情報や賞味期限の徹底管理を行い、安全性と品質の確保を実現している事例があります。

そのほか、医薬品業での医薬品のバッチ情報やシリアル番号の追跡、製造業での在庫と生産ラインの統合・共有最適化といったように、WMSは多様な現場で活用され、事業の最適化、商品品質向上に貢献しています。

物流現場の仕組み改善・運用最適化の一助として、太陽工業の「テント倉庫」をご提案

グッドアイデアのイメージ

ここまでご紹介したように、WMS導入、および最適な運用を行うことによって、物流業務の生産性向上、最適化に期待できます。
こういった取り組みにあたって、倉庫運営状況や設備状況の見直しに伴っては、最適化のために例えば一部倉庫施設の急な移設、増設といったニーズが生じる場合もあるかもしれません。

このような場合にはぜひ、「テント倉庫」の活用をご検討ください。
テント倉庫は在来工法やプレハブ式の倉庫と比較して、コストや工期を大幅に削減でき、急場のニーズでもすぐに活用していただきやすい工法の倉庫です。

太陽工業では、テント倉庫を始め、同じく短工期となるシステム建築など物流の現場で活用いただける多様な製品バリエーションをご用意しておりますので、ぜひ弊社のホームページもご覧ください。

▼太陽工業株式会社の製品情報一覧やサービス内容ご紹介、資料請求はこちら
https://www.tentsouko.com/

WMSで物流の「見える化」「業務効率化」を実現

WMS(Warehouse Management System)は様々なニーズに対応できる広範囲な機能を有し、適切な導入と運用を行うことによって物流現場のモノやヒトの「見える化」と「業務効率化」を実現できます。

本記事でご紹介した前提知識を参考に、ぜひ最適なWMS選定をしてください。
倉庫建設の基本ガイド
2024年問題解決の糸口

倉庫建設時に知っておくべきこと
すべて詰め込みました。

こんな方におすすめ

  • 倉庫建設で何から着手すべきかわからない
  • 経済的に倉庫を建設したい
  • どの種類の倉庫を建設すればいいのか
  • とにかく、倉庫建設の基礎知識を付けたい
  • 2024年問題が気になるが、 何をすればよいかわからない

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Wed, 18 Oct 2023 13:44:58 +0900
<![CDATA[クラウド型の代表的WMS(Warehouse Management System)8選を紹介]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a395
各サービスの特徴や基本的な料金体系、主な機能も掲載していますので、ご紹介する情報を参考に、ぜひ自社に最適なWMSを見つけだしてください。

※各サービスの概要、料金などはすべて2023年8月時点での公式サイト掲載の内容をもとにしています。実際の導入検討時には、各サービスの公式サイトの最新情報もあわせてご確認をお願いいたします

▼WMS(Warehouse Management System)についての基本知識やメリット、解決できる課題などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
物流効率化の要「WMS(Warehouse Management System)」とは
物流現場へWMSを導入する際の手順やシステムの選び方を解説

「Air Logi(エアロジ)」株式会社コマースロボティクス

物流ターミナル

“商売をデジタル化して世界と人をつなげる企業”として、様々なEコマースDXや物流DXソリューション・サービスを展開する株式会社コマースロボティクスが提供するクラウド型WMSです。

多様な外部システムとの連携機能、柔軟なデータ入出力設定などにより、利用企業との既存環境との親和性が高く、初期導入の簡単さがひとつの特徴となっています。
またモール・カート、宅配システム、後払いシステムといった、ECサイト運営側の技術やトレンドに多く対応していることも注目ポイントです。

2023年8月時点で、倉庫事業社やEC事業社を含む、1,200社以上の導入実績があります。

料金

  • WMS 3PL倉庫プラン……[初期費用]35,000円~ / [月額利用料]10,000円~
  • WMS ショッププラン……[初期費用]35,000円 / [月額利用料]30,000円~
  • ハンディセットレンタル……[初期費用]1台あたり6,500円 / [月額利用料]1台あたり6,500円
  • キーエンスハンディレンタル……[初期費用]お問合せ / [月額利用料]お問合せ

主な機能

商品マスタ、在庫管理、一括登録、入出力マッピング、バーコード発行、ロット消費期限管理、ロケーション管理、シリアル管理、ハンディ検品、ピッキング検品、キーエンス製ハンディ対応、EC連携 など

「Air Logi(エアロジ)」公式サイト

https://www.ec-zaiko.net/index.html

「THOMAS(トーマス)」株式会社関通

作業着姿の女性

物流センター運営代行、物流改善プログラム提供や倉庫管理システムの提供など、物流事業に深く携わり様々な事業を展開する株式会社関通のクラウド型WMSです。

蓄積された物流ノウハウを反映したシステムによる物流改善、物流のプロによる有料の導入サポートといった特徴があり、手軽に導入可能な基本機能版「クラウドトーマス」と、中~大型物流現場向けのカスタマイズ性に優れた「クラウドトーマスPro」の2種が提供されています。

アパレル、スポーツ用品、化粧品、食品、雑貨など様々な商材を取り扱う多様な企業で導入されている実績があります。

料金

  • 基本利用料金…… [月額利用料]1~5アカウントまで90,000円~
  • 追加アカウント料…… [月額利用料]1アカウントあたり5,000円
  • 追加ショップ・荷主料…… [月額利用料]25,000円
  • 導入支援サービス……[初期費用]200,000円
  • 導入中の現地打ち合わせ、出張指導……1日(5時間)で30,000円

主な機能

在庫管理、入荷管理、出荷管理、マスタ管理、システム設定、賞味期限管理、棚卸管理、返品管理、セット組管理、アカウント管理 、API連携、ロット管理、ケース/バラ管理 など

「THOMAS(トーマス)」公式サイト

https://xn--gckr5a9ce1k1c3h.jp/

「ONEsLOGI(ワンロジ)」ロジスティードソリューションズ株式会社

パソコン

日立グループのシステムインテグレーターとして主にWMSソリューションを提供しているのがロジスティードソリューションズ株式会社です。

クラウド型WMS「ONEsLOGI(ワンロジ)」の製品名には“One Stop Logistics IT Solution”という意味がこめられ、利用企業のニーズ把握から導入・運用時のサポートまでをワンストップで提供するという意義を掲げています。

倉庫業務改善、輸配送業務改善、販売業務改善など様々な目的ごとに、多くの企業で導入されているWMSです。

料金

  • パブリック版クラウドサービス……[初期費用]500,000円~ / [月額利用料]70,000円~
  • プライベート版クラウドサービス……個別見積もり
  • ハンディターミナルレンタル…… [月額利用料]1台あたり13,800円~
  • 荷主追加…… [月額利用料]12,000円~

主な機能

入荷予定取込、入荷予定リスト、入荷実績、棚格納、在庫照会、在庫移動調整、出荷指示取込、ピッキング、出荷検品、送り状納品書出力 など

「ONEsLOGI(ワンロジ)」公式サイト

https://sol.logisteed.com/solution/wms/cloud.html

「ロジザードZERO(ロジザードゼロ)」ロジザード株式会社

打ち合わせをする男女

物流業務・小売業務のコンサルティングや、情報システムの開発及び販売を行うロジザード株式会社が提供しているクラウド型WMSです。

BtoB物流対応、EC特化型のWMSであり、物流倉庫およびバックヤードの実在庫をクラウド上で正確に管理でき、20年以上の運営で蓄積されたノウハウと、高い業界シェア率を誇っています。

国内・海外を含め、倉庫業・3PL事業者などで多くの導入事例があります。
英語のほか、中国語(簡体字・繁体字)・ベトナム語・タイ語といった多言語に対応していることも特徴です。

料金

・[初期費用](要お問合せ) / [月額利用料](要お問合せ)
※公式サイトに「料金表請求フォーム」あり

主な機能

商品管理、在庫・状況照会、同梱物管理、セキュリティ対応、外部システム連携、ロジザードのサポート体制 など

「ロジザードZERO(ロジザードゼロ)」公式サイト

https://www.logizard-zero.com/

「Infor WMS(インフォーWMS)」NSW株式会社

コンテナヤード

製造業ソリューション、組込み/制御システム開発ソリューション、デバイス開発など幅広い事業を展開するNSW株式会社のクラウド型WMSです。
倉庫のデジタル化、オペレーションの可視化・自動化・効率化を実現する大規模倉庫向けグローバルWMSとして、全世界60か国以上で採用されている実績を持ちます。

多言語対応、タイムゾーン管理やグローバル在庫管理、輸配送貨物のトラッキングのほか、
予め製造・流通・卸売・3PL・食品などの業種別に特化した機能が組み込まれており、細かなカスタマイズなど不要ですぐに、利用者業種に合った運用を開始できることが特徴です。

料金

・[初期費用](要お問合せ) / [月額利用料](要お問合せ)

主な機能

アポイントメントスケジューリング、在庫管理、入荷&棚入、クロスドック、補充、タスクマネージメント、タスク管理、キッティング&VAS、Wave&引当、音声ピッキング連携、積込管理 など

「Infor WMS(インフォーWMS)」公式サイト

https://www.nsw.co.jp/solution/detail.html?ssid=infor_wms

「SLIMS(スリムス)」株式会社セイノー情報サービス

建物とトラックの模型

西濃運輸で培われた物流ノウハウをもとに、様々なITソリューションで物流課題の解決を提案している株式会社セイノー情報サービスのクラウド型WMSです。
物流に携わった豊富な経験をもとに、物流センター業務視点で「こうあってほしい」という機能を積極的に採用し、リアルタイムな作業進捗管理や運用管理に関しての機能が充実しています。

400社以上の導入実績があり、月間の稼働率99.9%を公式サイト上で約束しています。
また、無料トライアルの申込も可能です。

料金

  • スタンダード……[初期費用]400,000円~ / [月額利用料]49,800円~
  • プロフェッショナル……[初期費用]別途見積もり / [月額利用料]140,000円~
  • 倉庫の追加…… [月額利用料]1倉庫IDあたり50,000円~
  • 寄託者の追加…… [月額利用料]1寄託者あたり50,000円~

主な機能

入荷予定/受信・登録・取込、商品管理票印刷、入荷実績入力、格納(棚入れ)入力、入荷予定リスト、空き棚一覧、出荷依頼/受信・登録・取込、ピッキング検品、在庫引当/引当戻し、出荷指示、トータルピッキングリスト印刷、オーダーピッキングリスト印刷、在庫照会、緊急補充、定期補充 など

「SLIMS(スリムス)」公式サイト

https://www.siscloud.jp/logistics-it-cloud/solution/slims/

「Connected Linc(コテクテッドリンク)」株式会社コネクテッド

作業服の男女

倉庫管理システム開発を主としたシステムインテグレータである、株式会社コネクテッドが提供するクラウド型WMSです。

一般的な倉庫が多く抱える、「在庫の数が合わない」「商品の保管場所がすぐに分からない」「属人化している業務がある」といった様々な課題を解決できるシステムとして、正確な在庫管理、ロケーション管理、ピッキング時の動線計算、倉庫作業の見える化・標準化を提供しています。

料金

・[初期費用](要お問合せ) / [月額利用料](要お問合せ)

主な機能

在庫管理、ロケーション管理、ピッキング動線計算、複数荷主管理、タブレット端末対応、現品票発行、基幹 / 受発注管理 / 生産管理などの外部システム連携 など

「Connected Linc(コテクテッドリンク)」公式サイト

https://www.cnd-g.co.jp/lp/

「ci.Himalayas/R2(シーアイ. ヒマラヤ/R2)」株式会社シーネット

PCを操作する手

在庫管理システムほか、業務サポート、物流業務ソリューションを提供する株式会社シーネットのクラウド型WMSです。

「ci.Himalayas/R2(シーアイ. ヒマラヤ/R2)」では入庫分野、出庫分野、在庫管理、棚卸や請求など細かな業務別に、約210以上もの機能が標準搭載されており、利用企業ごとの細かなニーズにも対応しながら、「物流コストの削減」や「物流品質向上」を実現しています。

料金

・[初期費用](要お問合せ) / [月額利用料](要お問合せ)

主な機能

複数荷主・複数倉庫対応、4荷姿管理(パレット/ケース/ボール/ピース)、フリロケ・固定ロケ管理、出荷先ごとの賞味期限の逆転出荷防止管理、賞味期限のアラート、トレーサビリティ、セット商品・サンプル及びカタログ添付の指示、ヤマト運輸・佐川急便対応一体伝票、返品入庫実績登録、トータルピッキング、請求諸掛入力 など

「ci.Himalayas/R2(シーアイ. ヒマラヤ/R2)」公式サイト

https://www.cross-docking.com/service/wms-standard/

WMSを使った物流改善の際に倉庫の増設が必要になったら、太陽工業へご相談ください

良いアイデアのイメージ

倉庫内物流の見直し・改善にあたっては、短期的~中長期的に倉庫スペースの増設・移設が必要になる場合もあります。
そのようなニーズが生じた場合には、ぜひ太陽工業のテント倉庫やシステム建築倉庫をご活用ください。

低コスト・短工期で、即時的な移設や増設にも対応しやすい製品をご用意しております。

▼太陽工業株式会社の製品情報一覧やサービス内容ご紹介、資料請求はこちら
https://www.tentsouko.com/

クラウド型WMSの選定時には、無料トライアルや無料相談も活用しよう

本記事では、様々な業種の物流倉庫運用を最適化できるWMS(Warehouse Management System)について、8製品をピックアップしてご紹介しました。

本記事でそれぞれお伝えした機能や特徴などはあくまで一部となりますので、詳しくは各製品の公式サイトや、お問合せフォームなどでご確認ください。
提供事業者によっては、無料トライアルや無料資料請求、無料相談を用意していることがあります。それらも活用し、自社に最適なWMSを選んでください。
倉庫建設の基本ガイド
2024年問題解決の糸口

倉庫建設時に知っておくべきこと
すべて詰め込みました。

こんな方におすすめ

  • 倉庫建設で何から着手すべきかわからない
  • 経済的に倉庫を建設したい
  • どの種類の倉庫を建設すればいいのか
  • とにかく、倉庫建設の基礎知識を付けたい
  • 2024年問題が気になるが、 何をすればよいかわからない

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Tue, 17 Oct 2023 11:09:49 +0900
<![CDATA[物流効率化の要「WMS(Warehouse Management System)」とは]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a394
WMSは、倉庫内の物流や作業員の動き、商品のステータスなどを一元管理し業務を最適化できるシステムです。
本記事ではWMSについて、基本知識を中心に各機能など詳細まで解説しています。

WMSの基本知識

ハテナを持つビジネスマン

WMS(Warehouse Management System)は、日本語では「倉庫管理システム」と呼ばれるシステムソフトウェアの一種です。

倉庫内でのモノの動き、つまりは「庫内物流」を最適化し、全体的な作業の正確性を上げつつスピードアップを果たすために導入されるシステムで、製造業の原料倉庫や部品・製品倉庫、小売業や通販業、ECの商品倉庫など、様々な物流倉庫現場で実際に導入され、活用されています。

WMSの提供形態としては、近年主流のクラウド型サービスとしての提供が多くなっています。

WMSについて、次章からさらに詳しく解説します。

WMSで実現できること

指さし確認する作業着姿の女性

WMSを利用すると、システムが実際にどのような役割をもって、倉庫内の物流を最適化してくれるのかを具体的に見ていきましょう。

在庫管理を最適化できる

WMSの機能は、入荷、保管、ピッキング(取り出し)、梱包や出荷といった倉庫内の一連の作業を効率化するための一元管理の働きをします。

WMS導入前には曖昧な運用となっていたり、現場担当者の裁量任せになっていたりといった部分まで徹底的に最適化を果たせるため、最適化したうえでの適切な在庫量の維持にもつながります。

労働リソースの配置を最適化できる

WMSが導入されると、作業者もWMSからの案内を通じて、倉庫内で最適なルートで移動しながら複数の商品を一連の流れでピッキングしたり、在庫を置くべき場所に配置したりすることが可能となります。

全体的な作業効率の向上によって作業時間やミスの削減となり、労働リソースの最適化につながります。

リアルタイム・正確に在庫・物流状況を把握できる

WMSでは、どの商品がどれだけ出荷されたのか、どのくらいの数が現在ピッキング予定であるか、どの商品がたった今作業者の手にあるかなど、こと細かな庫内物流の動きをリアルタイムかつ正確に把握することが可能です。

これらの一元管理は完全なリアルタイムで行われるため、正確無比な在庫数把握につながり、例えば実店舗やECなど複数の販売チャネルで商品を取り扱う際にも、情報の行き違いや機会損失を避けられ、効率的な販売を行えるようになります。

倉庫内でのトレーサビリティを確保できる

WMSを使用した運用下では、物流倉庫内での入荷・在庫保管・ピッキング・流通加工・帳票類発行や出荷・棚卸といった各工程内の、どの段階においても作業者が商品のバーコードを状況毎にスキャンすることが基本となります。

したがって商品の位置や状況をこと細かに追跡することが可能となり、短い間で商品がどんなに移動したとしても、現在位置や状況をすぐに確認できます。例えば現場の裁量に任せていた際には作業者Aが「商品〇〇は××へ移動したばかりだからまだあそこにあるはず」と考え、しかし実際は作業者Bが検品のためにすぐ他の場所へ移動していた、といったような行き違いも避けられます。

顧客満足度の向上へつなげることができる

以上でご紹介したようなWMSの導入効果により適切な在庫管理、入出荷作業や、ひいてはクオリティの高いサービス提供が行われることによって、最終的に顧客満足度の向上にもつなげることができます。

WMSがもつ主な機能

様々な機能を持つソフトウェアのイメージ

前項でご紹介したようなWMSの役割が、具体的にどのような機能によって実現されているのかを見ていきましょう。

WMSの細かな機能詳細については、提供メーカー、サービス事業者によっても仕様の違いがありますが、一般的なWMSに共通して搭載されている機能を中心にご紹介します。

在庫管理機能

商品ごとに、いつ入庫し、どこにいくつ保管されているのかといった情報や、商品のロット情報、期限があるものに関しては期限といった詳細な情報までを一元管理します。

入荷管理機能

入庫した商品は入荷作業を経て所定のロケーション(場所)へ保管されることとなりますが、その際の一連の作業をサポートします。
入荷時点で例えば予定していた数量との差異を見つけたり、期限をチェックしておいたりといったことを、バーコード読み取りをもとに対応します。

ロケーション管理機能

倉庫内の、何階のどのエリアのどの棚の何段目、といった細かなロケーションを、全商品で管理します。この情報により、後工程のピッキング含めすべての作業が効率化されます。

出荷管理機能

システムへ出荷の指示が到着すると、所定の場所から当該商品を必要数出荷させるために、ピッキング作業者の端末へ適切な指示を送信し、決められた手順にそって梱包・出荷ができるよう、移動ルート含めた一連の流れをサポートをします。

棚卸管理機能

WMS運用下では棚卸の際にも、作業者がひとつひとつを目視確認で棚卸するのではなく、ハンディースキャナーで読み込むことが作業の基本となります。

作業の手間や所用時間の大幅な削減となり、また万が一、スキャン漏れなどで棚卸した実在庫データとWMSで登録されている理論在庫データにズレが生じた場合には、自動的に状況を検出し作業者や管理者へアラートを出すといったことも可能です。

請求管理機能

商品毎の、請求書発行を管理するための機能です。
予め設定を行っておくことにより、請求書発行へデータを受け渡すタイミングの判定や、運賃・作業料といった諸費用の計算も自動化可能です。

帳票・ラベル発行機能

庫内物流においては、作業者の目視確認やスキャン用に商品の状況(ステータス)ごとの帳票やラベルを発行し、商品へ貼り付けたり挿しこんだりといった管理方法が一般的ですが、これらの帳票やラベルも、WMSで自動的に発行できます。

WMSによる正確で速やかな発行が可能となるため、帳票関連業務の効率化につながります。

WMSと「基幹システム」はどう違う?

ふたつの物を持つ人形

物流業界で、WMSと同じようによく活用されるシステムのひとつに「基幹システム」があります。

基幹システムとは?

基幹システムは、企業が事業を運営していくうえで根幹となる業務システムのことを指します。

WMSと基幹システムの主な違い

基幹システムは主に、「販売管理」「在庫管理」「会計」といった業務分野ごとの諸業務の処理自動化・サポートを行い、またWMSと同じように在庫状況のリアルタイムな更新・把握も行えますが、あくまでも在庫数を把握するだけであり、WMSのような入庫・出庫・ピッキングといった細かな物流作業の内容までをサポートするものではありません。

WMSと「在庫管理システム(SMS)」はどう違う?

立ち並ぶ倉庫


WMS(倉庫管理システム)とよく並べて名が挙がりやすく、また混同もされやすいシステムソフトウェアの種類に「在庫管理システム」があります。
WMSと、在庫管理システムにどのような違いがあるのか確認しておきましょう。

※尚、提供事業者によってはWMSを在庫管理システムと呼称していたり、WMSと在庫管理システムの機能が統合された製品をリリースしていたりという場合もあります。ここでは、本来のWMSと在庫管理システムの役割を中心に解説します

在庫管理システムとは?

在庫管理システム(Stock Management System)は基本的に、倉庫外の配送の動きや、入庫前の発注状況といったように、広範囲に渡る細かな在庫に関する情報を管理するためのシステムです。

WMSと在庫管理システムの主な違い

在庫管理システムでは、例えば倉庫Aへどの商品が何ロット到着した、いつどれだけの数量が出荷された、といった動きまでは管理するものの、WMSのような「倉庫内における細かなロケーション移動や作業の流れ」については基本的に範疇の外となります。

WMSと「配送管理システム(TMS)」はどう違う?

配送トラック

WMSや在庫管理システムと同様に、物流現場で使われるシステムソフトウェアの一種に「配送管理システム」があります。
こちらについても違いを把握しておきましょう。

配送管理システムとは?

配送管理システム(Transport Management System)は、倉庫から商品を出庫した後の動きや、行先へ届く時間・状態といった項目を管理するためのシステムです。

WMSと配送管理システムの主な違い

配送管理システムに関しても、WMSのような倉庫内の細かなロケーションやステータスの管理は行いません。
WMSが「入庫管理」「在庫管理」「出荷管理」といった部分を主に担当するのに対して、配送管理システムは配送時の「配車管理」「進捗管理」「実績管理」といった部分を担当します。

WMSと「注文管理システム(OMS)」はどう違う?

台車に載せられたダンボール

物流現場でよく活用されるシステムソフトウェアとして最後にご紹介するのは、「注文管理システム」です。

注文管理システムとは?

「注文管理システム(Order Management System)」は、注文から在庫までの範疇を管理するためのシステムです。

WMSと注文管理システムの主な違い

WMSが倉庫内の物流やステータスの動きを一元管理するのに対して、注文管理システムは顧客からの注文状況の把握や、倉庫内在庫との照らし合わせ、紐づけ(商品確保)などを行います。

WMSを導入する際の注意点

人差し指をたてる女性

WMSを新規に導入する際に、現場で発生しやすい注意点・課題についてお伝えします。
導入検討時には、これらの点も慎重に事前検討しておき、現場の運用の整備も行ったうえで導入することが大切となります。

WMS導入のための新たなコストが発生し、運用安定・最適化までには時間がかかる

WMS導入にあたっては、初期導入費用や月々の費用はもとより、自社内で運用を最適化できるまでは、人員配置の混乱などによる作業効率の低下、結果的な人的コスト増などを招いてしまう場合もあります。

例えばWMS導入直後には、システムの役割や実現できることの理解が行きわたっておらず、WMSでできることを従来の担当者も個別に行ってしまう、チェック作業が重複してしまう、といったことも起こり得ます。

社員・作業員への教育・指導が必要

WMSの運用方法についての教育指導のために、WMSの仕様や、WMS運用下での作業内容までをしっかりと理解した担当者が、現場へ教育を行う必要があります。
さらに新人入社時にシステムに関する教育を担当するための、現場での指導者も育成しておくなど、教育に関する人的コストが発生します。


倉庫物流の見直し・最適化とあわせて太陽工業の「テント倉庫」もぜひご検討ください

手を胸にあてる作業着姿の男性

本記事では、庫内物流や人的リソースを最適化するためのソフトウェアであるWMSについて、特徴や実現できること、機能を中心に解説しました。

WMSや、そのほかご紹介したSMS、TMS、OMSといった管理システムを導入し、相互連携なども活用しながら物流業務全般の最適化に取り組む企業も増えてきています。
倉庫運営の見直しに関しては、これらのシステムの採用とあわせて、ぜひ「テント倉庫」を活用することもおすすめします。

低コスト・短工期で、十分な耐久性をもった倉庫や荷捌場などを建築できるテント工法は、倉庫運営効率化の一環としての、急な増設・移設などを行う場合にも適応できる手段です。

太陽工業では、テント倉庫を始め、同じく短工期なシステム建築など物流の現場で活用いただける様々な製品をご用意しておりますので、ぜひ弊社のホームページもご覧ください。

▼太陽工業株式会社の製品情報一覧やサービス内容ご紹介、資料請求はこちら
https://www.tentsouko.com/

WMSの導入前には自社の状況とニーズを踏まえ慎重な検討と導入計画を

WMS(Warehouse Management System)は、倉庫内でのモノの動き、ヒトの動きを効果的に一元管理でき、倉庫内の一連の流れを最適化して作業生産性を向上できる仕組みをもったソフトウェアです。

本記事でご紹介した各機能や効果を検討いただき、ぜひ自社の事業に最適なシステムを見つけだしてください。
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Mon, 16 Oct 2023 11:49:42 +0900
<![CDATA[倉庫増設時は法律違反(違法建築)に気を付けて! 基本的な注意点を解説]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a393
意図せず違法建築を行ってしまうような事態を避けられるよう、本記事では最低限おさえておきたいポイントを解説します。
もちろん、実際の増設時にはお気軽にプロへ相談することをおすすめします。

倉庫増設を検討する際、最低限おさえておきたいポイントと概要

笑顔で案内する女性

倉庫を増設する際に、密接に関わることになる法令が「建築基準法」や「都市計画法」です。
法令の詳細のご説明はここでは割愛していますが、主となる重要なポイントに絞り、順に解説します。

※以下でご紹介する内容については、2023年8月時点での要点をまとめたものです。実際の倉庫増設時には、必ず最新の法令のご確認、あるいは建築会社や倉庫販売事業者などプロへのご相談をお願いいたします

違法建築のケース:建ぺい率

「建ぺい率(建蔽率)」とは、敷地面積に対して、現在の建築面積の割合がすでにいっぱいになってしまっていないか、さらなる倉庫増設によりオーバーしてしまわないか、といったことを指します。

建ぺい率を考えるときに重要な点としては、例えば2階建て以上の建築物の場合には「一番広い面積を持つ階の面積で考える」という点があります。必ずしも1階部分の面積が基準とはならないことに留意しておきましょう。

建ぺい率は「建築面積 ÷ 敷地面積 × 100」%、という計算方法になります。

尚、認められる建ぺい率は地域ごと(市区町村ごと)に異なります。
例えば、その地域にて建ぺい率50%と定められていた場合には、その土地には敷地面積100平米あたり、合計50平米までの建物を建築できることになります。

違法建築のケース:容積率

「容積率」とは、敷地面積に対して、現在の延べ床面積の割合がいっぱいになっていないか、倉庫増設によりオーバーしてしまわないかということを指します。
延べ床面積とはつまり「建物のすべての階の、床面積を合計した面積」です。その建物が有する居住スペースの広さと言い換えることもできるでしょう。

容積率は「延べ床面積 ÷ 敷地面積 × 100」%、という計算方法になります。

容積率に関しても、認められる面積が地域ごと(市区町村ごと)に異なります。また、建物の前面道路の幅が狭い場合などに、さらに制限されるケースもあります。

違法建築のケース:絶対高さ制限

建築物の高さも地域ごとの定めがあり、この制限は「絶対高さ制限」と称されます。
例えば、「低層住居専用地域」と指定されている地域では、絶対高さ制限が厳しくなります。

違法建築のケース:斜線制限

こちらも建物の高さに関する制限となります。

「斜線制限」とは、道路や隣地部分の採光、通風などを一定以上確保し、高い建物による圧迫感を和らげるために取り決められている制限です。
斜線制限は対象ごとに「道路斜線制限」「隣地斜線制限」「北側斜線制限」といった分類に分けられ、それぞれの対象に対しての、建物の高さの制限がかかります。

「既存不適格」についても理解しておく

ここまでご紹介している違法建築の条件とともに、「既存不適格」という状況についても理解しておくことが大切です。
既存不適格とは、簡単にいえば「その建物が建てられた当時には適法の状態であったが、その後の法改正により法律に適合しない状態になってしまった」ということを指します。

建物の面積や容積、高さに関わる建築基準法や都市計画法は、その定められている内容が時代にあわせて調整されることがあります。

例えば現在所有している建築物が、法律に適合していることを建築当時にしっかりと確認済みで、まだ増設する余裕があるという認識であったとしても、実際に増設をおこなう際にはあらためて各法令の最新の内容を確認しておく必要があります。

建築確認申請が必要になるケースでは自治体への申請書提出を行う

これまでご紹介したような各法令条件に適合している場合でも、一定規模以上の増築にあたっては、やはり自由に増築してよいというわけではなく自治体や検査機関への建築確認申請が必要となる場合があります。

例えば倉庫や工場、そのほか体育館や遊技場、共同住宅などなど、建築基準法6条にて「特殊建築物」と定められている建築物については、増築によって延べ床面積が200㎡以上となる場合には建築確認申請が必要となります。

申請の方法や費用については自治体によって異なりますが、ご参考までの一例として東京都の場合には、東京都都市整備局のホームページで申請様式の確認・ダウンロードが可能で、例えば床面積200㎡~500㎡の建築物に関して確認申請をおこなう場合には19,000円の手数料がかかります。

詳しくは、各自治体のホームページなどでご確認ください。

▼建築基準法や都市計画法については、デジタル庁が運営する下記サイトで確認できます。
e-Gov法令検索「建築基準法」
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201
e-Gov法令検索「都市計画法」
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=343AC0000000100

倉庫増設時は実績を多く持つプロへ、お気軽に事前相談を

本記事では、倉庫増設を始めとして様々な施設を増築する場合に重要になる、違法建築とならないためのポイントを抜粋してご紹介しました。

実際に倉庫を増設する場合などには、該当地域に関わる各法令の最新の状況を確認しておく必要があります。
太陽工業では、製品をご購入いただいた際には建築確認等申請業務の代行も業務の一環として行っております。

詳しい情報が把握しきれない、多忙で申請を行う時間がない、という中での倉庫増設や新設の場合でも、ぜひお気軽に太陽工業までご相談ください。お客様の状況に寄り添ってしっかりと対応させていただきます。

▼太陽工業株式会社の製品情報一覧やサービス内容はこちら
https://www.tentsouko.com/
倉庫建設の基本ガイド
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倉庫建設時に知っておくべきこと
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こんな方におすすめ

  • 倉庫建設で何から着手すべきかわからない
  • 経済的に倉庫を建設したい
  • どの種類の倉庫を建設すればいいのか
  • とにかく、倉庫建設の基礎知識を付けたい
  • 2024年問題が気になるが、 何をすればよいかわからない

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Fri, 13 Oct 2023 17:04:08 +0900