<![CDATA[MakMaxプラス]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/ Tue, 24 Nov 2020 12:46:50 +0900 Thu, 19 Nov 2020 15:12:23 +0900 CMS Blue Monkey http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss <![CDATA[「短工期&コスト」+「課題解決力」で 日本初の事業をサポート]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/tentsouko/a254 竹の総合利活用を目指す-バンブーフロンティア株式会社様-

>>動画はこちら

新規事業計画で大きな悩みである施設整備。前例の無い取り組みともなれば、不確定要素も増え慎重になりがちです。 そんな中、熊本県玉名市でスタートした竹を活かした日本初の取り組み「バンブーフロンティア」事業が注目を集めています。

その施設整備では、当社の産業用膜構造をご採用頂きましたので、バンブーフロンティア株式会社の代表取締役会長を務められている山田浩之様にお話しを伺いました。

 

【目次】

1. 各地の荒廃竹林問題に一石を投じる新事業
2. 「課題解決力」でお客様の施設整備の悩みを解消
3. 完成後もお付き合いを通して継続的なサポートを

 

各地の荒廃竹林問題に一石を投じる新事業

Q今回立ち上げられた事業についてお教えください。

持続可能な天然資源である竹を活かしてマテリアル利用・エネルギー利用といった総合利活用を行い、継続的に事業化するために竹の伐採・回収なども行い三位一体型の事業として 荒廃竹林問題やCO2削減などの社会問題も解決しようとの思いでスタートした事業です。

バンブーフロンティア㈱の山田浩之様

Qゼロからの仕組みづくりだった訳ですね?

そうですね、今まで様々な企業がトライしましたが、三位一体型で工場が完成したのは当社が初です。 エネルギー利用にしても、竹の成分はクリンカが発生して炉を傷めるためバイオマスに向いていませんでした。今回、バークと竹を混焼することでクリンカの発生を抑える事を世界ではじめて実証しました。国内で同じ悩みを持つ事業者さんは多いのでそれらの問題を解消することはもちろん、ASEAN地域からも今後ニーズは高まると思います。

竹などを原料にした再生材「ナンカンボード」と「バイオマス発電設備」

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「課題解決力」でお客様の施設整備の悩みを解消

SDGsへの取り組みで素材開発やエネルギー利用に取り組むだけでなく、竹の伐採・回収も事業化された点が、公益性の高い事業である事を物語っています。とはいえ、これらの事業を具現化するには、ご苦労も大きかったようです。

Q施設整備面での悩みはありましたでしょうか?

プラントには海外の設備を導入したのですが、法的なハードルなどがありましたし、今回のモデルが初の試みだったので、何よりローコストで作り上げることに苦労しました。その意味で太陽さんの製品はローコストで工期も短く当社のビジネスにマッチしていました。当初は本体工場以降の工事も、大手ゼネコンさんのシステム建築で計画していたのですが、テントに変更したほどです。

「材料処理施設」と「製品加工施設

Q実際にお使いになられての感想はいかがでしたか?

最初に実感したことは、工期が短い、コストパフォーマンスが良く、室内も非常に明るい。倉庫には最適だという印象を持ちました。明るい空間で作業性も良いので一気に設計段階から加わってもらい、倉庫だけでなく処理施設などさまざまな用途に取り入れました。中でも発電設備を覆った膜の建屋は画期的だったと思います。

発電施設を膜で覆うことは前例がなく、中のプラントに合わせて建物を設計し検討を行ってもらいました。役所側と何度も折衝を行い、最終的には屋根と壁を分割し、“爆発したら屋根だけが飛ぶようにして”役所承認を得ることができました。

「ORC 熱電併給設備」

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完成後もお付き合いを通して継続的なサポートを

私どもの仕事は、建物の引き渡しで終わりではありません。長期に亘り安心してお使い頂けるよう、きめ細やかなサポートを心掛けています。

Q施設面でさらに期待したいことはありませんか?

製品である木質ボードは空気中の水分を吸収するので、季節変動によって、保管物の含水率がどう影響するかは分かっていません。製品自体もこれから適正湿度を検証する段階です。製紙会社などでも採用実績があるので大丈夫だと思いますが、もし支障が生じる場合は、対策が必要かもしれませんね。

「製品保管倉庫」

Q最後に今後の抱負をお聞かせください。

おかげ様でこれまでに600団体を超える団体が見学に訪れるなど、私どもの事業は社会からも注目を頂いております。バイオマス発電は安定しており、今後このモデルが大きく拡がってゆく可能性も高まりつつあります。一方のマテリアル事業もこの度、竹を活かした新素材「ナンカンボード」が、大臣認定を取得できたので、引き続きJIS基準など取得し社会に浸透させてゆきたいと思います。

日本で初の事業ですので、目の前の問題を乗り越えながら今回のバンブープロジェクトを成功へと導けるよう頑張っていきます。

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【編集後記】

私どもは「バンブーフロンティア事業」の施設整備をお手伝いするにあたり、お客様のお困りごとを解消するためにコストや納期だけでなく、役所調整も含めた調整を行うことで問題解決を図ってきました。 結果として製品倉庫をはじめ、木材処理施設、製品加工施設、さらには竹を燃料にしたバイオマス発電施設まで、お手伝いする範囲が拡がりましたが、今後もアフターフォローを含めたきめ細やかなお付き合いを通して、事業の成功を支えてまいりたいと考えております。

取材時の様子(山田浩之様より貴重なお話をうかがいました。本当に有難うございました。)


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テント倉庫製品のお問い合わせは
>>テント倉庫製品サイト

太陽工業株式会社へのお問い合わせは
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

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Thu, 19 Nov 2020 15:12:23 +0900
<![CDATA[農業経営者必見│経営を改善する3つの交付金とその具体的な導入事例]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a252 農業の強化や発展を支援するため、農林水産省から各種交付金制度が実施されていることはご存知でしょうか。

「なんだか難しそう」という理由から、正しく理解されていなかったり、あまり知られていなかったりする制度ですが、もしかしたらあなたの事業の大きな助けになるかもしれません。 ぜひ正しく理解し、上手に活用していただきたいと思いますので、この記事で代表的な3つの農業関連交付金についてご紹介します。

それぞれの概要と、各交付金を実際に活用した事例を併せて記載いたしますので、ご自身に当てはめることができないか、確認してみてください。

 

【目次】

1 農業の経営を改善してくれる交付金3選
  1-1 多面的機能支払交付金
  1-2 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  1-3 産地生産基盤パワーアップ事業
2 多面的機能支払交付金の導入事例
  2-1 古くなった農業用の水路のコンクリート補修工事に交付金を活用
3 強い農業・担い手づくり総合支援交付金の導入事例
  3-1 椎茸・舞茸をつくる菌床テント導入費用で助成金を活用した例
4 産地生産基盤パワーアップ事業の導入事例
5 まとめ

 

農業の経営を改善してくれる交付金3選

農林水産省が実施している助成金制度として、主に以下の3つが挙げられます

  • 多面的機能支払交付金
  • 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  • 産地生産基盤パワーアップ事業

それぞれ農業を支援する助成金であるという点において共通していますが、対象者や対象事業、助成金の補助率、採択要件などの細かい条件が異なっています。 以下に概要を整理しますので、自身のケースに当てはまりそうなものがないか、ご参照ください。

 

多面的機能支払交付金

農業や農村が持つ多面的な機能を維持したり、その機能の発揮を図るために地域が共同で活動する取り組みを支援し、地域資源の適切な保全管理を推進する目的で設立された助成金制度が『多面的機能支払交付金』です。

多面的機能を支える活動や、農地、水路、農道などの地域資源の質を向上させる以下のような活動が、交付金の対象になります。

  • 農地法面の草刈り
  • 水路の泥上げ
  • 農道の路面維持
  • 農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化
  • 地域資源の保全管理に関する構想の策定など
  • 水路のひび割れ補修・長寿命化のための活動
  • 農道の窪みの補修・長寿命化のための活動
  • 植栽による景観形成やビオトープづくり
  • 組織の広域化・体制強化

『多面的機能支払交付金』について、詳しくは以下の記事にまとめています。
>>『多面的機能支払交付金』とは?農地・水路・農道の維持事業などで助成金を受け取る方法

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金

収益力の強化や、農業社の経営の発展を推進することを目的として、一定の条件を満たす者に農業用機械や施設の導入費用を一部補助してくれるのが、『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』です。 主に耐用年数5年以上の農業用の産地基幹施設や、農業用機械・施設が補助の対象であり、以下のような取り組みが例として挙げられます。

  • トラクター、田植機、コンバインなどの農業用機械の取得
  • テント倉庫、乾燥調製施設(乾燥機)、集出荷施設(選果機)などの施設の取得
  • テント倉庫やビニールハウスの整備
  • 畦畔の除去、明渠・暗渠排水の整備などの農地等の改良

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』について、詳しくは以下の記事にまとめています。
>>『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を活用して農業用機械や施設を導入する方法

 

産地生産基盤パワーアップ事業

『産地生産基盤パワーアップ事業』は、収益の向上や生産基盤の強化を目指す農業者を金銭的に補助してくれる農林水産省の事業のひとつです。 新市場獲得対策、収益性向上対策、生産基盤強化対策の3つを軸として、高性能な機械や施設を導入したり、栽培体系の転換をしたり、堆肥の活用による土づくりをしたりする取り組みをサポートしてくれます。

たとえば、以下のような取り組みに対して、一定の補助率で交付金をもらうことができます。

  • 国産冷凍野菜向け加工施設の整備
  • 輸出向けコールドチェーンの整備
  • 農業機械等の導入及びリース導入
  • 労働力不足等に対応した労働力調整体制の確立
  • 生育予測システム等の導入
  • 農産物処理加工施設や低コスト耐候性ハウス等、産地の基幹的な施設の整備
  • 農業機械のリース導入・取得
  • 生産資材の導入
  • 乾燥調製施設の整備
  • 生産技術高度化施設(低コスト耐候性ハウス等)等の整備
  • 果樹の競争力のある品種について、同一品種での改植

『産地生産基盤パワーアップ事業』について、詳しくは以下の記事にまとめています。
>>農水省の『産地生産基盤パワーアップ事業』を活用して農家が収益向上を実現する方法

 

多面的機能支払交付金の導入事例

ご紹介した3つの交付金制度のうち、まずは『多面的機能支払交付金』を活用した事例を紹介します。 この交付金は農道や水路の保全に使われるものであり、以下の事例においても老朽化した農業用水路の補修工事に交付金が活用されました。

古くなった農業用の水路のコンクリート補修工事に交付金を活用

件名 青森県天間林土地改良区 農地老朽化水路補修工事
施主名 天間林土地改良区
施工場所 青森県十和田市 施工業者 保全隊
使用商品 コンクリートキャンバスCC5 使用数量 390㎡
目 的 水路補修工 施工時期 平成30年9月

青森県の天間林土地改良区で、農業用の水路が古くなってしまい、農業用水が確保しづらくなるという問題が起きていました。 50年以上前につくられた水路は劣化や老朽化が著しく、コンクリート打設による本格的な工事が必要でした。

ところが現地は農業用地で道が狭く、コンクリート工事に必要な車両や重機が持ち込めないという課題に直面していました。

(老朽化・劣化した農業用水路)

交付金を活用し、課題を解決したのは『コンクリートキャンバス』です。 『コンクリートキャンバス』は、太陽工業株式会社が提供する商品で、敷設して水をかけるだけでコンクリート面をつくることができる特殊なシートです。 重機を使わずに誰にでも簡単に施工ができ、仕上りもきれいであるという特徴があります。

(『コンクリートキャンバス』で補修した農業用水路)

この『コンクリートキャンバス』の採用により、農業者のみの作業で、きわめて短工期で補修工事は完了しました。

コンクリートキャンバスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『コンクリートキャンバス』

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金の導入事例

続いて、収益性の強化などを目指して農業用機械や施設を導入する取り組みを費用的に支援してくれる『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を実際に活用した事例のご紹介です。 まいたけを育てる山形県の事業者が交付金を活用し、菌床テントとして『テント倉庫』をつくりました。

 

椎茸・舞茸をつくる菌床テント導入費用で助成金を活用した例

山形県最上郡にあるきのこ生産事業者が『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を活用したのは、菌床製造・菌種栽培施設として利用するため、テント倉庫を導入するためでした。

この事例では、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の3つのタイプのうち、『産業基幹施設等支援タイプ』が用いられました。 補助の対象が耐用年数5年以上の設備に限られるため、従来のビニールハウスでは対象とならないことから、建築物扱いになる『テント』が導入されることになり、結果として『テント倉庫』を菌床テントとしてつくることになりました。

以下の写真からも分かるように、テント倉庫は内部の明るさを確保して照明電気代などの削減もできるうえ、素材の性質によって適度に紫外線や日射もカットできるようになっています。

このテント倉庫は、太陽工業株式会社の『フレックスハウス』という商品です。 『フレックスハウス』は、一般的な在来倉庫やシステム建築倉庫に比べ工期が短いのが特徴で、コスト削減もできるうえ、一般的なテント等に比べて耐久性も高く、さらに光触媒技術を用いた『酸化チタン光触媒コーティング膜』によって、きわめて高い防汚性能も発揮します。

フレックスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『フレックスハウス』

 

産地生産基盤パワーアップ事業の導入事例

最後に、『産地生産基盤パワーアップ事業』を活用した導入事例を紹介します。

高額の機械・設備を地域共用で導入するにあたり、先進的な米農家の経営者が中心となって地域の若手を集め、『産地生産基盤パワーアップ事業』の助成金を活用しました。

先頭に立ったのは、少ない農薬で育てた新品種「天のつぶ」を中心にオンライン販売を手がける福島県の米農家様。地域全体の効率向上のために、テント作業場と穀物乾燥機を設置し、複数の農家でお米の選別に活用しています。

当初は地元の支援団体に協力を仰ぐことを考えて計画を進めていましたが、手続きや承認に時間がかかりすぎるために一度断念し、自身で助成金を活用する方法を選びました。設置に際して設計事務所は通さず、地元の電気設備会社が間に入って進められました。

この設備の導入によって地域全体の米作りの効率はアップし、さらには共用農家様が集まることでコミュニケーションも活発になり、地域活性化に寄与しています。

 

まとめ

交付金制度は煩雑なイメージから避けられがちですが、上手く活用することができれば非常に大きな力になることがお分かりいただけたでしょうか。 この記事の情報だけで理解することは難しいとは思いますが、まずは以下の各窓口に問い合わせ、疑問を解消してみてください。

交付金の対象になる商品については、太陽工業株式会社にお問い合わせください。
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

交付金制度の詳しい内容に関しては、農林水産省にお問い合わせください。
>>『農林水産省 問い合わせ窓口』

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Tue, 17 Nov 2020 13:21:25 +0900
<![CDATA[農水省の『産地生産基盤パワーアップ事業』を活用して農家が収益向上を実現する方法]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a251 「高価な機械や施設が導入できれば、もっと収益が上がるのに…」
「農業用ハウスを再整備して、次世代に継承したい!」

そんな農業者の方に知っていただきたい制度があります。 『産地生産基盤パワーアップ事業』という助成金制度をご存知でしょうか?

「助成金」というだけで苦手意識を持たず、ぜひこの記事に目を通してみてください。 収益向上のヒントを詳しく、かつ簡潔に、お伝えいたします。

 

【目次】

1 産地生産基盤パワーアップ事業とは?
2 産地生産基盤パワーアップ事業の3つの対策方針
  2-1 新市場獲得対策
  2-2 収益性向上対策
  2-3 生産基盤強化対策
3 手続きの流れ
4 活用例
5 まとめ

 

産地生産基盤パワーアップ事業とは?

収益の向上、もしくは生産基盤の強化を目指す農業者を金銭的に補助してくれる農林水産省の事業のひとつが『産地生産基盤パワーアップ事業』です。 高性能な機械や施設を導入したり、栽培体系の転換したり、堆肥の活用による土づくりをしたりする取り組みに対して、その費用の一定額を助成してもらうことができます。

取り組みの内容に応じて以下の3つの方針に分化しており、それぞれに対象や条件などが異なります。

  • 新市場獲得対策
  • 収益性向上対策
  • 生産基盤強化対策

この記事では、それぞれについて詳しく内容を確認し、最後に手続きまでの流れや実際の活用事例をご紹介します。

 

産地生産基盤パワーアップ事業の3つの対策方針

3つの対策方針は、それぞれに助成対象となる事業内容や、助成金の補助率、採択要件などが異なります。各々について整理しましたので、ご自身のケースに当てはまるものがないか確認してみてください。

新市場獲得対策

新市場の核となる拠点事業者の育成や、食品関連事業社などの拠点事業者と連携することによる農業者の生産体制・出荷体制の強化を目指し、施設整備等の費用を助成してくれるのが『産地生産基盤パワーアップ事業』のうち『新市場獲得対策』です。 ハード面、ソフト面ともに補助の対象となっており、たとえば以下のような取り組みに対して支援を行ってくれます。

【ハード】

  • 国産冷凍野菜向け加工施設の整備
  • 輸出向けコールドチェーンの整備
  • 加工業務用青果物向け貯蔵施設の一体的整備 など

 

【ソフト】

  • 農業機械等の導入及びリース導入
  • 労働力不足等に対応した労働力調整体制の確立
  • 生育予測システム等の導入 など

 

支援対象となる取組

以下に記述する『協働事業計画』に位置づけられており、海外や加工・業務用等の新市場獲得を目標としていることが支援対象となる条件です。

(出所:農林水産省ホームページ)

協働事業計画の概要

協働事業計画は、以下のような流れで作成を進めます。

① 次の3つの機能を備えており、生産支援等を行う拠点事業者と連携する農業者等のグループを形成する。

  • 生産安定・効率化機能
  • 供給調整機能
  • 実需者ニーズ対応機能

② 次の2点を満たす目標を設定した、3箇年以内の計画を作成する。

  • 総出荷額に占める輸出向け出荷額の割合を年平均1ポイント以上増加
  • 総出荷量に占める加工・業務用向け出荷量の割合を年平均3ポイント以上増加、かつ目標年度までに輸出向け取組を開始

③ 農林水産省生産局長の承認

 

支援対象者

  • 上記の協働事業計画に位置付けられた拠点事業者
  • その連携者(農業者、民間事業者など)

 

補助率と上限

補助率

  • ハード:1/2以内
  • ソフト:1/2以内等

上限

  • ハード:20億円
  • ソフト:5000万円

 

収益性向上対策

その名のとおり、収益力強化を目指して計画を立て、この実現に向けて取り組む農業者に対して、必要な農業機械の導入や集出荷施設等の整備にかかるコストを助成してくれるのが『収益性向上対策』です。

たとえば、以下のような活動に対して、一定の割合で資金的に補助をしてくれます。

  • 農産物処理加工施設や低コスト耐候性ハウス等、産地の基幹的な施設の整備
  • 農業機械のリース導入・取得
  • 生産資材の導入

後述する基準を満たした『成果目標』を定め、かつ『面積要件』等を満たしている主に2点を条件として、支援の対象になります。

 

支援対象者

地域農業再生協議会等が作成する『産地パワーアップ計画(収益性向上タイプ)』に参加する農業者や、以下のような農業者団体が対象になります。

  • 農業協同組合
  • 農事組合法人
  • 農地所有適格法人
  • その他農業者が組織する団体

なお、個別経営体も参加が可能です。

 

成果目標

産地全体で、次の7つのうちいずれかに該当する目標を設定し、それを実現するための計画を策定して、かつ実行する必要があります。 機械や設備の導入を行う農業者や農業団体の目標ではなく、産地全体の目標である点に注意が必要です。

  1. 生産コスト又は集出荷・加工コストの10%以上の削減
  2. 販売額又は所得額の10%以上の増加
  3. 契約栽培の割合の10%以上の増加かつ50%以上とすること
  4. 需要減が見込まれる品目・品種から需要増が見込まれる品目・品種への転換率100%
  5. 輸出実績がある場合は、輸出向け出荷量又は出荷額の10%以上の増加
  6. 輸出の新規取組又は直近年の輸出実績がない場合は、総出荷額に占める輸出向け出荷額の割合5%以上又は輸出向けの年間出荷量10トン以上
  7. 労働生産性の10%以上の向上

 

面積要件

面積要件は品目ごとに個別に定められており、さらに一定条件の下では例外的な要件緩和策も設けられています。 たとえば、中山間地域等において事業を実施する場合は、以下の表に記載のとおり面積要件が緩和されます。

(出所:農林水産省ホームページ)

詳しく確認したい方は、農林水産省の『問い合わせ窓口』までお問い合わせください。

なお、面積要件に関しても、上述の成果目標と同様、機械や設備の導入を行う農業者や農業団体などの取り組み主体が個別に満たすものではなく、産地全体に求められる要件であるという点に注意して確認を進めてください。

以下の図を参照すると分かりやすくイメージすることができます。

(出所:農林水産省ホームページ)

 

支援対象となる取組

主に『整備事業』と『基金事業(生産支援事業・効果増進事業)』の2つに定義され、例として以下のような取り組みが、助成の対象として設定されています。

【整備事業】

  • 乾燥調製施設の整備
  • 穀類乾燥調製貯蔵施設の整備
  • 集出荷貯蔵施設の整備
  • 農産物処理加工施設の整備
  • 生産技術高度化施設(低コスト耐候性ハウス等)等の整備

【基金事業(生産支援事業・効果増進事業)】

  1. コスト削減に向けた高性能な農業機械のリース導入・取得
  2. 雨よけハウス等、高付加価値化に必要な生産資材の導入
  3. 果樹の競争力のある品種について、同一品種での改植 等

(出所:農林水産省ホームページ)

 

補助率

補助率は、上記の取り組みごとに異なる設定がされています。 それぞれについては、以下のとおりです。

  • 『整備事業』:1 / 2以内等
  • 『生産支援事業』の①農業機械のリース導入・取得:本体価格の1 / 2以内
  • 『生産支援事業』の②生産資材の導入:1 / 2以内
  • 『生産支援事業』の③改植:定額

 

生産基盤強化対策

生産基盤の強化や継承、全国的な土づくりの展開を目的とした活動を支援してくれるのが『生産基盤強化対策』です。
たとえば、以下のような取り組みを助成してくれます。

  • 農業用ハウスや果樹園・茶園等の再整備や改修
  • 生産基盤を次世代に円滑に引き継ぐための継承ニーズのマッチング
  • 農業機械のリース導入・取得
  • 土づくり等の取組

採択要件としては、『収益性向上対策』と同様に基準を満たした『成果目標』を設定することに加え、継承に必要な再整備や改修に取り組む場合においては『5年以内に譲渡する計画があること』、もしくはすでに譲渡を受けている場合は『これから本格的な営農を開始する計画があること』が求められます。

 

支援対象者

地域農業再生協議会等が作成する『産地パワーアップ計画(生産基盤強化タイプ)』に参加する農業者や、以下のような農業者団体が対象になります。

  • 農業協同組合
  • 農事組合法人
  • 農地所有適格法人
  • その他農業者が組織する団体

 

支援対象となる取組と補助率

これも『整備事業』と『基金事業』に分けて対象を設定しており、具体例としてそれぞれ以下のように定められています。

【整備事業】

  • 新規就農者や担い手への継承に必要な低コスト耐候性ハウス等の再整備

【基金事業】

  1. 新規就農者や担い手への農業用ハウス譲渡のためのパイプハウスの再整備・改修
  2. 譲渡された果樹園・茶園で営農を開始するための果樹園・茶園の再整備や改修
  3. 後継者不在の農地等での生産機能の継承を目的とした作業受託組織等での農業機械の再整備・改良
  4. 再整備・改修した施設・果樹園等の継承ニーズの把握及びマッチング、受け皿組織における継承までの間の維持に必要な備品、生産資材の購入
  5. 生産技術を継承・普及するための栽培管理・労務管理等の技術実証、農業機械の安全取扱技術向上のための研修
  6. 牛ふん堆肥及びペレット堆肥等の実証的活用に向けた実証ほの設置 等

各取り組みにおける支援内容は補助率は個別に設定されているため、その一例を記した表を以下に添付します。 なお、記載はあくまで一例であり、詳しい支援内容や補助率を確認したい方は、各都道府県の担当窓口に問い合わせる必要があります。

(出所:農林水産省ホームページ)

 

産地生産基盤パワーアップ事業の手続きの流れ

いずれの対策方針を利用する場合でも、『産地生産基盤パワーアップ事業』に手続きを行う場合は以下の流れに従うことになります。 ステップが多く複雑に見えますが、主には『計画提出⇒交付申請⇒助成金交付』というシンプルな流れです。

  • ①対象者が『取組主体事業計画』を作成する
  • ②地域農業再生協議会等に、事業計画の相談と提出を行う
  • ③協議会から都道府県に対して事業計画の相談と提出がなされる
  • ④都道府県から国や基金管理団体に事業計画の相談と提出がなされる
  • ⑤~⑦国⇒都道府県⇒協議会⇒対象者に、事業計画が承認される
  • ⑧対象者から都道府県に対し、交付の申請を行う
  • ⑨都道府県から国や基金管理団体に対し、交付の申請がなされる
  • ⑩~⑪国や基金管理団体から、都道府県を通し、対象者に助成金が交付される

(出所:農林水産省ホームページ)

 

産地生産基盤パワーアップ事業の活用例

少ない農薬で育てた新品種「天のつぶ」を中心にオンライン販売を手がける福島県の米農家様は、テント作業場の導入に助成金を利用しました。テント作業場内には穀物乾燥機を設置し、お米の選別に活用しています。

この乾燥機は、地域全体の効率化を図るために複数の農家様で共有されています。米農家の経営者が音頭を取って近隣の若手農家を中心に集めて団体として申し込むことで、単独では利用できない『産地生産基盤パワーアップ事業』の助成金の対象となりました。 設置に際して設計事務所は通さず、地元の電気設備会社が間に入って進められました。設備の共有による作業効率アップはもちろんのこと、周囲の農家様がこの場所に集まることでコミュニケーションも活発になり、地域活性化に寄与しています。

 

まとめ

この記事が助成金に対する理解を深め、苦手意識を解消することにつながれば幸いです。
事業の発展のため、日本の農業の興隆のため、ぜひ助成金を役立ててください。

交付金の対象になる商品については、太陽工業株式会社にお問い合わせください。
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

助成金の制度に関しては、農林水産省にお問い合わせください。
>>『農林水産省 問い合わせ窓口』

産地生産基盤パワーアップ事業以外にも、複数の農業関連の助成金が存在します。
こちらの記事に概要をまとめていますので、ぜひご覧ください。
>>『農業経営者必見の助成金制度3選 │ あなたももらえる助成金まとめ』

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Tue, 17 Nov 2020 13:21:25 +0900
<![CDATA[『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を活用して農業用機械や施設を導入する方法]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a250 高価な農業用機械や農業用施設の導入を諦めていませんか? 農業者の方は、一定の条件を満たす場合、機械や施設の導入費用を国に支援してもらえる場合があります。

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』という助成金制度についてこの記事で説明します。概要や対象となる事業、支援金額などについて詳しく、かつ分かりやすく整理しました。

助成金についてあまりよく知らなかった方、なんとなく難しそうで避けていた方などは、この機会にぜひご確認ください。

 

【目次】

1 強い農業・担い手づくり総合支援交付金とは?
2 『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』3つの支援タイプ
  2-1 産地基幹施設等支援タイプ
  2-2 先進的農業経営確立支援タイプ
  2-3 地域担い手育成支援タイプ
3 『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』2つの補助事業
  3-1 融資主体型補助事業について
  3-2 条件不利地域型補助事業について
4 強い農業・担い手づくり総合支援交付金の活用例
  4-1 椎茸・舞茸をつくる菌床テント導入費用で助成金を活用した例
5 まとめ

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金とは?

『農林水産省が実施する助成金制度のひとつであり、収益力の強化と、担い手の経営発展を推進することを目的として、農業用機械や施設の導入を農業経営体の規模に応じて切れ目なく支援してくれるものです。 支援される事業の内容によって以下の3つの『タイプ』に分けられており、それぞれに異なる条件等が設定されています。

  • 産地基幹施設等支援タイプ
  • 先進的農業経営確立支援タイプ
  • 地域担い手育成支援タイプ

それぞれについて、個別に詳しく解説します。

 

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』3つの支援タイプ

大枠の目的は同じですが、支援される事業内容によって助成金額などが異なる3つのタイプに分けられています。各タイプの概要は以下のとおりです。

産地基幹施設等支援タイプ

市場や組合など、地域農業において中心的な役割を果たしている農業法人や農業者団体等を支援するのがこのタイプです。品質管理や衛生管理の強化を図る卸売市場施設の他、産地や消費地での共同配送などに必要なストックポイントなど、産地の基幹となる大型施設の導入を支援してくれます。

  • 助成対象:農業用の産地基幹施設(耐用年数5年以上)
  • 補助率:1/2以内等
  • 上限額:20億円(~30億円)

 

先進的農業経営確立支援タイプ

後述する『地域担い手育成支援タイプ』に対して、より高い目標を持って広域に展開する農業法人等について上限額を引き上げたのがこのタイプです。 自らの創意工夫と判断により、経営の高度化に取り組むために必要な農業用機械や農業用施設の導入を支援してくれます。 『融資主体補助型』の事業で実施されます。(詳しくは後述)

  • 助成対象:農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)
  • 補助率:3/10以内等
  • 上限額:個人1,000万円、法人1,500万円等

 

地域担い手育成支援タイプ

地域農業の担い手として、経営発展のための取り組みを行おうとする農業経営体(経営者)に対して、経営基盤を確立し、更に発展させるために必要な農業用機械や農業用施設の導入を支援してくれるタイプです。 『融資主体補助型』に加え、『条件不利地域型』の2種の補助事業から構成されます。

  • 助成対象:農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)
  • 補助率:3/10以内等
  • 上限額:300万円等

 

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』2つの補助事業

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』は、融資を必要とする『融資主体補助型』と、小規模・零細地域の効率促進を目的とした『条件不利地域型』の2つの補助事業から成っています。 それぞれについて対象事業などの条件が異なりますので、それぞれについて整理します。

融資主体型補助事業について

融資を活用して農業用機械・施設を導入する際に、融資残について助成金を交付してくれるのがこの事業です。以下の期間からの融資が対象になります。

  • 農業協同組合
  • 農業協同組合連合会
  • 農林中央金庫
  • 日本政策金融公庫
  • 沖縄振興開発金融公庫
  • 銀行
  • 信用金庫
  • 信用組合
  • 都道府県

なお、新しい技術を活用して労働力不足等の課題に対応する農業経営のイノベーションを目指す活動の場合は、事業の優先枠の対象になります。

 

事業実施地区

以下のいずれかを満たす地区が対象です。 該当するかどうかについて、詳しくは各市町村の農政担当部局へお問い合わせください。

  1. 適切な「人・農地プラン」(後述)が作成されている地域
  2. 「人・農地プラン」を作成していない地域では、農地中間管理機構から賃借権の設定等を受けた者が営農する範囲

 

適切な「人・農地プラン」

『適切な「人・農地プラン」』とは、以下をすべて満たしている計画のことを指します。

  • 人・農地プランの作成に当たって、主要な農業者(入り作者等を含む)の意向を踏まえて原案の作成が行われるとともに、話し合いなどの活動を通じて農地の出し手等も含めた地域内の関係者にも内容が共有され、かつ、話し合い等の活動の結果が公表されていること。
  • また、話し合い等の活動の中で今後の地域農業のあり方(農地集積・規模拡大、複合化、6次産業化、高付加価値化、新規就農促進等の取組)や農地中間管理機構の活用方針についても、十分検討されていること。
  • 今後とも、話し合い活動を継続して行い、人・農地プランの内容の向上を図っていくと見込まれること。

 

助成対象者

『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』の『融資型補助事業』対象者は、以下のいずれか条件に当てはまる必要があります。

  1. 適切な人・農地プランに位置付けられた中心経営体
  2. 適切な人・農地プランの「今後の地域農業のあり方」に明記された内容を実現する上で必要であると事業実施主体が認める農業者又は当該農業者の組織する団体
  3. 農地中間管理機構から賃借権の設定等を受けた者(事業実施地区②に限る)

ただし、新規に就農を行った方の場合は、認定就農者または認定農業者に限定されます。

なお、対象者は、以下の『必須目標』と、さらに1つ以上の『事業関連取組目標』を具体的に設定し、これを達成することが求められます。

【必須目標】

  • 付加価値額(収入総額 - 費用総額 + 人件費)の拡大

【事業関連取組目標】

  • 経営面積の拡大
  • 農産物の価値向上
  • 単位面積当たり収量の増加
  • 経営コストの縮減
  • 農業経営の複合化
  • 農業経営の法人化

 

対象となる事業

助成金の対象となる事業は、以下の2点です。

  1. 農産物の生産その他農業経営の開始もしくは改善に必要な機械等の取得、改良、補強または修繕
  2. 農地等の造成、改良又は復旧

たとえば、以下のような事業が支援の対象になります。

  • トラクター、田植機、コンバインなどの農業用機械の取得
  • テント倉庫、乾燥調製施設(乾燥機)、集出荷施設(選果機)などの施設の取得
  • ビニールハウスの整備
  • 畦畔の除去、明渠・暗渠排水の整備などの農地等の改良

なお、対象事業は次のような細かい条件が設定されています。

  • 個々の事業内容について、単年度で完了すること。
  • 事業費が整備内容ごとに50万円以上であること。
  • 事業の対象となる機械等は、耐用年数がおおむね5年以上20年以下のものであること。
  • 運搬用トラック、パソコン、倉庫等農業経営の用途以外の用途に容易に供されるような汎用性の高いものでないこと。
  • 助成対象者の成果目標に直結するものであること。

 

助成金の算定方法

『融資主体型補助事業』の助成金額の計算方法と上限額は以下のとおりです。

  • 計算方法の①~③により算定した額のうち一番低い額
  • または各支援タイプで定める上限額のいずれか低い額

【計算方法】

  • ① = 事業費 × 3 / 10
  • ② = 融資額
  • ③ = 事業費 - 融資額 - 地方公共団体等による助成額

【各支援タイプの上限額】

  • 先進的農業経営確立支援タイプ : 法人1,500万円 、 個人1,000万円
  • 地域担い手育成支援タイプ : 法人・個人問わず 300万円

 

条件不利地域型補助事業について

もうひとつの補助事業、『条件不利地域型補助事業』は、経営規模が小規模だったり零細だったりする地域を対象としています。

「意欲ある経営体を育成」を目的として、共同利用する機械や施設の導入を支援する助成金制度で、農作業の共同化や農地の利用集積を促進することによって生産性の向上や農作業の効率化等を図ります。

 

事業実施地区

以下の表に記載の①から③のうち、いずれかに該当する地区が助成金の対象です。 該当するかどうかは、各市町村の農政担当部局に問い合わせてください。

(出所:農林水産省ホームページ)

 

事業実施地区

以下の3つの経営体のうち、いずれかに該当する場合は支援の対象になります。 各経営体ごとに条件が定められているため、それぞれについて確認してください。

  • 農業者等の組織する団体
  • 参入法人
  • 事業実施主体が認める団体等

 

農業者等の組織する団体

以下の4つのうちいずれかに該当する団体を指します。 なお、いずれも農家が3戸以上含まれていなければならず、さらに農家が団体の事業活動を実質的に支配していると認められる必要があります。(議決権の過半を占めるなど)

  1. 農事組合法人
  2. 農事組合法人を除く農地所有適格法人
  3. 特定農業法人及び特定農業団体
  4. 農作業の受託及び共同化、農畜産物の生産、加工、流通、販売等を行う法人又は任意団体(集落営農組織を含む。) など

 

参入法人

以下の2点の要件を満たす参入法人も助成対象です。

  • 3戸以上の農家から利用権の設定若しくは農作業の委託を受けて、農用地の利用集積を行う又は3戸以上の農家から原料供給を受けて加工等を行う目標及びその達成のためのプログラムが設定されていること。
  • 会社にあっては、資本金の額若しくは出資の総額が3億円以下又は常時使用する従業員の数が300人以下の法人(子会社は除く。)であること。

 

事業実施主体が認める団体等

上記にあてはまらない以下のような団体で、意欲ある経営体に代わって機械等を導入することが妥当であると事業実施主体(市町村)が認める場合は助成対象になります。

  • 農業協同組合
  • 土地改良区
  • 農業委員会
  • 第3セクターなど

 

対象となる事業

次の基準を満たしており、経営体が共同で利用する経営規模の拡大や多角化・複合化を進めるための機械や施設などが対象です。

  • 個々の事業内容について、単年度で完了すること。
  • 事業費が整備内容ごとに50万円以上であること。
  • 事業の対象となる機械または施設は、耐用年数がおおむね5年以上20年以下のものであること。
  • 助成対象者の成果目標に直結するものであること。

なお、支援の対象となる整備の詳細は以下の表のとおりです。

(出所:農林水産省ホームページ)

 

助成金の算定方法

整備内容ごとに、以下の範囲内で助成されます。

  • 1 / 2(農業用機械は1 / 3)を乗じて得た額の合計額
  • 上限は4,000万円

なお、沖縄県で実施する場合および水稲直播機等の機械の場合、農業用機械は1 / 3ではなく1/2で計算されます。

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金の活用例

強い農業・担い手づくり総合支援交付金を実際に利用した事例を紹介します。活用の参考にしてください。

 

椎茸・舞茸をつくる菌床テント導入費用で助成金を活用した例

山形県最上郡にあるきのこ生産事業者は、菌床製造・菌種栽培施設として利用するため、『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を活用してテント倉庫をを導入し、『菌床テント』をつくりました。

この例では、強い農業・担い手づくり総合支援交付金のうち『産業基幹施設等支援タイプ』が用いられました。 同事業の支援対象は、耐用年数5年以上の設備に限られるため、従来のビニールハウスでは対象とならないことから、建築物扱いになる『テント』が導入される結果になりました。 このテント倉庫は、特殊な膜材を用いた構造により、以下の写真からも分かるように、内部の明るさを確保しながら適度な日射をカットできるようになっています。

このとき導入されたのは、太陽工業株式会社の『フレックスハウス』というテント倉庫です。 『フレックスハウス』は、一般的な在来倉庫やシステム建築倉庫に比べ工期が短く、コストも抑えることができる他、膜材料の進化により耐久性も高められており、さらに光触媒技術を駆使した『酸化チタン光触媒コーティング膜』によって、圧倒的な防汚性能を発揮することもできます。

フレックスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『フレックスハウス』

 

まとめ

助成金について、理解が進んだり、導入を検討できたりしましたでしょうか。 この記事で伝えきれない詳細については、以下にお問い合わせいただくことで確認することができます。

交付金の対象になる商品については、太陽工業株式会社にお問い合わせください。
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

助成金の制度に関しては、農林水産省にお問い合わせください。
>>『農林水産省 問い合わせ窓口』

強い農業・担い手づくり総合支援交付金以外にも、複数の農業関連の助成金が存在します。
こちらの記事に概要をまとめていますので、ぜひご覧ください。
>>『農業経営者必見の助成金制度3選 │ あなたももらえる助成金まとめ』

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Tue, 17 Nov 2020 13:21:25 +0900
<![CDATA[『多面的機能支払交付金』とは?農地・水路・農道の維持事業などで助成金を受け取る方法]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a249 農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持などを検討している農業従事者の方は、条件によっては農林水産省から助成金を受け取れる場合があります。

『多面的機能支払交付金』という助成金制度について、支援の条件や受け取りの方法、活用事例などを詳しく分かりやすくまとめます。

「助成金制度などは分かりにくい…」と敬遠せず、まずはご覧ください。

 

【目次】

1多面的機能支払交付金とは?
  1-1 農地維持支払交付金の概要
  1-2 資源向上支払交付金の概要
2 多面的機能支払交付金の対象となる組織
3 農地・水路・農道管理など、多面的機能支払交付金の対象となる事業
  3-1 地域資源の基礎的な保全活動
  3-2 地域資源の適切な保全管理のための推進活動
  3-3 水路や農道などの施設の軽微な補修
  3-4 農村環境保全活動
  3-5 多面的機能の増進を図る活動
  3-6 水路などの施設の長寿命化
  3-7 組織の広域化・体制強化
4 対象となる農用地
5 交付単価
6 交付金を受けるまでの手順
7 活用例
  7-1 青森県の農地老朽化水路補修工事
8 まとめ

 

多面的機能支払交付金とは?

『多面的機能支払交付金』は、農業や農村が持つ多面的な機能の維持や、機能の発揮を図るための地域の共同活動を支援し、地域資源の適切な保全管理を推進する目的で設立された助成金制度です。 農村の過疎や農業従事者の減少を受けて、地域共同で行う多面的機能を支える活動や、地域資源(農地、水路、農道等)の質的向上を図る活動を支援してくれます。

対象事業ごとに、以下の2つの交付金に分化されており、対象組織などが異なります。

  • 農地維持支払交付金
  • 資源向上支払交付金

 

農地維持支払交付金の概要

『多面的機能支払交付金』のうち、「地域資源の基礎的保全活動等の多面的機能を支える共 同活動を支援」するのが『農地維持支払交付金』です。 担い手に集中する水路や農道等の管理を地域で支えることによって農地集積を後押しすることが目的であり、以下のような事業が支援対象になります。

  • 農地法面の草刈り
  • 水路の泥上げ
  • 農道の路面維持
  • 農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化
  • 地域資源の保全管理に関する構想の策定など

 

資源向上支払交付金の概要

一方の『資源向上支払交付金』とは、「地域資源の質的向上を図る共同活動、施設の長寿命化のための活動を支援」するものと定められています。

こちらの支援対象は、以下のとおりです。

  • 水路のひび割れ補修・長寿命化のための活動
  • 農道の窪みの補修・長寿命化のための活動
  • 植栽による景観形成やビオトープづくり
  • 組織の広域化・体制強化

 

多面的機能支払交付金の対象となる組織

交付金を活用した取組を行うためには、『活動組織』もしくは『広域活動組織』のいずれかを設立しなければなりません。『活動組織』とは、次のように定義されています。

  1. 農業者のみで構成される活動組織
  2. 農業者及びその他の者(地域住民、団体など)で構成される活動組織

(出所:農林水産省ホームページ)

一方、『広域活動組織』とは「旧市区町村単位等の広域エリアにおいて、集落(活動組織)、土地改良区、地域の関係団体など、地域の実情に応じた者から構成される、構成員間の協定に基づく組織」であると定義されており、設立にあたっては年間4万円~16万円の支援を受けられる場合があります。

  1. 農業者のみで構成される広域活動組織
  2. 農業者及びその他の者(地域住民、団体など)で構成される広域活動組織

(出所:農林水産省ホームページ)

 

農地・水路・農道管理など、多面的機能支払交付金の対象となる事業

『多面的機能支払交付金』では、次のような事業の実施に対して支援を受けることができます。

  • 地域資源の基礎的な保全活動
  • 地域資源の適切な保全管理のための推進活動
  • 施設の軽微な補修
  • 農村環境保全活動
  • 多面的機能の増進を図る活動
  • 施設の長寿命化
  • 組織の広域化・体制強化

地域資源の基礎的な保全活動

農用地・水路・農道などについて、施設の点検・年度活動計画の策定・実践活動(計画に基づいた農地法面の草刈り・水路の泥上げ・ 農道の路面維持など)を毎年度実施する場合、支援を受けることができます。

 

地域資源の適切な保全管理のための推進活動

話し合いによって地域資源の保全管理の目標を定めたり、目標に即した取組を実施したりしながら、将来にわたる構想を策定を行う場合、支援を受けることができます。

(出所:農林水産省ホームページ)

なお、「※1」の推進活動とは、以下のようなものを指します。

  • 農業者(入り作農家、土地持ち非農家を含む)による検討会
  • 不在村地主との連絡体制の整備、調整、それに必要な調査
  • 地域住民等との意見交換・ワークショップ・交流会など

また、「※2」は、活動・方策をとりまとめたものであり、活動期間中に策定する必要があります。

 

水路や農道などの施設の軽微な補修

農用地、水路、農道などの機能診断や補修を毎年度実施する場合、支援を受けることができます。 補修工事だけでなく、以下の活動を含めて支援の対象です。

  • 計画策定・機能診断
  • 実践活動(工事)
  • 研修

 

農村環境保全活動

農業や農村の多面的機能である生態系の保全、景観形成などの農村環境の保全を図るための活動について、テーマを選択して毎年度実施する場合、支援を受けることができます。

こちらは以下の活動が対象です。

  • 計画策定
  • 啓発・普及
  • 実践活動

 

多面的機能の増進を図る活動

地域の創意工夫に基づく以下の8つの活動のいずれかに加えて広報活動を毎年度実施する場合、支援を受けることができます。

  • 遊休農地の有効活用(地域内外からの営農者の確保など)
  • 農地周りの環境改善活動の強化(鳥獣被害防止のための対策施設の設置など)
  • 地域住民による直営施工(農業者・地域住民が直接参加した施設の補修など)
  • 防災・減災力の強化(災害時における応急体制の整備など)
  • 農村環境保全活動の幅広い展開(景観の形成など)
  • やすらぎ・福祉及び教育機能の活用(医療・福祉施設等との連携強化など)
  • 農村文化の伝承を通じた農村コミュニティの強化(行事の継承など)
  • 上記のほか、都道府県が実施要綱に基づく基本方針において対象活動とすることとした活動

 

水路などの施設の長寿命化

老朽化が進む農地周りの農業用用排水路や、農道などの施設の長寿命化のための補修などを実施する場合、支援を受けられます。 これについては、記事の最後に実際に助成金を活用した事例を紹介します。

 

組織の広域化・体制強化

組織を大きくすることで活動の効率化を図ったり、組織をNPO化したりしたい場合、支援を受けることができます。

 

多面的機能支払交付金の対象となる農用地

助成金を受け取るには、対象となる農用地の条件に合致している必要があります。 対象は、以下の2点です。

  1. 農振農用地区域内の農用地
  2. 都道府県知事が多面的機能の発揮の観点から必要と認める農用地

なお、②の詳細については各市町村に問い合わせて確認してください。

 

多面的機能支払交付金の交付単価

『多面的機能支払交付金』によって受け取れる助成金額は、10aあたりの単価として次の表のとおり定められています。(単位:円/10a)

(出所:農林水産省ホームページ)

なお、上記の単価に加え、一定の条件を満たすことで『加算措置』が講じられ、支援単価が増額される場合があります。
細かい条件が設定されているため、詳しくは農林水産省の問い合わせ窓口へ問い合わせてください。

 

多面的機能支払交付金を受けるまでの手順

以下の5つのステップを踏むことで、『多面的機能支払交付金』を受け取ることができます。 受け取ったら終わり、ではなく、その後の収支をまとめたり報告書を提出したりする必要がある点に注意しましょう。

  1. 組織の設立
  2. 事業計画の作成
  3. 申請書類の提出
  4. 活動の実施・交付金の交付
  5. 活動の記録・報告

(出所:農林水産省ホームページ)

 

多面的機能支払交付金を受けるまでの手順

最後に、実際に『多面的機能支払交付金』を活用して水路の補修工事を行った事例を紹介します。 同様の活動を検討されている方は、助成金活用の参考にしてみてください。

青森県の農地老朽化水路補修工事

件名 青森県天間林土地改良区 農地老朽化水路補修工事
施主名 天間林土地改良区
施工場所 青森県十和田市 施工業者 保全隊
使用商品 コンクリートキャンバスCC5 使用数量 390㎡
目 的 水路補修工 施工時期 平成30年9月

青森県の農業用水路の補修工事に、交付金が活用されました。 50年以上前につくられた水路は老朽化が進み、早急な補修工事が求められていました。

(老朽化・劣化した農業用水路)

水路周辺の道が細く、コンクリート打設工事のための重機の乗り入れができなかったため、別の解決策が求められていた中、交付金の活用によって採用されたのは『コンクリートキャンバス』でした。 『コンクリートキャンバス』は、水をかけるだけでコンクリート面をつくることができる特殊なシートで、重機を必要としないため細い農道での作業を可能にしました。

(『コンクリートキャンバス』で補修した農業用水路)

課題の解決に加えて短工期で補修工事ができたことなどにより、青森県は『コンクリートキャンバス』を高く評価しました。

コンクリートキャンバスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『コンクリートキャンバス』

 

まとめ

多面的機能支払交付金以外にも、複数の農業関連の助成金が存在します。
こちらの記事に概要をまとめていますので、ぜひご覧ください。
>>『農業経営者必見の助成金制度3選 │ あなたももらえる助成金まとめ』

交付金の対象になる商品については、太陽工業株式会社にお問い合わせください。
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

助成金の制度に関しては、農林水産省にお問い合わせください。
>>『農林水産省 問い合わせ窓口』

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Tue, 17 Nov 2020 13:21:25 +0900
<![CDATA[農業経営者必見の助成金制度3選 │ あなたももらえる助成金まとめ]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a248 農業経営者の皆様。 自身の事業を強化したり、補填したりしたいけど、資金が足りないと思っていませんか。 そんなときには、各種助成金制度の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「助成金などは、難しくてよく分からない」
「自分はもらえないんじゃないか」

そんな理由で避けているせいで、損をしているかもしれません。 農業関連の助成金についてわかりやすく整理しましたので、ご自身でも使えるものがないか、ぜひご確認ください。

 

【目次】

1農業に関連する助成金の実態
2 農業経営者向け助成金1:多面的機能支払交付金
  2-1 日本型直接支払制度とは
  2-2 多面的機能支払交付金とは
  2-3 対象となる組織
  2-4 対象となる事業
  2-5 支援単価
3 農業経営者向け助成金2:強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  3-1 対象となる組織
  3-2 対象となる事業
4 農業経営者向け助成金3:産地生産基盤パワーアップ事業
  4-1 対象となる組織
  4-2 対象となる事業
5 助成金の活用イメージ
  5-1 椎茸・舞茸をつくる菌床テントの半額を助成金で補填した例
  5-2 青森県における老朽化した農業用水路補修工事の例
  5-3 福島県のブランド米農家でテント作業場を導入した例
6 まとめ<選ばれる施設への貢献>

 

農業に関連する助成金の実態

日本の農業の維持や更なる発展のため、農林水産省が農業経営者に向けた様々な支援制度を設けていることはご存知でしょうか。

自営農家や農業に関心のある層を対象とした『農家・農業に関する調査』によれば、補助金などの支援制度の内容について、正確に認知している人は平均して3割弱程度しかおらず、名称の認知に関しても5割程度です。 支援制度が存在するにも関わらず、それらが知られていないという問題が、浮かび上がってきているのが現状です。 細かく見ても、「手続きの煩雑さ」や「どういった制度があるのか分からない」といった内容認知の問題が障壁となり、手を出せていない方が多く存在していると考えられます。

様々な支援制度が現実に設けられている以上、「分からない・知らない」という理由で、活用していないということであれば、非常にもったいないことです。 この記事で、あなたももらえるかもしれない以下の3つの助成金についてご紹介します。

  • 多面的機能支払交付金
  • 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  • 産地生産基盤パワーアップ事業

 

農業経営者向け助成金1:多面的機能支払交付金

まずはじめに、『多面的機能支払交付金』という助成金についてご説明します。 この制度は、日本型直接支払制度の1つとして設けられています。

 

日本型直接支払制度とは

農業や農村が、食料の生産だけでなく、国土・自然環境の保全などの多面的機能を発揮しており、多様な恩恵をもたらすものとして捉え、そういった多面的機能の維持・発揮を促進するとともに、規模拡大に取り組む担い手の負担を軽減することを目的として、地域の共同活動や営農活動等に対して支援を行う制度です。

多面的機能支払制度、中山間地域等直接支払制度、環境保全型農業直接支払制度という3つの制度を総称して、日本型直接支払制度と呼ばれます。

 

多面的機能支払交付金とは

このうち『多面的機能支払交付金』とは、地域共同で行う、多面的機能を支える活動や、地域資源(農地、水路、農道等)の質的向上を図る活動を支援する助成金を指します。 これはさらに、目的ごとに『農地維持支払』と『資源向上支払』という2つの支援事業に分かれています。

それぞれの内容は以下のとおりです。

農地維持支払交付金

地域資源の基礎的保全活動などの多面的機能を支える共同活動を支援するものです。

  • 農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持など
  • 農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化、地域資源の保全管理に関する構想の策定など

 

資源向上支払交付金

地域資源の質的向上を図る共同活動、施設の長寿命化のための活動を支援するものです。

  • 水路、農道、ため池の軽微な補修、植栽による景観形成や生態系保全などの農村環境保全活動など
  • 老朽化が進む水路、農道などの長寿命化のための補修など

 

多面的機能支払交付金の対象となる組織

多面的機能支払交付金を活用した取組を行うためには、以下の『活動組織』または『広域活動組織』のいずれかを設立する必要があると定められています。

『活動組織』:

  1. 農業者のみで構成される活動組織
  2. 農業者及びその他の者(地域住民、団体など)で構成される活動組織

『広域活動組織』:

  1. 農業者のみで構成される広域活動組織
  2. 農業者及びその他の者(地域住民、団体など)で構成される広域活動組織

 

多面的機能支払交付金の対象となる事業

『農地維持支払交付金』:

  1. 地域資源の基礎的な保全活動
  2. 地域資源の適切な保全管理のための推進活動

 

『資源向上支払交付金』:

  1. 施設の軽微な補修
  2. 農村環境保全活動
  3. 多面的機能の増進を図る活動

 

支援単価

多面的機能支払交付金の支援単価は、以下の表のとおり設定されています。

(出所:農林水産省ホームページ)

この助成金が利用できそうですか? 多面的機能支払交付金についてさらに詳しくは、次の記事にまとめています。
>>『多面的機能支払交付金』とは?農地・水路・農道の維持事業などで助成金を受け取る方法

 

農業経営者向け助成金2:強い農業・担い手づくり総合支援交付金

適切な人・農地プランを作成した地域の中心的な経営体などに対して、必要な農業用機械や施設等の導入を、農業経営体の規模に応じて切れ目なく支援してくれるのが、『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』です。

支援の内容によって『産地基幹施設等支援タイプ』、『先進的農業経営確立支援タイプ』、『地域担い手育成支援タイプ』の3つのタイプに分けられており、さらに『地域担い手育成支援タイプ』については、『融資主体補助型』と『条件不利地域型補助事業』とに条件が分けられています。

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金の対象となる組織

タイプと条件別に整理します。まず、『産地基幹施設等支援タイプ』の対象は、以下の組織です。

  • 地域農業において中心的な役割を果たしている農業法人や農業者団体等。

次に、『先進的農業経営確立支援タイプ』と、『地域担い手育成支援タイプ』の『融資主体補助型』の対象組織は以下のとおり定められています。

  • 適切な人・農地プランに位置付けられた中心経営体
  • 適切な人・農地プランの「今後の地域農業のあり方」に明記された内容を実現する上で必要であると事業実施主体が認める農業者又は当該農業者の組織する団体
  • 農地中間管理機構から賃借権の設定等を受けた者

最後に、『地域担い手育成支援タイプ』の『条件不利地域型補助事業』の対象組織は以下のとおりです。 なお、いずれも詳細な条件が設定されているため、別途確認が必要です。

  • 農業者等の組織する団体
  • 参入法人
  • 事業実施主体が認める団体等

 

強い農業・担い手づくり総合支援交付金の対象となる事業

各タイプの助成対象は、次のように定められています。

  • 産地基幹施設等支援タイプ:農業用の産地基幹施設(耐用年数5年以上)
  • 先進的農業経営確立支援タイプ:農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)
  • 地域担い手育成支援タイプ:農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)

この助成金が利用できそうですか? 強い農業・担い手づくり総合支援交付金についてさらに詳しくは、次の記事にまとめています。
>>『強い農業・担い手づくり総合支援交付金』を活用して農業用機械や施設を導入する方法

 

農業経営者向け助成金3:産地生産基盤パワーアップ事業

3つめにご紹介するのは、新市場獲得と生産基盤強化を目的として、農業者などが行う高性能な機械や施設の導入、栽培体系の転換などに対して総合的に支援してくれる『産地生産基盤パワーアップ事業』です。

海外用の新市場、加工・業務用の新市場などを安定的に獲得していくための拠点整備や、全国産地の生産基盤の強化・継承、堆肥の活用による全国的な土づくりなどが支援の対象になります。

産地生産基盤パワーアップ事業の対象となる組織

目標とその実現を図るための複数の取り組みを記載した、地域農業再生協議会等が作成する『産地パワーアップ計画(収益性向上タイプ)』に参加する、以下の団体等が対象として定められています。

  • 農業者
  • 農業協同組合
  • 農事組合法人
  • 農地所有適格法人
  • その他農業者が組織する団体

産地生産基盤パワーアップ事業の対象となる事業

以下の2種の取り組みが、支援の対象に設定されています。

整備事業:

  • 乾燥調製施設
  • 穀類乾燥調製貯蔵施設
  • 集出荷貯蔵施設
  • 農産物処理加工施設
  • 生産技術高度化施設(低コスト耐候性ハウス等)等の施設整備

基金事業(生産支援事業・効果増進事業):

  1. コスト削減に向けた高性能な農業機械のリース導入・取得
  2. 雨よけハウスなど高付加価値化に必要な生産資材の導入
  3. 果樹の競争力のある品種について、同一品種での改植など

この助成金が利用できそうですか? 産地生産基盤パワーアップ事業についてさらに詳しくは、次の記事にまとめています。
>>農水省の『産地パワーアップ事業』を活用して農家が収益向上を実現する方法

 

助成金の活用イメージ

この記事の最後に、上述の助成金を利用した農業経営者の方の事例を紹介します。 活用の参考にしてください。

 

椎茸・舞茸をつくる菌床テントの半額を助成金で補填した例

山形県最上郡のきのこ生産事業者は、菌床製造・菌種栽培施設として利用するため、助成金を利用して『菌床テント』を導入しました。

強い農業・担い手づくり総合支援交付金(産業基幹施設等支援タイプ)事業が活用されるにあたり、同事業の支援対象は耐用年数5年以上の設備に限られるため、従来のビニールハウスでは対象とならないことから、『テント』が選ばれる結果になりました。 テントは特殊な膜材を用いた構造により、明るさを確保しながら適度な日射をカットできるようになっています。

このように、助成金の活用によって優れた施設を無理なく導入することも可能になります。

このとき導入されたのは、太陽工業株式会社の『フレックスハウス』というテント倉庫です。 『フレックスハウス』は、一般的な在来倉庫やシステム建築倉庫に比べ工期が短く、コストも抑えることができる他、膜材料の進化により耐久性も高められており、さらに光触媒技術を駆使した『酸化チタン光触媒コーティング膜』によって、圧倒的な防汚性能を発揮することもできます。

フレックスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『フレックスハウス』

 

青森県における老朽化した農業用水路補修工事の例

件名 青森県天間林土地改良区 農地老朽化水路補修工事
施主名 天間林土地改良区
施工場所 青森県十和田市 施工業者 保全隊
使用商品 コンクリートキャンバスCC5 使用数量 390㎡
目 的 水路補修工 施工時期 平成30年9月

青森県七戸町の天間林土地改良区では、農業用水路の老朽化が進み、農業用水の確保に支障が生じていました。 水路の多くが昭和30年~40年に築造され、老朽化・劣化の程度は使用限界に近い状態で早急な対応が求められていましが、2つ大きな課題がありました。

1つめの課題は、水路周辺の道が細く、補修のために重機を乗り入れてコンクリート打設工事を実施することが困難であったこと。

2つめの課題は、県が推進していた『農業者を主体とした保全管理』に該当し、専門知識や経験を持たない農業者のみで補修対応できる商品がなかったことでした。

(老朽化・劣化した農業用水路)

この課題を解決し、農業用水路の補修を実現したのが、『コンクリートキャンバス』です。『コンクリートキャンバス』は、敷設して水をかけるだけでコンクリート面をつくることができる特殊シートで、重機を必要としないため細い農道での作業を可能にし、さらに施工が簡単であるため農業者のみで作業を行うことを可能にしました。

(『コンクリートキャンバス』で補修した農業用水路)

課題を解決するだけでなく、きわめて短工期で補修が完了したことや、景観が向上したことを受けて、県は『コンクリートキャンバス』を高く評価しました。

この『コンクリートキャンバス』は、助成金制度を活用して購入されました。

コンクリートキャンバスに関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のリンクをご参照ください。
>>太陽工業株式会社『コンクリートキャンバス』

 

福島県のブランド米農家でテント作業場を導入した例

少ない農薬で育てた新品種「天のつぶ」を中心にオンライン販売を手がける福島県の米農家様は、テント作業場の導入に助成金を利用しました。テント作業場内には穀物乾燥機を設置し、お米の選別に活用しています。 この乾燥機は、効率化を図るため地域の複数の農家様で共有され、単独では利用できない『産地生産基盤パワーアップ事業』の助成金の対象となりました。 設置に際して設計事務所は通さず、地元の電気設備会社が間に入って進められました。周囲の農家様がこの場所に集まることでコミュニケーションが取りやすくなり、地域活性化に寄与しています。

助成金を活用した事例を他にも紹介しています。 こちらも併せてご覧ください。
>>農業経営における水路と倉庫の費用負担を減らした交付金の導入事例

 

まとめ

農業に関連する主な助成金を3つ紹介しました。 利用できそうなものはありましたでしょうか? 「よく分からない」と諦めずに、各種条件を確認し、経営の強化や補填に役立ててみてください。 この記事だけでは分からない情報については、以下からもご確認いただけます。

交付金の対象になる商品については、太陽工業株式会社にお問い合わせください。
>>太陽工業株式会社│総合お問い合わせ

助成金の制度に関しては、農林水産省にお問い合わせください。
>>『農林水産省 問い合わせ窓口』

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Tue, 17 Nov 2020 13:21:25 +0900
<![CDATA[業界初、鮮度を保つ「氷温管理輸送」が実現!]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/news/a253 生鮮品を調温された環境下で輸送「食べごろの状態」でいち早くお届け


2020年11月17日

<報道用資料>

太陽工業株式会社

 大型膜面構造物(テント構造物)や各種物流資材などを手がける『膜や』の太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:荒木秀文)は、生鮮品などの鮮度を保ち、熟成された美味しさを引き出す「氷温技術」を流通の分野でもお届けするため、自社の保冷輸送資材で「氷温機器」の認定を業界に先駆け初取得、コールドチェーンの世界に『氷温管理輸送』の新領域を誕生させましたした。

 このたび、公益社団法人 氷温®協会(山根昭彦理事長)より『氷温機器』として認定された、太陽工業の「クールカーゴ」は、低温流通管理資材として販売中の可搬式保冷庫です。 氷温状態にあった生鮮品を調温された約3度※1の環境下で緩やかに温度上昇させ、食べごろの状態に仕上げる「テンパリング」を、輸送過程で行う機器として評価されたもので、氷温業界で初の認定となります。

クールカーゴは、硬質発泡ポリスチレンとアルミ蒸着フィルムを組み合わせた「硬質断熱材のボックス」に、コンパクトで省電力、環境にも優しい「スターリング冷却ユニット」を装着、2005年の発売開始以降、軽量で扱いやすく、通常の保冷庫や冷蔵車よりも経済的である点などが高く評価されてきました。 家庭用電源(100V)のほか、12Vバッテリーから電力を供給することも出来、幅広い利用形態に対応可能です。 中でも、今回認定を取得した機種は、当製品の中でも350リッターの大容量タイプ(製品寸法:幅850×奥行き650×高さ1,700mm、重量:70kg、価格:405,000円※運賃込み、税抜き)で、カゴ車と一体化し大量の生鮮品を輸送・保管します。

なお、クールカーゴの氷温機器認定(認定日:9月11日)に当たっては、公益社団法人 氷温®協会より、『テンパリング用氷温関連輸送機器という位置づけももちろん、ジェルアイス※2などと組み合わせれば、品温0℃以下での氷温輸送も可能な関連機器となります。 氷温庫にそのまま入れて使用し、車体に載せる出庫時にスターリングクーラーを起動させるという使い方も可能で、用途は色々と広がります』と、期待のコメントを頂きました。

 
 氷温は、0℃以下から生鮮品が凍り始める氷結点※3までの僅かな温度領域(氷温域)を保つことで、鮮度を維持しつつ保存し、熟成された美味しさを引き出す技術です。
 太陽工業株式会社では、クールカーゴの氷温機器認定を通じて、コールドチェーンの分野に、冷凍でも冷蔵でもない、第三の温度域による「氷温管理輸送」の概念を誕生させることで、氷温製品の更なる普及と、消費者へより新鮮な食品がお届けできる環境づくりに貢献したい考えです。 

※1:冷却性能は外気温が28℃以下の条件下での数値となります。(保証値ではありません)
※2:個々の氷が直径0.1~0.5ミリ程度の細かい球状で、温度は-1℃~-2℃。最新技術で作られ氷温の温度帯を保つシャーベット状の氷です。
※3:氷結点は生鮮品によって異なります。(魚の場合は、氷結点が約-2℃となります。)

 

クールカーゴの詳細について

今回、『氷温機器』として認定された「クールカーゴ350」の詳細は以下の通りです。

【クールカーゴについて】
クールカーゴは太陽工業株式会社とツインバード工業株式会社(本社:新潟県燕市、社長:野水重明)が2005年に共同開発し販売を開始した保冷容器です。 硬質発泡ポリスチレンとアルミ蒸着フィルムを組み合わせた「硬質断熱材のボックス」に、コンパクトで省電力、環境にも優しい「スターリング冷却ユニット」を装着。 従来のコールドチェーン(低温物流)で、必要不可欠な、専用冷凍車やドライアイス、蓄冷材を使わずに冷蔵・冷凍輸送・保管を可能にしました。


【クールカーゴ350の製品特長】
■カゴ車タイプで移動、保冷が容易。
車載用はもちろん、工場や倉庫での移動自由な簡易冷蔵庫としても使えます。

■優れた経済性、冷蔵車が不要。
冷蔵車両の導入に比べ、クールカーゴなら初期投資40万円程度と、イニシャルコストの削減が図れます。

■確かな品質管理 庫内を約3℃にキープ。
簡単かつ高精度に温度を制御、デジタル温度付きで管理も安心です。

■350リットルの大容量。
庫内容量は、350リットルの大容量。

■前開きの扉で荷物の出し入れが簡単。
大きな前開き扉で荷物の出し入れが容易です。


【クールカーゴ350の製品特長】

  1. 製品寸法:W850×D650×H1,700(mm) ※庫内寸法:W650×D470×H1,150(mm)
  2. 製品質量:70kg
  3. 冷却性能:冷却モード+3℃(外気温28℃以下)
  4. 定格消費電力:約85w(DC12v)
  5. 断熱素材:硬質発泡ポリスチレン
  6. 付属品:デジタル温度計、シガレットプラグDCコード
  7. 価格:405,000円(運賃込み、税抜き)

【クールカーゴ350】




【スターリング冷却ユニット】

【クールカーゴ350に与えられた氷温機器認定マーク】

報道用写真はこちらよりダウンロード頂けます。

 

<この件に関するお問い合わせ先>

物流事業統括本部 担当:西村・江村 電話:06-6306-3037
または
コーポレートコミュニケーション(広報)担当:上田・高谷・西川 電話:06-6306-3033  

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Tue, 17 Nov 2020 12:00:00 +0900
<![CDATA[防災先進国ニッポン 今、体育館に求められる避難所機能]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/roof/a246 日本は地理、自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を持っています。 平成の時代には東日本大震災、熊本地震。令和に入っても台風や河川の氾濫による水害、土砂災害などが頻発しています。災害時にいかに人々の命を守っていくか。それは災害大国日本にとって最優先の課題です。なかでも地域防災の最前線に立つ各自治体の役割は非常に大きくなっています。「起こりうるリスク」として、あらゆる可能性を想定し、準備しておく。そんな防災への備えの中でも、今回は住民の命を守る最前線拠点である避難所。学校、公立体育館に求められる役割、機能について見ていきます。

コロナ禍における避難所運営の対応策について

 

【目次】

1全国約9割の公立学校が避難所に指定:震災時に体育館が被災し使えないケースも
2 スペースを最大限に有効利用:システムトラスがつくりだす安全空間
3 圧迫感のない屋根がもたらす:避難生活の質の向上
4 吊り天井に変わる:膜天井という選択
5 太:避難所の電力需要にも対応
6 まとめ<高度化する避難所運営への貢献>

 

全国約9割の公立学校が避難所に指定:震災時に体育館が被災し使えないケースも

国立教育政策研究所の調査によると全国の公立学校のうち89.3%(30,513校)が災害時の避難所に指定されており、そのうち91.8%が(27,997校)が市区町村立の学校となっています。東日本大震災においてもピーク時622校の学校施設が避難所としての機能を果たし、地域住民の安全な避難に大きく貢献しました。

地域に根付いた存在である市区町村立学校は、平時には地域の子どもたちの健やかな成長を促す教育の場であると同時に、万一の災害時には地域の安全を守る最前線の避難施設の役割が期待されています。しかし「避難所として指定されていれば万全」というわけではありません。いざという時に確実に避難所として機能するためには、設計段階での安全性の確保が必要なのはもちろん、物資の備蓄、避難導線の確認、運営方法など平時からの災害想定、準備が重要になってきます。実際の災害では耐震化が未実施だった非構造体の被害などによって体育館を避難所として利用できなかったという事例も報告されています。

体育館が使用できなくとも教室などで一定の避難生活はできます。しかし一定の広いスペースが確保できる体育館が使えないことは避難所としての機能に一定の制約を課します。たとえば余震等による二次避難の誘導、高齢者や障碍者の移動導線などを考えた場合、広い平面レイアウトが可能で、移動の際に上下動のない体育館の優位性が高いのは間違いありません。

 

スペースを最大限に有効利用:システムトラスがつくりだす安全空間

限られた面積を最大限に活かし、いかにして安全で快適な大空間を作るか。体育館の設計においてそれは共通する基本テーマとなります。通常使用においてはバスケットボールやバレーボールなど幅広い競技メニューに対応でき、運動以外にも学校集会、地域イベントといったさまざまな行事に利用できるようにする。この空間のユーティリティ性の高さは、そのまま震災時の避難所としての対応力につながります。

柱の少ない広い空間を確保するための屋根構造として有利だとされているのがトラス構造です。三角形を基本単位にした集合体で構成する構造形式で、部材を曲げようとする力『曲げモーメント』が隣り合う部材で発生せず、荷重を加えても部材には引張り、圧縮の力しか加わらないため、多くの柱を要せずに屋根を安定的に支えることが可能となります。

このトラス構造の機能をベースに、システム化によって施工効率性、強度、設計の自由度を高めたのが太陽工業のTMトラスです。工場製造された鋼管のパイプに仕込んだボルトを鋼球(グローブ)のネジ孔に接続して平板に組み広げて行きます。基本設計から、実施設計・電算解析・図面製作→施工設計→生産設計→工場製造→施工に至る一連のプロセスを全て専用のコンピュータ・システムで管理。部材精度が高く、現場施工時には支承部品以外の溶接作業が発生しないため、施工効率を高めるだけなく、高レベルでの品質安定性を実現しています。

軽量構造システムの計画から施工まで

そして何より大きな特徴がその軽量性です。TMトラスで形成された屋根構造体の重量は一般鉄骨構造の約半分。想定以上の揺れが発生した場合でもTMトラスは自重が軽く、下部構造へのスラスト力(推力)をなくすことができるため、揺れによる下部構造への負荷を大きく軽減され、トラス部材の一部が万一破損したとしても、全体崩壊につながる危険性が少ないという特徴も持っています。

システム化によって効率性を高める一方、幅広い設計自由度を担保しているのもTMトラスの特徴のひとつです。基本となる構造の組み方は<三角形組タイプ>、<オクテッド(四角錐)組タイプ>、<ボックス組タイプ>、<斜交組タイプ>の4種があり、設計デザインにあわせてもっとも最適な構造を選択。大部分のデザイン形状はこの4種で対応できますが、より複雑な曲線、円形、球体といった形状に対しても専用のコンピュータ・プログラムによって応力計算を行い、適切な部材を選定して対応することが可能です。

軽量構造システムの組み方・バリエーション

TMトラスは体育館のほか、大規模スタジアム、アリーナ等に採用されています。これらの事例を見ていただければ、いかに少ない柱で安全な大空間をつくれる技術であるかがご理解いただけると思います。

軽量構造システムの組み方

 

圧迫感のない屋根がもたらす:避難生活の質の向上

安全性、特に耐震性をしっかり担保した上で、避難所にはさらにどのような機能が求められるのでしょう。 内閣府がまとめた『避難所運営ガイドライン』の冒頭には「被災者の健康を維持するために『避難所の質の向上を目指す』」として次のような文章が記されています。

「避難所を開設するだけにとどまらず、その『質の向上』に前向きに取り組むことは、被災者の健康を守り、その後の生活再建への活力を与える基礎となる。発災後に取り組むことは当然であるが、発災前の平時からの庁内横断的な取り組みが欠かせない」 緊急避難時であっても、いかにして生活の質を保ち、健康を守っていくかが、避難所の大きな課題のひとつということです。

この点でもTMトラスの特徴が優位性を発揮します。一つはジョイント部が小さく、部材パイプが細いため屋根の圧迫感が少ない幾何学的な構造美を表現できるという点です。鋼材が大きくなる一般的なH型鋼による在来工法と比べるとその違いは一目瞭然。TMトラスの屋根、その開放感の高さは、閉所生活における心理的圧迫を少なからず軽減することになります。

H型鋼

 

トラス構造

 

木のぬくもり、優しさが:被災者のストレス軽減に

避難生活のストレスを低減させるものとして注目されているが木質材を利用した体育館です。木がもたらす自然素材独特のあたたかさ、柔らかさは、子どもたちの教育面からも効果的であるとされ、近年、建て替え、改修などの際に木材、木調を活かした校舎、体育館を選択する学校が増えています。 避難所使用における被災者心理に与える影響も同様で、木のぬくもりは圧迫感の軽減や避難生活に潤いを与える存在にもなります。くわえて木材は吸湿性が高く、結露が発生しにくいことから、大人数が過ごす際の湿度調整機能も果たしてくれます。

TMトラスにはこうした木材の特性を活かすMOKUトラスがあり、トラスの持つ安全性、耐震性を保ちながら、木材を有効活用した建築への利用を可能としています。タイプは大きく分けて、主部材であるパイプに集成材、無垢材を利用した<オリジナルタイプ>。鋼管製トラスに木製の外装材を装着した<ウッドカバータイプ>。間伐丸太材を使用する<ログタイプ>の3つ。一般的な木造建築には<オリジナルタイプ>を使用しますが、設計条件などによって木造建築が難しい場合には<ウッドカバータイプ>を使用することで、木の風合いを生かした設計を可能としています。また、地元木材を使用した地産地消ニーズにもお応えしています。

 

MOKUトラス施工写真

MOKUトラスのその他の実績はこちら

 

吊り天井に変わる:膜天井という選択

震災による建物への影響で、近年、大きくクローズアップされているのが非構造物の被害です。なかでも吊り天井の被害は東日本大震災でも数多く報告され、国土交通省はこれを受けて2013年に天井脱落対策に関わる技術基準告示『国土交通省平成25年告示第771号』他を公布。2014年より施行を開始しました。具体的には「脱落によって重大な気概を生ずるおそれがある天井」を特定天井と定め、該当する天井には「新たに定められた基準を充たすことを検証し、安全性を対外的に証明すること」が義務付けられています

特定天井の定義は

  • 吊り天井(直天井は該当しない)
  • 天井の高さ6m超
  • 面積200m2超
  • 質量2kg/m2超
  • 人が日常利用する場所に設置されている

となっており、告示に基づく対策としては、既存建築の場合には「ネットの設置」、「天井をワイヤー等で吊る」。新規建築の場合は「ルート」といわれる3つの方法のうちいずれか一つを適用し、安全性を検証する必要があります。

>>3つの検証方法について詳しくはこちらへ

「特定天井」の基本を徹底解析

安全性の担保はもちろん重要です。しかし特定天井のままで新基準に対応使用した場合、それは建築コストに大きく影響します。そこで太陽工業では、新たな発想の安全な天井として「膜天井」をご提案しています。

膜天井は従来の一般的な天井材に比べて大幅に軽い質量約600g/m2の膜材料を使用したもので、厚さわずか1mmながら落下物を受け止める十分な強度を保持しています。地震の揺れに対しても膜材料は変形追従性に優れているため天井脱落の危険性がきわめて低く、しかも軽量性と吊り材を使わない定着システムのため特定天井に該当しません。

軽く、柔らかく、強いという安全性とともに「全面定着タイプ」「2辺定着タイプ」「ポイントサスペンションタイプ」「ルーパータイプ」という4つの工法によって、さまざまな意匠に対応できるデザイン自由度の高さも特徴の一つで、グラビア印刷加工を施すこともできるため、膜そのものの風合いだけでなく、木造建築に合わせた木目調、あるいは金属柄、石柄など下部構造に合わせた幅広い表現に対応できます。使用する膜材についても施設の特性に応じて吸音性、気密性、不燃性を備えた各種膜材の選択が可能です。

またシンプルな部材構成のため、新設だけでなく、吊り天井からの改修・転換も容易で、既存のボード天井を活かしたまま、膜天井をフェルセーフ天井として利用することで落下防止機能を付加することもできます。108kgのボードを平行落下、斜め落下させた当社独自の落下衝撃試験では、膜天井は破損せず、ボードをしっかり受け止めることが確認されています。

 

膜天井写真および関連ページへのリンク

https://www.taiyokogyo.co.jp/architecture/ceiling.html

 

まとめ<高度化する避難所運営への貢献>

ここまで主に建築・設計面から避難所となる体育館の機能を見てきました。耐震安全性、スペースの確保、万一の電源確保、ストレスを与えない快適空間の実現など、どれも重要であることは間違いありません。しかし避難所はハードのみで完結しません。むしろ大切なのはソフト、実際の運用面です。特に昨今のコロナ禍による影響をふまえ、避難所には緊急時の安全確保だけでなく、感染症対策など、より高度で難しい対応が求められます。 東京都が策定した『避難所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン』でも、受け入れの際には発熱者、濃厚接触者の専用スペースを設けること。滞在スペースについても一般区域と濃厚接触者をきっちり区分する専用区域を設けること。一般避難区域でもパーテーション等で区切り、感覚を2m(最低1m)空けること。スペースごとに番号等を付け管理することなどを求めています。

TMトラスはこれまで体育館建築において全国で150万m2、1000棟以上の施工実績を誇ります。くわえて私たちは医療用陰圧テント、クイックパーテーション、防水モバイルバッテリーといった、さまざまな防災・減災資材のラインアップを持っています。太陽工業はこれら総合力を活かし、高度化するこれからの避難所運営に貢献してまいります。

その他の防災・減災グッズはこちら

屋内の空間を区切り、安心・安全を実現する「屋内制御マク」

対コロナ、医療従事者の声から生まれた、 テントを活用した院内ゾーニングシステム「マクロ(膜路)」発売開始

 

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Tue, 10 Nov 2020 08:52:51 +0900
<![CDATA[選ばれる商業施設へ 賑わいと安心を生む“空間”というコンテンツ]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/roof/a247 ショッピングモールをはじめとした大型商業施設は、ただ買い物だけが目的ではなく、時間を過ごすエンターテインメントを提供する場でもあります。施設の回遊時間が長ければ長いほど、購買量も増えるというデータがあることから、いかに快適に楽しい時間を過ごす空間を提供できるかは、施設に賑わいを生む重要なポイントです。こうした中、注目されるのが、広場を中心とした施設設計です。人々が集い、賑わいを生む空間の存在が、地域における施設の存在価値を高め、まさに地域コミュニティに必要不可欠な存在となる。さらにその空間は災害時には地域を守る防災機能も担う。そんな商業施設における場の整備について見て行きましょう。

 

【目次】

1滞在時間と購買行動の関係
2 システムトラスが生み出す価値ある空間
3 地域センターへ進化する道の駅
4 災害時には地域の防災拠点として
5 改修、増築時の影響をいかに抑えるか
6 まとめ<選ばれる施設への貢献>

 

滞在時間と購買行動の関係

「特に目的はなく訪れている」「気分転換に」 これらはある商業施設を訪れた消費者の来店動機調査で上位に記された回答例です。ここから見えてくるのは、商業施設を訪れる際、「特定の目的がない人」がかなり存在するということです。 実際、自身の買い物行動を振り返ってみると、食品スーパーなど比較的目的がはっきりしている買い物は別として、大型商業施設に出かけるときは「何を買う」より「そこに行く」ことが目的になっていないでしょうか。 買い物はただ「必要なものを購入する」だけではなく、その時間を楽しむ、ある面でエンターテインメント近い行為です。その意味で消費者に選ばれる商業施設には、テナントのラインアップや商品はもちろん、時間を過ごせる“場” “空間”というコンテンツが重要になってきます。

興味深いデータとしてご紹介したいのがjeki駅消費センター(JR東日本企画)の『駅ビル回遊行動調査』です。この調査によると、「買い物意欲があり、滞在時間が短い人」より「買い物意欲がなく、滞在時間が長い人」の購買支出が多いという結果になっています。そもそも何かを買おうと思って訪れたわけではなくフラリと立ち寄って店内を回遊する。その時間が長くなるほど、実際の購買行動につながるお客様が多いということです。 もちろん駅ビルのデータをそのまま他に置き換えることはできないかもしれません。しかし商業施設にとって滞在時間の長さが消費行動に影響していることは大きな注目ポイントの一つです。

 

システムトラスが生み出す価値ある空間

「いかにお客様の滞在時間を増やすか」。商業施設にとって重要になってくるのが、そのための“場”でしょう。たとえば施設のエントランス、あるいは中心付近を吹き抜け構造にし、イベント等が開催できるスペースを設けているショッピングモールは少なくありません。ミニコンサートや歳時に合わせた催しなどで一定の集客効果がある一方、「イベント時のお客様の動線確保に苦労した」、「テナント店舗入り口に人が停滞してしまった」、最近では「感染症対策で屋内イベントの開催が難しい」という声もお聞きします。

そこで注目されているのが屋外の広いスペースをイベント広場に活用するという施設設計です。中央に広場を置き、それをぐるりと囲む形で店舗を配することで、広場で過ごすお客様が「あそこ覗いてみない?」といった購買につながる“気づき”や“きっかけ”を生むほか、ベンチやテーブルなどを周囲に置くことでお客様の施設滞在時間がより長くなる。散歩など広場目的の来場者が増え、それが購買へと結びつくといった効果があると期待されています。

当然、屋外施設は天候要因に大きく左右されます。屋根を設置すれば解決ですが、「屋根の存在が景観を損ねる」、「空間の圧迫感を生む」、「柱がデッドスペースをつくる」、「地震等による崩落が心配」といった問題があります。こうしたいくつかの課題、心配を解決するのが、太陽工業の空間構造システム<TMトラス>です。

トラス構造は古くからある構造形式で、基本は三角形を基本単位にした集合体で構成します。部材を曲げようとする力『曲げモーメント』が隣り合う部材で発生せず、荷重を加えても部材には引張り、圧縮の力しか加わらないため。多くの柱を要せずに屋根を安定的に支えることが可能となります。

TMトラスはこうしたトラス構造の機能をベースに、施工効率性、強度、設計の自由度を大きく高めたシステム工法です。工場製造された鋼管のパイプに仕込んだボルトを鋼球(グローブ)のネジ孔に接続して平板に組み広げて行きます。基本設計から、実施設計・電算解析・図面製作→施工設計→生産設計→工場製造→施工に至る一連のプロセスを全て専用のコンピュータ・システムで管理。部材精度が高く、現場施工時には支承部品以外の溶接作業が発生しないため、施工効率を高めるだけなく、高レベルでの品質安定性を実現。スタジアムやアリーナ、体育館などの屋根に数多く採用されているほか、商業施設や駅施設などにおいても空間を最大限に有効活用できる構造システムとして高い信頼をいただいています。

特徴の一つがその軽量性です。TMトラスで形成された屋根構造体の重量は一般鉄骨構造の約半分。このため少ない柱で大空間を覆うことができ、空間を最大限に有効活用できるほか、万一の地震等の場合でも、揺れによる下部構造への影響が大きく抑えられるため、倒壊や破損等の危険性が極めて少ないという、高い安全性能を持っています。

屋外施設としての利用するTMトラスの利点として、膜との相性の良さがあげられます。TMトラス自体の性能に、膜の軽量性が加わることで、伸びやかで明るく圧迫感の少ない空間を実現できます。しかも膜構造屋根は一定の明るさを保持しながら、暑さの原因となる光成分を反射するため屋根下温度は金属スレートなどに比べて低くなります。当然、覆われた空間の温度も低くなるため夏場の熱中症対策にも有効な快適空間をつくりだします。 くわえて光触媒膜なら膜面に付着した汚れを分解し雨で洗い流すセルフクリーニング機能があるため、掃除等のメンテナンスを要せず、常に新築時の美しさを保持できるという特徴も持っています。

 

トラスの施工実績(商業施設・体育館・倉庫リノベーション)

 

地域センターへ進化する道の駅

地域活性化のために商業施設の持つポテンシャルを利用するという点で注目を集めているのが道の駅です。国土交通省の『国土のグランドデザイン2050』によれば、「商店、診療所など、日常生活に不可欠な施設・機能を歩いて動ける範囲に集めた『小さな拠点』を形成し、周辺集落と交通ネットワークで結ぶことにより、持続可能な地域づくりを推進」するとしており、その核拠点の一つに道の駅があげられています。

現在、道の駅は全国に1,180(2020年7月1日時点)。もともとはドライバー向けの休憩施設という面から整備が進められてきましたが、現在ではそんな「ゲートウェイ」(観光等によって地域外から活力を呼び込む)機能だけでなく、地域住民の暮らしを支える「地域センター」としての役割を担う道の駅も増えています。具体的には診療所、役場機能などを備えたワンストップでの住民サービスの提供、高齢者のためのデイサービス機能、運動場での地域行事の開催、バスターミナルを整備して地域集落の高齢者の移動手段を確保するなど、さまざまな取り組みも始まっています。

こうした地域センター機能をより有効とするためにも、場の環境整備は大きな鍵を握っています。施設のバリアフリー化はもちろん、雨天時の利用を考え大屋根の庇による滞留スペースの確保、バスなど交通機関の乗降場やベンチへのシェルターの設置、親子連れから高齢者まで多くの人が日常的に集い、交流できる広場の存在といった利便性、快適性の向上が、人が集まる仕掛けづくりとなるからです。

最近では地方バス路線の統廃合などにより、移動手段がなくなった高齢者の移動手段として、道の駅を中心に自動運転バスなどを走らせ、新たな地域の交通インフラ、ネットワークを整備するための社会実証実験もスタートしています。こうした取り組みにおいても、自動運転と自家用車が交わらないゾーニング。来場者が目的の場所へと移動しやすい案内機能などの整備は重要です。一般的な道の駅は平面状に低層の施設が点在するレイアウトが多いことから、これにはシェルターを連続的に展開して乗降場所の利便性を高め、移動通路を分かりやすく明示する駅前広場の事例が参考になるかもしれません

シェルタータイプ、実績写真はこちらから

 

災害時には地域の防災拠点として

道の駅の持つポテンシャルが大きく注目をされたのが、東日本大震災における防災活動拠点としての役割です。宮城県大崎市の道の駅では自家発電機能を備えていたため施設を24時間開館。住民におにぎりや菓子などを提供し館内に避難者を受け入れたほか、宮城県登米市の施設は自衛隊やレスキュー隊の前進基地として、福島県平田村では地域の病院や避難所への食材提供を行うなどして避難救助活動をサポートしました。

こうした例をもとに、現在、国土交通省では広域的な防災機能拠点として機能する「防災道の駅」を選ぶ認定制度を創設。2021年にも初回認定をスタートさせます。認定にはヘリポートとして利用できる広い駐車場、消防や自衛隊の活動拠点スペースの有無などがあり、この点からも平時には広場や公園として利用し、緊急時に転用が可能な場の存在が重要となります。なかでも屋外のトラスシェルターによる広い屋根空間は、避難物資の備蓄、負傷者のトリアージセンターなど転用の幅が大きく、限られた屋内空間を避難所として利用する上でも有効でしょう。

地域防災への貢献はショッピングセンターなども同じです。災害時には公共施設の損壊などにより、被災自治体の災害対応能力が大きく低下する危険性があります。そうした緊急時、地域の大型商業施設には物資供給、避難場所の提供といった形で自治体活動をサポートする役割が期待されています。事実、東日本大震災などでは屋内駐車場を避難所として開放したり、水や食料の提供を行い、実質的に避難所機能を果たしたショッピングセンターの事例も見られました。

2017年には災害対策基本法に基づく指定公共機関(内閣総理大臣が指定)にスーパー、コンビニなど大手7社が指定され、災害時の支援物資の調達・供給を担うことになりましたが、これ以外にも自治体と商業施設の間で災害時の協力協定を結ぶ動きが各地で進んでいます。平時は人々の憩いの空間であり、その存在が賑わいや交流を生み出し、万一の災害時には一時避難場所などとして地域住民の安全を守る。まさにそのための場づくりの重要性が高まっています。

イオンモール福津

その他の防災・減災グッズはこちら

 

改修、増築時の影響をいかに抑えるか

商業施設の場合、新規開設時だけでなく改修によって屋根を付加し新たな空間を設ける、あるいは外周部の通路などに新たに屋根を設け、お客様の利便性を高めるというニーズもあります。また先に示した災害時の避難場所などを想定して、屋外広場に屋根を新設するということもあるでしょう。

商業施設での改修、増築工事の課題は、音、振動などによる顧客、既存店舗への影響です。いかにそうした問題を最小限に抑え、通常営業を継続できるか。この点でもTMトラスには優位性があります。TMトラスは設計から施工までを専用のコンピュータ・システムで管理。構成部材は軽量な単一材なため狭い場所への搬入も容易で、大型重機を用いない短期施工が可能となるからです。

広場全体を覆う屋根だけではなく、遊具のみ、あるいは周辺通路を回廊型に覆う形状など、さまざまなデザイン計画に対応できるのもTMトラスの強みです。 基本となる構造の組み方は<三角形組タイプ>、<オクテッド(四角錐)組タイプ>、<ボックス組タイプ>、<斜交組タイプ>の4種があり、設計デザインにあわせてもっとも最適な構造を選択。大部分のデザイン形状はこの4種で対応できますが、より複雑な曲線、円形、球体といった形状にも専用のプログラムによって応力計算を行い、適切な部材を選定して新築から改修、増築まで幅広く対応します。

4つの組み方事例図

 

まとめ<選ばれる施設への貢献>

屋根は雨風、日差しをしのぎ、利用する人に快適性を提供し、賑わいをつくります。人が集うことは交流を生み、そこに何らかの価値が生み出される。今回ご紹介した商業施設における広場の存在も、まさに同じでしょう。地域に必要不可欠で、地域に選ばれる施設へ。そんな価値ある空間創造を、私たちはTMトラスをはじめとしたさまざまな製品・技術でお手伝いさせていただきます。

子供も親も集まる遊び場|ふわふわドームとは

 

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Tue, 10 Nov 2020 08:52:39 +0900
<![CDATA[膜構造で美観と長寿命化を実現 橋梁のアンチエイジング技術]]> https://www.taiyokogyo.co.jp/blog/civil_engineering/a245 老朽化した土木インフラを守るための保守点検の重要性が増す一方、街づくりという視点から課題となっているのが景観に与える影響です。社会資本としての機能は守りながら、一方で景観にも配慮したものとする。この難しい課題に太陽工業が一つの解として提案するのが『橋梁ラッピング』です。膜構造建築を応用し、橋梁を膜パネルによって覆う美粧化技術で、景観改善はもとより構造本体の長寿命化にも寄与します。

 

【目次】
1 都市景観を再生し 魅力ある街づくりへ
2 スタジアム、アリーナ、駅 幅広い建築で利用される膜構造
  2-1 膜構造の特徴1 軽量性・柔軟性
  2-2 膜構造の特徴2 長寿命
  2-3 膜構造の特徴3 明るさ性能
  2-4 膜構造の特徴4 デザイン性
  2-5 膜構造の特徴5 環境性能
3 明るく圧迫感のない空間へ 高架下の印象を一変
4 腐食や劣化を防ぎ メンテナンスコストを大きく改善
5 高い照明との親和性 道路構造体が街のアイコンに
6 高架の維持管理が変わる 膜構造を点検足場に利用
7 まとめ

 

都市景観を再生し 魅力ある街づくりへ

高度経済成長期に建設された土木インフラの老朽化が進むなか、その維持管理とともに大きな課題となっているのが道路景観です。戦後復興、東京五輪開催(1964年)にともなうインフラ整備、急速な開発。それらは世界が驚愕する日本の経済成長を生み、国民生活を大きく底上げしました。しかしあまりに急速な経済発展には負の側面があったことも事実です。 2017年、石井啓一国交大臣(当時)は東京都中央区の日本橋の上を交差して走る首都高速道路の地下移設方針発表の席上「先の東京オリンピックに合わせまして、緊急的に整備された首都高速道路は首都・東京の大動脈として大きな役割を担ってきましたが(中略)貴重な水辺空間を消失するなど、都市の景観や快適さを損なうこととなりました」と発言。その上で「単なる老朽化した首都高速の更新にとどまらない、魅力ある都市景観の再生」に向けて取り組む考えを示しています。

「いかに現状の資産を有効に活用し、未来へと引き継いでいくか」 その命題に太陽工業が一つの解として提案するのが膜構造を利用した『橋梁ラッピング』です。橋梁の主桁間と側面張り出し部にパネル状の膜材を貼り付け、むき出しの構造部分をカバー。汚れや腐食から守り、無機質で暗いイメージの高架下の環境を大きく改善するのにくわえ、点検足場への応用も可能とするものです。

(『首都高・新技術』に、国交省の『NETIS(新技術情報提供システム)』登録書)

 

スタジアム、アリーナ、駅 幅広い建築で利用される膜構造

膜構造は土木の世界では馴染みが薄い建材かもしれませんが、スタジアム、アリーナなどのスポーツ施設のほか、商業施設、駅など幅広い建築分野で利用されており、デザインの自由度、安全性・耐久性において高い評価をいただいています。1988年に完成した東京ドームの膜屋根は、完成以来一度も交換することなく現在も充分な機能を果たしています。

 

膜構造の特徴1 軽量性・柔軟性

膜材は1kg/m2と鋼板などの化粧材に比べて極めて軽量。変形追従性にも優れているため、地震の揺れに対しても膜がその力を吸収するため、柱など下部構造への負荷を大きく抑えます。ガラスサッシ、金属などと異なり、破断した場合でも即落下にはつながりにくく、万一落下した場合でも軽くて柔らかい素材のため、人や車両などを傷つける可能性がきわめて少ない素材です。

 

膜構造の特徴2 長寿命

膜材料はそれ自体が錆びたり腐食することがないため、塗装や塗り替え等のメンテナンスが不要です。

 

膜構造の特徴3 明るさ性能

膜材は日射反射率約80%、紫外線カット率約99%、可視光透過率は約13%。他の素材と比べてもきわめて明るい空間を膜下部に実現します。

 

膜構造の特徴4 デザイン性

軽く柔らかい素材によって曲面形状をはじめ、さまざまな個性的なデザイン要求に答えることが可能です。

 

膜構造の特徴5 環境性能

膜材は製造から廃棄に至るまでのライフサイクルにおいてCO2排出量がきわめて少ないのが特徴です。

エコマーク認定を取得している当社製品は、張り替え等で生じる使用済み膜材を全て回収し、有効な資源として100%リサイクルすることが可能です。 膜材には酸化チタンによる光触媒機能が施されています。光触媒には車の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)の吸着・除去効果が確認されており、膜材量1000m2の1時間あたりのNOx除去量は乗用車2.2台分に相当すると試算されています。光触媒は太陽光(紫外線)と空気中の水分を利用して膜に付着した汚れを分解するセルフクリーニング機能があるため、長期間にわたって施工時の美しさを保ちます。

 

明るく圧迫感のない空間へ 高架下の印象を一変

橋梁ラッピングは先に示した膜の特長を道路の維持管理、景観改善に活かすために開発された技術です。ラッピングによる効果のなかでも、大きな特徴の一つが高架下の明るさ改善です。

膜材の可視光反射率は約80%。当社測定値では晴天時の桁下床面照度は膜材なしで2800lxなのに対し、ラッピングを施した桁下の明るさは7000lxと約2.5倍の明るさとなります。 明るい空間は高架下を利用する歩行者の利便性向上のほか、夜間時の防犯効果も高めます。

高架下に膜材を配することは、橋梁走行車両の音を低減する効果もあります(約−15dB)。また下面形状がなめらかになることで風の流れをスムーズにし、風切り音を低減させる整風効果もあるとされています。

都市高速の多くの高架下は直接通行に供しない土地であるだけに、有効利用すべきという声は古くからありましたが、道路管理上の観点から利用はごくわずかに限られてきました。そうしたなか国交省は2009年、「その暫定利用を含め一層の有効活用をすべき」という通達を出しています。これまでも駐車場、駐輪場などへの利用はありましたが、橋梁ラッピングによって明るさ、音、印象がガラリと変わること。膜構造の耐震性能の高さ、覆った膜材が道路構造部材の落下を防ぐ効果があることなどから、公園や保育園・幼稚園といった、地域ニーズに即した空間利用へと広げることにもつながるでしょう。

 

腐食や劣化を防ぎ メンテナンスコストを大きく改善

一方で橋梁ラッピングは単に景観を改善するだけでなく、道路構造体の維持管理性も向上させます。 高架下の汚れの原因の一つに、鳩などによる糞害があります。高架下への落下による通行者への影響、美観の問題のほか、放置しておくことは目視点検の妨げにもなります。天井部にネットを設けるなどの対策を施しているケースもありますが、橋梁ラッピングは膜で高架下を完全に覆ってしまうため鳥が巣をつくったり、集まる心配はありません。 特に沿岸部などで深刻な腐食の原因となる塩化物の付着も、膜で覆うことで大幅に抑制することができます。維持管理のための防食塗装や定期的な塗り直しが不要となるため、メンテナンスコスト削減にも貢献します。

高架下が一般車道となっている場合、車の排ガスも汚れの大きな原因となります。橋梁ラッピングによって構造体を覆うことで排ガス汚れを防ぐのはもちろん、ラッピングに使用する膜材には光触媒機能が備わっているため、膜に付着した汚れを紫外線と空気中の水分によって分解し、美しい景観を長期間にわたって維持します。 光触媒機能には排ガス中に含まれる大気汚染物質であるNOx(窒素酸化物)を分解除去する機能もあります。試験データによれば1時間あたり乗用車12.6台分に相当するNOx除去量があるとされています。

 

高い照明との親和性 道路構造体が街のアイコンに

橋梁ラッピングによる景観改善効果が顕著に現れる場所として、駅前、繁華街があげられます。都市部の高速道路は鉄道路線、駅上、繁華街を貫くように走っているケースもありますが、こうした場所に橋梁ラッピングによる明るい空間を生み出すことは、駅利用者、繁華街を歩く人々の利便性、防犯効果を高めるだけでなく、空間の価値を向上させることにもつながるからです。

たとえば地域再開発等と連動し、独特の曲面構成を施したデザインとすることで、道路構造体が街のアイコンの役割を担い、街の賑わいを生み出す効果も期待できます。また膜構造の特徴として、照明との親和性の高さがあります。商業施設などでは季節や催事に合わせたライトアップを施す事例がありますが、これを道路構造体に応用することで地域と一体となった振興策への貢献や、広告、道路情報、災害時などの情報提供機能を備えた、サイネージとしての利用も考えられます。

 

高架の維持管理が変わる 膜構造を点検足場に利用

橋梁ラッピングで利用する膜材パネルはそれ自体、一定の強度と耐久性を保持していますが、太陽工業ではさらにこの荷重設計を強化し、常設の点検足場(膜式点検足場)として利用することを可能としています。

2014年に改正施行された「道路法施工規則の一部改正する省令」では、橋梁・トンネル等は国が定める統一基準によって5年に1回の頻度での近接目視点検を行うことが義務付けられています。小さなクラックなどを見逃さずにチェックする点検作業は非常に神経を使いますが、従来の作業環境は暗所となるなど必ずしも快適とは言えません。

膜式点検足場はアルミパネルなどと異なり、閉鎖空間でありながら暗所とはならず、膜を通した柔らかい拡散光が内部を明るく保ちます。当社測定値では張り出し部内部で29000lx、主桁間内部でも1900lxとなっており、作業場照度を十分に確保した明るさを持っています。作業にともなう点検設備の設営、照明などが不要になるほか、膜を透過した拡散光は日陰を生じさせないため、手元確認作業の視認性向上など作業効率改善に貢献します。 また風の強い日など、屋外作業の際には支障をきたす条件の場合も、膜式点検足場なら点検作業を遅延なく進めることが可能となります。


>>道路の保守点検に膜というイノベーション

まとめ

道路構造体での膜構造の利用は、今回ご紹介した橋梁ラッピングだけではありません。半地下道の車路における眩光対策用のディフューザー、冬場の道路凍結を防ぐスノーシェルター、ゴルフ場からの飛球防止シェルターの事例や、料金所、SA、PAも含めればシェルターなど多くの場面で用いられています。

しかし軽量性、耐朽性、耐候性、透光性という膜構造の特徴。何より橋梁ラッピングでご紹介した景観改善、施設保護の機能を考えた時、膜が果たす役割は現状にとどまるものではありません。太陽工業は膜にできること、膜にしかできない価値を追求し、暮らしに不可欠な道路という資産を、より安全・安心で快適なものとするために貢献していきます。

ディフューザ

スノーシェルター

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Mon, 26 Oct 2020 16:00:20 +0900