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遊び場
2021/03/17

美術館の屋上に光るふわふわドームが出現

高谷裕美
MakMaxプラス

「子どもたちの遊び場を残して」市民の声を受けて美術館屋上を公園に
オノマトペの屋上(富山県富山市)

 

子どもたちの遊び場を残す

2017年8月に開館した富山県美術館。3階建ての建物が立つ場所は、富岩運河環水公園の中にあった「見晴らしの丘」と呼ばれる場所で、子どもたちに人気の遊び場でした。なかでもふわふわドームは一番の人気で、美術館建設計画が決まると地域の人々からは「子どもたちの遊び場を残して欲しい」という声が県に対して寄せられます。

市民のこうした声を受けた行政サイドは建築家の内藤廣氏と共に美術館と子どもたちの遊び場の共存を検討。その結果、屋上を庭園とし、子どもたちの遊び場として解放することを設計に盛り込むことになりました。

 

「ふわふわ」、「ぼこぼこ」‥‥。擬音・擬態語がテーマ

屋上公園内の遊具をデザインしたのはグラフィックデザイナーの佐藤卓氏。佐藤氏は人気だったふわふわドームの「ふわふわ」がオノマトペ(擬態語、擬音語)であることに着目。屋上全体を<オノマトペの屋上>と名付け、ふわふわドームを軸に、「ぼこぼこ」「うとうと」「ぐりぐり」などと名付けられた8つの遊具エリアで構成するデザインを導き出します。

芝生が広がる敷地に色鮮やかな遊具が並び、子どもたちが楽しそうに遊ぶ。その遊具自体がオブジェのようでもあり、興じる子どもたちの姿を含めたこの場そのものが美術館を構成するアートの一つでもあるのです。

 

屋上設置ならではの課題に挑む

美術館建設以前の見晴らしの丘に設置されていたふわふわドームと、オノマトペの屋上に設置された製品はほぼ大きさ形状ともに同じもの。しかし屋上設置においては技術的にもいくつかの課題がありました。なかでも大きかったのが、屋上スペースを有効活用してデザインする上から、エアを送り込む際の制御盤などの設置スペースが限られるということ。さらに装置及び配管類をどのように配置すればデザインへの影響を抑え、屋上庭園全体のコンセプトにふさわしい遊具となるのかも課題でした。

私たちは建築家、設計事務所などと話し合いを重ね、一部地面の底上げを行うなどしてそこに配管類を設置、美観への影響を最小限に抑えています。

 

初の試み。光るふわふわドーム

子どもたちの遊び場であると同時に、多くの市民の憩いの場とすることも屋上庭園のコンセプトのひとつでした。そこでテーマとして上がってきたのが、中心遊具であるふわふわドームの透光性を活かし「夜にライトアップさせてはどうか」ということ。これまでふわふわドーム内部に照明機器を組み込んだ事例はなく、まさに初めての挑戦となりました。内部にLED照明を置くこと、それ自体は難しいことでありません。しかし子どもたちが飛び跳ねる遊具の性質を考えると、安全面などから照明の配置には万全の注意が必要となります。また安全性を考慮しながらも、明るさ、光の周り方にも十分配慮しなければなりません。また送風配管と同じく照明設備を加えることで、配線等の設備類をいかに効率よくまとめることも課題でした。

昼は子どもたちが遊び、その様子をおとなが微笑ましく見つめる。日没後はライトアップされた遊具が夜の帳に溶け込みオシャレなスポットに変身する。<オノマトペの屋上>はその名の通り、子どももおとなも「わくわく」「どきどき」する場所なのです。

 

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