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News Release
2022/08/01

飛行機の翼のような帆を左右に傾け向い風でも前進する帆技術を開発

高谷裕美
MakMaxプラス

帆船型風力発電イメージ 🄫日本海事協会

海洋エネルギーの収穫へ、エネルギー問題で帆船技術に注目


2022年8月1日

<報道用資料>

太陽工業株式会社

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己、以下:太陽工業)は、一般財団法人日本海事協会(本部:東京都千代田区、会長:坂下広朗、以下:日本海事協会)に協力し、飛行機の翼(翼断面)のような帆を左右に傾けながら向い風でも前進する帆技術を開発しています。このほど、「帆走装置」として特許を申請し、2022年8月からはびわ湖にて実証実験を開始します。

 

■帆船型風力発電を構想

 日本海事協会は風を受けて進み、海水でプロペラを回して発電する船(帆船型風力発電船)を構想しています。これをOEHV(Ocean Energy Harvest Vessel/海洋エネルギー収穫船)と呼んでおり、2030年までに技術確立・実用化を目指しています。帆船は沿岸に設置される洋上風力発電(着床・浮体式)と違い、より強い風が吹いている遠洋まで自力で移動して発電を行うことが可能です。空気より密度の大きい海水で発電機のプロペラを回すので風力発電より高い効率で発電が可能です。送電線を作ることなく、自ら発電・蓄電・移動し、港に直接エネルギーを届けることができます。試算では100隻の運用で日本国内の総発電量の10%を賄うことができます。

 

■翼断面の向い風でも前進する帆技術

 技術開発している帆走型風力発電船の帆走技術では、左右に傾く回転型の帆によって、風に応じてより効率的に揚力を生むことができます。布1枚の帆と違い、飛行機の翼(翼断面)のような構造とすることにより厚みが生まれ高い揚力が得られることが分かっています。このしなやかで強く軽量な帆の骨組み及び、表面を覆う高耐久膜の製造に太陽工業の技術が活用されています。

帆船型風力発電 実験船

 また空中翼(船の上)と水中翼(海中)が連動して動作することで帆にかかる力で船体が転倒することを防ぐことができ、空中翼と水中翼を組み合わせた技術として特許申請しています。 技術開発は海事協会と太陽工業により、2021年3月から開始しました。回転型の帆による帆走と水中翼と連動させ転倒を防ぐ実験を行い本年5月に特許申請しました。 8月には発電データの取得やGPS指定ポイントを自動で回る実験、風に合わせて速度を出す実験など、より発電効率を向上させるための実証実験を開始します。

 

■太陽工業の帆船技術への取り組み

 太陽工業は1970年代のオイルショックによる原油価格高騰により帆船タンカー新愛徳丸(1980年)が建造され、帆の製造を担当しました。その後、原油価格が安定したため商船での帆走利用が著しく減少する状況に見舞われました。しかし、その後も太陽工業は帆船技術を保持するため、1981年太平洋横断シングルハンドレースに「太陽号:今田福成」で参加し優勝するなど技術開発を続けてきました。この太平洋横断レースは当時最先端の気象解析と帆走を組み合わせた先進的なレースで、気象予測に基づいた運航で発電を行う帆走型風力発電船に近いものでした。

 2017年には世界初のETFE(エチレンとテトラフルオロエチレンの重合体)セイルを開発しました。ETFEは紫外線劣化の無い素材として近年建材として用いられており、太陽工業のETFE膜構造の解析・加工技術を応用したものです。 太陽工業では「帆船型風力発電」の開発に協力することで、膜構造で培ってきた建築物として「風に耐える」技術を生かし、再生可能エネルギーとして「風を利用する」技術に発展させていく計画です。

透明なETFEセイルで帆走する 太陽工業 社内クラブ艇 TAIYOⅡ (2017年)

■太陽工業株式会社について

 太陽工業は、社会の安心・安全を支え、人々の豊かな生活の実現に貢献することを目指す「膜構造のリーディングカンパニー」です。軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも製品を展開しています。特に近年では、各地で多発する災害時の緊急対応や、新型コロナ対策の医療用テントでも社会の注目を集めつつあります。
公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

 

この件に関するお問合わせ先

太陽工業株式会社 コーポレートコミュニケーション(広報) 電話:06-6306-3033
高谷(080-4017-4670)/西川(090-8828-7063)

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