布製型枠「タコム」
現場に適した自由な形に法面保護工をすばやく形成できます。
タコムは、合成繊維を使用した軽量・高強度の二重織生地(布製型枠)内にモルタルまたは、コンクリートを注入することにより、一定の厚さのモルタル(コンクリート)構造物を成形する工法です。その特性を活かし、河川・ダムの護岸法面保護工や水路ライニング工、橋脚の根固め工や法面緑化工、水中(海中)での法覆工など、用途は多岐にわたります。 新技術情報システム「NETIS登録」:布製型枠工法登録番号 KT-220091-A
特長
多様性
軽量・コンパクト・フレキシブルで張りブロック等の従来工法に比べ場所を選びません。地盤に追従し、どのような形状でも施工可能です。(適用できる法勾配は最大1:1.0程度)
スタンダード型
・一定の厚さの全面モルタル(コンクリート)盤を形成します。・河川、水路、調整池、鉄道、道路等、あらゆる用途に利用できます。
フィルター型
・フィルター部の効果により、法面からの湧水をスムーズに排水できます。・湧水のある法面、水位差の生じる調整池や、浸透型の調整池法面等に適しています。
メッシュ型
・格子状のモルタル法枠を形成します。・枠内に客土、種子吹付、植生土のうを設置することにより、法面緑化が可能です。・美観、緑化の求められる道路法面、河川、調整池の上部法面に適しています。
耐久性
従来のコンクリートブロック張等に比べマットの大きさが大きい為、波や流れに対して耐久性があります。(東日本大震災にも流出することなく堤防の破壊を防ぎました。)
施工性
・マットの周囲を固定するだけで注入が可能です。・現場に合わせて工場加工したマットに注入するため、広範囲の面積を少人数、短時間で施工できます。・大型重機は不要で、水中(海中)でも施工可能です。
主な部材・施工手順
マットの敷設・固定
法面にマットを敷設。マットの法面上部側に単管パイプを通し、支持用のチェーンブロックで縮みを考慮して固定します。
注入
マットの注入口に注入ホースを挿入し、低い位置から行います。常にホースの先端が内部のモルタル(コンクリート)に接するように注意しながら注入します。
洗浄
こぼれ落ちたモルタル(コンクリート)や汚れなどを水洗いします。
物性値
タコムの規格値
タイプ | スタンダード型 | フィルター型 | メッシュ型 | |||||||
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項目 | 50H | 100H | 150H | 200H | 300H | 500H | TF65C | TF100C | TF150C | 440 |
平均厚み(cm)空げき形状(cm) | 5 | 10 | 15 | 20 | 30 | 50 | 6.5 | 10 | 15 | 44x33 |
注入材料 | モルタル | モルタル | モルタル | コンクリート | コンクリート | コンクリート | モルタル | モルタル | モルタル | モルタル |
注入量(m3) | 6.0 | 12.0 | 18.0 | 22.9 | 33.4 | 55.7 | 7.8 | 12.0 | 18.0 | 6.0 |
※打設面積100m2当たり
標準配合表
タイプ | 水セメント比 (W/C) | セメント単位量 C(kg/m3) | スランプ又はフロー値 | 備考 |
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用途 | ||||
モルタル(1:2) | 60~65% | 600以上 | フロー値 18±3秒 | フロー値はPロートによる |
コンクリート | 55~65% | 370以上 | スランプ 22±3cm | スタンダード型200H、骨材最大径15mm以下、スタンダード型(300H,500H)骨材最大径2mm以下、σ28=21N/mm2以上、細骨材率50~60% |
(3)コンクリートの配合には混和材料の使用を推奨します。(4)脱水量はモルタル15%、コンクリート(20mm~25mm)7%程度です。
用途
タイプ | スタンダード型 | フィルター型 | メッシュ型 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
項目 | 50H | 100H | 150H | 200H | 300H | 500H | TF65C | TF100C | TF150C | 440 |
一般法面保護 | △ 注1 | ○ 注1 | ○ 注1 | △ 注1 | ― | ― | ○ 注4 | ○ 注4 | △ 注4 | ○ 注6 |
ダム・貯水池 | ― | ○ 注2 | ○ 注2 | ○ 注2 | ― | ― | ― | ○ 注4 | ○ 注4 | ― |
河川・水路 | △ 注2 | ○ 注2 | ○ 注2 | ○ 注2 | ○ 注2 | △ 注2 | ― | ○ 注5 | ○ 注5 | ― |
河岸・護岸 | ― | ― | ― | △ 注2 | ○ 注2 | ○ 注3 | ― | ― | ― | ― |
注1:湧水なし(湧水がある場合排水パイプ打設)
注2:水位差なし(水位差がある場合排水パイプ打設)
注3:水たたき部及び水位差なし(水位差がある場合排水パイプ打設)
注4:湧水あり
注5:流水が比較的緩やかな場合
注6:緑化可能
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