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遊び場
2021/03/17

駅前の“遊び場”が人と街をつなぐ

高谷裕美
MakMaxプラス

天理市の歴史、地理、文化を凝縮、古墳をモチーフにした白の広場
天理駅前広場コフフン(奈良県天理市)

 

駅前広場から街を元気に

郊外や国道沿いに集中する大型商業施設の影響から駅前商店街が衰退。それに伴い中心市街地の賑わいがなくなり、街の活力が徐々に弱まっていく。多くの地方都市が抱えるこうした問題に、「駅前を変えることで街に活力を」と動いたのが奈良県天理市です。官民連携のまちづくり協議会を設立し、JR・近鉄天理駅前広場を人が集う場所、地域コミュニティの拠点とすべく、大きくつくり変えようというプロジェクトを始動させたのです。

なかでも重視されたのが子育て世代、シニア世代がより積極的に街に出て来られるような仕掛けづくり。駅前を待ち合わせや乗り換えだけではなく、情報や文化の発信拠点、食、遊びによる人の滞留、子どもや高齢者の健康づくりといった複合的な機能を持たせ、世代を超えた市民の交流の場とすることで周辺地域ににぎわいの循環を生もうと考えたわけです。

 

自然に人々が集う仕掛けづくり

野外ステージ、イベントスペース、芝生広場、カフェなどの多くの機能があるなか、その核を担っているのが “遊び場”です。佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィスnendoが手がけた広場は、天理市の歴史、地理、文化の3要素を凝縮。全体が白を基調としたデザインで統一され、円形の大型遊具類は古墳をモチーフとして設計されたもの。その周囲には子どもたちを見守りながら、おとなたちがくつろげるテーブル、乳幼児のいる母親にも安心な授乳施設、シニアも利用できる健康遊具などが配され、幅広い世代が“遊び場”を中心に交流できる仕掛けが設けられています。

なかでもふわふわドームの人気は高く、子どもたちはドームのことを、この広場の愛称<コフフン>と親しみを込めて呼ぶほど。休日の昼間には常に40〜50人の子どもたちがドームで遊び、それを見守るおとなたちが集う。かつては通過するだけだった駅前が、<コフフン>の誕生で平均滞在時間1.5時間にもなっており、地域の交流拠点としての役割を果たしています。

 

余白を作ることで市民参加を促す

<コフフン>の大きな特徴の一つが「シンプルで余白のあるつくり」です。たとえば遊具にしても「こう使わなければならない」と決めているのではなく、トランポリンやすり鉢上の坂は、子どもたちが自由な発想で遊ぶことができ、遊具周辺の階段は上り下りの機能だけでなく、腰掛けてくつろげる場所にもなります。また屋外ステージやラウンジなどにも、円形をモチーフにしているためアイデア次第で様々な使い道ができるようにもなっています。

こうしたデザイン、設計上の仕掛けもあってか、<コフフン>ではマーチングバンドのイベント、スポーツのパブリックビューイングなど年間400以上の催しが企画されており、なんとその7割が市民発案によるものなのだとか。天理市では<コフフン>でのイベントを駅前に閉じたものにせず商店街にサテライト会場を設けるなどして、駅前広場の賑わいを周辺地域へと導く仕掛けづくりにも積極的に取り組んでいます。

 

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