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テント倉庫を施工する際の全体的な流れを丁寧に解説

テント倉庫の導入をご検討の方は、情報収集の過程で「工期が短い」というキーワードに辿り着くかと思います。

この記事では、テント倉庫の施工における実際の期間や、全体の工程について、簡潔にご説明します。また、「確認申請は必要なのか」という、よくあるご質問にもお答えします。

下記の情報を基に、事業のご計画を検討されてみてはいかがでしょうか。

テント倉庫などの膜構造物も、一般的な構造物と同じ

前提として、テント倉庫のような膜構造物は「仮設」というイメージが未だ根強いかと思います。そのため、「テント倉庫は建築物として確認申請が必要なのか」という質問はまだまだ多いのが現実です。

確認申請(建築物)

テント倉庫は、法律で建築物と規定されています。

現在の基準は、2002年に交付・施行された国土交通省告示第666号で規定されており、「構造方法に関する安全上必要な技術的基準」に適合した建築物が膜構造物となります。テント倉庫も、建築基準法上は通常の建築と同様の扱いとなります。したがって、建築確認申請も必要です。(関連記事『テント倉庫の建築確認について理解を深める』)

一般建築と同様の扱いということは、すなわちテント倉庫においても地域で定められた「風速・積雪荷重に対応した構造」を求められることになります。

設計風速を求めるための基準風速(クリックして全国の基準風速をご確認いただけます)

ただし、テント倉庫用途の規定(建築基準法告示第667号)に適合した膜構造物は、設計風速の低減規定を受けることができるため、よりコストメリットが出やすいかたちで設計・施工することが可能です。

工期が短いだけでなく、施工コストが抑えられることも、テント倉庫の大きなメリットの一つです。

テント倉庫 施工の流れ

工期が短いテント倉庫の、具体的な施工の流れを確認してみます。ただし、今回ご紹介するのは一例であり、実際には施工を担当する会社によって異なることをご了承ください。

事前お打合せ

業者と課題や要望などについて打ち合わせをし、数あるテント倉庫のバリエーションの中から、最適な提案をもらいます。

現地確認・法的確認 ※地盤のレベル調査等 

提案内容の実現可能性を確認するため、施工メーカーが現地を訪問して各種調査などを行います。

  • 倉庫を建てられる地盤かどうか
  • 重機の搬入ルートを確保できるか
  • 周辺環境に対し、法的に問題はないか

など、調査範囲は多岐にわたります。

見積・仕様書の確認・工事契約

調査した内容に基づいて正式な見積書や仕様書を作成してもらい、その内容を確認します。内容に合意した場合、契約書に捺印をして発注します。発注から引き渡しまでの期間が短いのがテント倉庫の特徴となります

図面・構造計算書作成、確認申請手続き

詳細な建築図面や構造計算書を作成し、必要な書類を揃えて自治体に建築確認申請を提出します。施主は、登記された敷地図を用意する必要があります。経験豊富な施工メーカーのフォローや代行があれば非常に楽になります。

テント倉庫製作・基礎工事開始

申請の許可が下りた後、基礎工事が行われます。地盤の状況によっては、ここで地盤改良が必要になる場合もあります。その間に、テント生地や鉄骨などの部材の製作を行います。発注内容に合わせた部材を事前に工場で製作して現場に搬入することも、テント倉庫の工期を短縮している要因の一つです。

テント倉庫建設

搬入した部材を、現地で組み立てて倉庫を建設します。倉庫本体建設の工程は、概ね下記のようなスケジュールで、約10日間で完了します。一般的な建築と比較して、圧倒的に工期が短いことが分かります。

工期削減のイメージ (出典:太陽工業株式会社 膜構造物を導入するメリット

工事完了調査・お引渡し

建築した倉庫に問題がないか、申請した書類と異なる点はないかなど、施主も立ち会って最終的な確認を行います。問題がなければ引き渡しがなされます。

部材の調達スパンなどによって前後するものの、発注をかけてから最終的な引き渡しまでにかかる期間は、概ね4ヵ月です。(※オリンピックなど、建築ラッシュになるようなタイミングでは、特に鉄骨の手配などに時間がかかるケースなどがあります)在来工法の約3分の1の期間で工事が完了します。

テント倉庫を導入するメリット

工期が短いことだけが、テント倉庫のメリットではありません。

倉庫の新築や建て替え、改修を検討されている方は、次のような点についても知っておくと良いでしょう。

建設コストが低減できる

合理的な構造、軽量な素材構成、システム化された設計や専門部隊による高い施工技術によって基礎工事のボリュームの低減で、工事にかかる費用を削減することができます。一般的な建築に比べて、約40%の工費削減も可能です。

建築工費削減のイメージ(出典:太陽工業株式会社 膜構造物を導入するメリット

暑さ対策ができる

夏場の倉庫内は気温が40℃以上になることもあり、対策が必須です。テント倉庫なら、材料の持つ特性により、夏でも倉庫内の気温の上昇を抑えることができます。

膜屋根の暑さに対する効果のイメージ

暑さ対策について、詳しくは次の記事もご参照ください。

物流倉庫や工場の『暑さ対策』と具体的な改善策とは

湿度対策ができる

構造や材質の特性により、倉庫内は湿気が溜まりやすくなりがちです。シーリングファンを設置することにより、テント倉庫のさまざまなメリットを享受しながら湿気対策もすることができます。

詳しくは、次の記事をご覧ください。

中型倉庫の『湿気対策』に有効な手段とは

倉庫のランニングコストも削減できる

膜材は薄く、特に屋根に用いられることで自然光を多く取り入れることができます。倉庫の屋根に採光性を求めるケースは一般的には多くありませんが、実は大きな効果が期待できる機能です。

明るい環境は、庫内作業者の視認性を高めます。また、明るさは人の気分を高めて生産性をアップさせるという効果もあるともいわれています。業務効率を向上させますし、自然光を多く取り入れる構造であれば、そのまま照明の電気代の削減にも結びつきます。

テント屋根は明るく、熱を貯め込まない

地震に強い

膜材は金属やスレートと比べて柔軟性が高く、地震の揺れを吸収することができます。 また、軽量であるために万一の落下の際にも被害の程度を軽減することができます。

加えて、テント倉庫自体が在来建築よりも軽量な構造システムのため、圧倒的に地震に強いといえます。実際、阪神淡路大震災や東日本大震災の際には、基礎の浮き上がりなどはありましたが、倒壊被害が発生したという記録はありません。

テント倉庫の発注は、ワンストップで対応できる実績ある業者へ

テント倉庫施工のメリットを最大限に享受するためには、やはり全行程をワンストップで依頼できる施工メーカーを選ぶべきでしょう。

関係企業が増えるほど中間マージンが増えてコストが大きくなる他、責任の所在が不明確になったり、引継ぎに時間を要してしまったりします。また、実績の豊富な企業はそれだけ信頼することができるので、メーカー事例なども必ず確認すると良いでしょう。

膜構造物の施工において、業界で圧倒的な実績を誇るのが太陽工業株式会社です。1922年の創業以来、東京ドームや関西国際空港など、膜構造建築物では無二の豊富な実績を誇る企業です。テント倉庫も数多く手掛けており、様々な課題やニーズに応える対応力が期待できます。

ぜひお問い合わせください。
公式ウェブサイト:太陽工業株式会社

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