太陽工業コラム

人手不足時代のインフラ維持管理

~春の雑草対策と防草という選択肢~

道路や河川、鉄道、電力設備など、社会を支えるインフラは日々の維持管理によって安全が保たれています。しかし近年、インフラ維持管理の現場では人手不足や技術者の高齢化が進み、従来と同じ方法で維持管理を続けることが難しくなりつつあります。

特に道路や河川などの管理を担う地方自治体では、限られた人員と予算の中でインフラを維持する必要があり、維持管理の効率化は重要なテーマとなっています。その中で、毎年多くの現場で課題となるのが雑草対策です。本記事では、インフラ維持管理における社会課題やライフサイクルコストの考え方を踏まえながら、春の雑草対策と防草という選択肢について考えます。

現場の状況に応じた防草対策のご相談を承っています。

インフラ維持管理とライフサイクルコスト

インフラ維持管理を考える上で、近年重視されている考え方の一つがライフサイクルコスト(LCC:Life Cycle Cost)です。ライフサイクルコストとは、構造物の建設から維持管理、更新に至るまでの長期的な費用を総合的に捉える考え方です。高度経済成長期に整備された多くのインフラが更新時期を迎える中、道路や河川などの管理を担う地方自治体では、限られた予算と人員で維持管理を行う必要があります。

そのため、

  • 維持管理作業の省力化

  • 点検・補修の効率化

  • 長期的な維持管理コストの最適化

といった観点から、維持管理の方法そのものを見直す取り組みが進められています。

植生管理という考え方

インフラ維持管理の分野では、雑草や樹木などの植物を適切に管理する「植生管理(Vegetation management)」という考え方があります。植生管理とは、道路や河川、鉄道、電力設備などの周辺に生育する植物を適切に管理し、インフラの安全性や維持管理性を確保する取り組みです。

例えば、

  • 視認性の確保

  • 構造物点検のしやすさ

  • 設備への植物被害の防止

といった観点から、植生管理は重要な役割を担っています。

また、雑草が繁茂すると視界が遮られるだけでなく、設備周辺の環境が変化し、害獣の隠れ場所になる場合もあります。そのため、適切な植生管理はインフラの安全性や維持管理の効率にも関わる重要な取り組みといえます。

春に増える維持管理の課題

雑草対策

こうした植生管理の中でも、毎年大きな課題となるのが雑草対策です。道路の路肩や河川の法面、フェンス周辺などでは、春になると雑草が一斉に成長を始めます。

雑草が繁茂すると、

  • 視認性の低下

  • 構造物点検の妨げ

  • ツル植物による設備被害

など、維持管理上のさまざまな問題が発生します。そのため多くの現場では、毎年除草作業が行われています。

除草中心の管理からの変化

これまで雑草対策は「生えてきた雑草を刈る」除草作業が中心でした。しかし、人手不足や維持管理コストの増加により、毎年繰り返される除草作業の負担は大きくなっています。また、除草作業は一時的な対応であるため、雑草が再び成長すると同じ作業を繰り返す必要があります。

そのため近年は、

  • 「生えてから刈る」ではなく「生えにくくする」

という考え方が、インフラ維持管理の現場でも注目されるようになっています。

防草という維持管理の選択肢

防草とは、雑草が生えにくい環境をつくることで、維持管理の負担を軽減する対策です。対象となる場所や植物の種類によって、さまざまな方法があります。

例えば、

  • ツル植物が設備を登らないようにする対策

  • 法面や路肩などの雑草発生を抑制する対策

  • 長期間雑草の発生を抑える防草シート

など、現場の状況に応じた対策が選ばれています。防草対策は、除草作業の回数を減らすことで、維持管理作業の省力化やライフサイクルコストの低減にもつながる可能性があります。

設置場所や課題に応じた防草対策が可能です。

太陽工業の防草ソリューション

【ツル植物対策】

カズラ・クライムシャッター® 支線用旗型(タイプⅡ)

フェンスや電柱の支線などに絡みつくツル植物(クズなど)は、設備の点検作業や維持管理の妨げとなる場合があります。カズラ・クライムシャッター®は、ツル植物の巻き上がりを抑制することで、設備への植物被害の防止や維持管理作業の効率化に寄与します。忌避剤と旗型形状の組み合わせにより、ツル植物が登りにくい環境をつくります。

※クズなどのツル植物がフェンスを登ることを抑制する「フェンス型」もご用意しております。

>>>この製品ページを見る

【法面・道路・水路対策】

散水により硬化するジオシンセティックセメント複合マット(GCCM)
「コンクリートキャンバス®」

法面や水路などでは、雑草の繁茂により維持管理作業の負担が大きくなることがあります。コンクリートキャンバス®は、水をかけることで硬化するコンクリートシートで、施工後は表面を保護しながら雑草の発生を抑制します。雑草対策と同時に法面保護にも寄与し、長期的な維持管理作業の省力化につながります。

>>>この製品ページを見る

【法面・道路対策】

高耐久アスファルト系防草シート
「アピールAG400」

道路や構造物周辺では、舗装や構造物の隙間から雑草が発生し、繰り返し除草作業が必要になる場合があります。アピールAG400は、高い貫通抵抗性と耐久性を持つ防草シートで、雑草の発生を長期的に抑制します。除草作業の回数を減らすことで、維持管理作業の省力化やライフサイクルコストの低減に寄与します。

>>>この製品ページを見る

維持管理のあり方も変わりつつある

インフラ維持管理を取り巻く環境は、人手不足や予算制約などにより大きく変化しています。

その中で、

「定期的な作業で対応する」から「そもそも発生しにくくする」

という考え方は、今後さらに重要になっていくかもしれません。太陽工業では、膜技術を活かしたさまざまな製品を通じて、インフラ分野の課題解決に取り組んでいます。

具体的な導入検討やご相談にも対応しています。

国土事業への
お問い合わせはこちら