大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:能村祐己)は、2025年3月27日に開業した「THE LINKPILLAR 1(ザ リンクピラー ワン)」とJR高輪ゲートウェイ駅をつなぐ2階駅前広場「Gateway Park」において、高い透光性と耐久性を兼ね備えたETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン)フィルムを使用した大型膜屋根(日よけ)を施工しました。ガラス屋根下の軒天井に厚さ250μの透明と白色フィルムを重ねた2重膜として設置し、透過光を柔らかく拡散させることで、優しく心地よい空間を演出しています。
ETFEフィルムは、ガラスに匹敵する光透過性を備えながら、ガラスよりもはるかに薄く軽量で、構造物への負荷を最小限に抑えることができます。また膜構造ならではの柔軟性を活かし、曲面を含む自由なフォルムの設計が可能です。均質に自然光を取り込みながら、雨天時には来場者をしっかりと保護する次世代の建材として、国内外で採用が広がりつつあります。
「Gateway Park」は、駅直結の広場空間として、国内外から訪れる多くの来場者を明るく迎え入れる玄関口の役割を果たしており、「TAKANAWA GATEWAY CITY」の全面開業に向け、さらなる賑わいが期待されています。約9.5haの開発面積を誇るこのプロジェクトは、オフィス、ホテル、文化施設、住宅などが集積する、都心最大級の複合まちづくりとして進められています。

TAKANAWA GATEWAY CITY THE LINKPILLAR 1外観(夜)

Gateway Park 見上げた様子
当社は2020年に開業したJR高輪ゲートウェイ駅の駅舎においても、膜屋根の施工を手がけました。高輪ゲートウェイ駅は、JR山手線において実に49年ぶりとなる新駅として、その設計監修を建築家・隈研吾氏が担当したことでも大きな注目を集めました。約4,000㎡に及ぶ大屋根は隈氏の意図により和紙を思わせる素材感をもとに、外観には複数の折り目を施して「折り紙」を、天井側から透ける光は「障子」をイメージしたデザインとなっています。
当社は今後も、膜構造の特性を活かし、都市の顔となる場所において「人と環境にやさしい空間づくり」を推進してまいります。
TAKANAWA GATEWAY CITY THE LINKPILLAR 1 概要
発注者:東日本旅客鉄道株式会社
設計者:品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)設計共同企業体(株式会社JR東日本建築設計 JR東日本コンサルタンツ株式会社 株式会社日本設計 株式会社日建設計)
デザインアーキテクト:ピカードチルトン
住所:東京都港区高輪二丁目21番1号
建物用途:事務所・店舗・飲食店・ホテル・集会場他
規模:NORTH/地上29階・地下3階 SOUTH/地上30階・地下3階
構造:S造・一部SRC造・RC造
敷地面積:約38,000㎡
延床面積:約460,000㎡
建物高さ:NORTH/約161m・SOUTH/約159m
JR山手線 高輪ゲートウェイ駅 概要
発注者:東日本旅客鉄道株式会社
設計者:株式会社 ジェイアール東日本建築設計事務所
隈研吾建築都市設計事務所(デザイン監修)
施工者:大林組・鉄建建設JV
完工:2020年
高輪ゲートウェイ駅 2020年完成
太陽工業株式会社について
太陽工業は、経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた大型膜面構造物のリーディングカンパニーです。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開し社会の安全・安心を支えています。
イベントコンサルティングのTSP太陽株式会社ならびに施設運営のアクティオ株式会社をはじめとするグループ会社とともに「世界を、やわらかく。未来を、あたたかく。」することを目指しています。