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テント倉庫/工場/作業場
2020/09/09

水銀・PCB・ダイオキシン汚染土壌対策を行う工事現場にテントが必要になる場合とは?

高谷裕美
MakMaxプラス

汚染土壌対策の工事は、地中に含まれる汚染物質の種類によって処理の方法や必要な設備が異なります。 ここでは、水銀・PCB・ダイオキシンという代表的な汚染物質を取り扱う対応工事の現場において、どのような工法が必要で、工法ごとにどのような設備が求められるのかを説明します。

最後に具体的なテントの内容もご紹介していきますので、工事を検討中の方は是非参考にしていただき、現場に合わせた適切な準備と対応を行ってください。

 

【目次】

1 代表的な汚染物質と、その対応を定めた法律
2 水銀、PCB、ダイオキシンなどの汚染土壌の処理方法
2-1 VOCの処理方法① 「ホットソイル工法」
2-2 VOCの処理方法② 「原位置バイオ工法」
2-3 水銀、PCB、ダイオキシン類の土壌処理方法① 「掘削除去工法」
2-4 水銀、PCB、ダイオキシン類の土壌処理方法② 「オンサイト処理(浄化)工法」
3 汚染土壌の処理にテントが必要なケースの整理
4 PCB、水銀、ダイオキシン汚染土壌対策工事に用いるテント・仮設屋根│太陽工業のラインナップ
4-1 飛散防止テント
4-2 有害物含有粉塵拡散防止テント
4-3 伸縮式テント
4-4 新型伸縮式仮設テント
4-5 固定式テント
5 まとめ

 

代表的な汚染物質と、その対応を定めた法律

まずはじめに、汚染土壌とは、特定有害物質が基準値を超えて含まれる土(土壌)のことを指します。 汚染土壌は、土壌の直接摂取や土壌が溶出した地下水等を飲用することで、人体や生物に悪影響を及ぼす危険があるため、対策が必要であるとされ、この対策を詳しく定めた法律がつくられました。

それが、2003年に制定された『土壌汚染対策法』です。(2010年に大幅改定あり) この法律は、土壌汚染の状況の把握や、土壌汚染による人の健康被害の防止を目的としており、土壌汚染調査の義務がかかる土地の基準や、対象となる特定有害物質およびその基準値が定められているものです。 汚染土壌の対策工事を実施する場合、この対策法に則した対応が求められます。

汚染土壌の対象となる汚染物質には、様々な種類が存在します。 代表的なものとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 水銀
  • PCB(ポリ塩化ビフェニル)
  • ダイオキシン

水銀とは、唯一の常温液体の金属で、有名な水俣病の原因となった物質であり、取り扱いを誤ると人体や周辺環境に大きな影響を及ぼします。

ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、かつてトランス(変圧器)やコンデンサ(蓄電器)などに使用された絶縁油に含まれていた、強い毒性を持つ物質です。その毒性による被害が相次いで発生したことから、保管事業者が2027年までに適正処分することが義務付けられた『PCB特措法』が制定されています。

ダイオキシンは、類似した性質を持つ物質を総称してダイオキシン類と呼ばれ、合計223種類の化学物質が対象となっています。工場等跡地で焼却灰を土中に埋めた場合に、ダイオキシン類が生じ、汚染されてしまうケースがあります。こういった事案に対処するため、ダイオキシン類に関する基準や規制を定め、適切な措置を取り決めた『ダイオキシン特措法』が制定されています。

 

水銀、PCB、ダイオキシンなどの汚染土壌の処理方法

代表的な汚染物質である水銀、PCB、ダイオキシンなどによる汚染土壌の処理方法について、具体的にどのようなものがあるかご説明します。 処理方法にも複数種類があり、以下のような工法に分類されます。 工法ごとにテントの必要・不要の条件が異なりますので、確認が必要です

 

VOCの処理方法① 「ホットソイル工法」

VOC(揮発性有機塩素系化合物)の汚染された土壌に生石灰などを混合して、その反応熱を利用して、揮発・分離させ活性炭にて吸着回収する方法です。 この工法を原位置で行う場合はテントが必要になります。

 

VOCの処理方法② 「原位置バイオ工法」

掘削せず原位置で分解を行えるVOCや油分に関して、栄養塩、高濃度酸素水を簡易薬液注入装置を用いて、分解微生物を活性化することで浄化する方法です。 この工法においてはテントは不要です。また、その他、薬剤を現地注入する方法もあります。

 

水銀、PCB、ダイオキシン類の土壌処理方法① 「掘削除去工法」

現場にて直接汚染土を掘削除去し、場外の中間処理工場まで搬出する方法です。基本的にはテントが必要ですが、汚染物の種類によっては要否が判断されます。

 

水銀、PCB、ダイオキシン類の土壌処理方法② 「オンサイト処理(浄化)工法」

現地にて浄化プラントを持ち込んで処理する方法です。「採掘除去工法」と同じく基本的にはテントが必要です。

 

汚染土壌の処理にテントが必要なケースの整理

取り扱う汚染物質や、その処理のために用いる工法によって、テントの必要性の有無が異なることが確認できました。 汚染土壌の処理を行う場合、どういったケースにおいてテントが必要となるのかを整理します。

 

  1. VOC汚染土壌に対して掘削除去工法で行うケースにおいては、雨除けや粉じん対策としてテントが必要となる。
  2. 水銀・PCB・ダイオキシン・POPsを取り扱う場合は、原則として負圧管理できる前室付きのテントが必要である。
  3. その他重金属の場合は、近隣への対策を行う必要がある場合にテントを用いる。
  4. ホットソイル工法を用いるケースで、原位置で作業を行う場合は、テントが必要となる。
  5. 掘削除去工法は、汚染物の種類によってテントの要否が変わってくるため、注意が必要である。
  6. トンネル掘削によって発生する「ずり」は自然由来の有害物質(シアンを除く8種類)が発生する場合がある。重金属のため水銀以外はテントの必要性は低いが、雨対策(土を乾燥させる・一時保管)が必要な場合にはテントを設置することが好ましい。

 

PCB、水銀、ダイオキシン汚染土壌対策工事に用いるテント・仮設屋根│太陽工業のラインナップ

前項でテントが必要となるケースについてご紹介しました。 しかし、ひとくちにテントと言っても用途によって様々な種類が存在します。 具体的にどのようなテントの種類があるのか理解して、現場に合わせて用いなければなりません。

太陽工業株式会社の製造するテントのラインナップを例としてご紹介します。 取り扱う汚染物質や、汚染土壌工事の工法に合わせて最適なテントを選べるよう、テント(仮設屋根)の種類や特徴を紹介します。

 

飛散防止テント

目的と環境に配慮した自由な設計と、高いデザイン性を誇る太陽工業のテント(膜構造物)は、汚染土壌処理や汚染物質の一時保管や屋内型最終処分場など、さまざまな汚染土壌対策工事の現場で活躍しています。

これらのノウハウを結集させた『飛散防止テント』は、周辺への汚染物質飛散防止対策にしっかりと機能する高品質のテントです。 移動もスムーズに行うことが可能で、クレーンやウィンチで屋根ユニットを移動することで、大面積にも対応することができます。 大スパン施設(W15~30メートル) でも移設が容易な構造となっており、コスト削減にも貢献します。

 

有害物含有粉塵拡散防止テント

汚染度合を示すレベル1からレベル3まで、現場の要求に合わせて対応できるようラインナップされた防護服をはじめ、汚染土壌改良工事の際に作業者を守る数々の環境機器設備を揃えているテントが、『有害物含有粉塵拡散防止テント』です。

それぞれの製品が、作業者の安全を第一に考えて作られた高い信頼性を持つ一式であり、現場の条件や状況に合わせて最適な組み合わせで構築することができます。

 

伸縮式テント

その名のとおり、蛇腹構造によってテント自体が伸縮するタイプのテントが『伸縮式テント』です。 現場の形状や状態、必要な作業の内容や進捗に合わせて調節できる汎用性の高いテントであり、長尺の物や重量物でも広い間口で直接クレーンで入出庫することができます。 上屋の伸縮に機械は不要で、人手で動かすことができる利便性も備えています。 間口サイズは、5種から選択可能。

設置工事は1棟あたり通常1〜4日で完了可能で、撤去も通常1~2日で現状復旧することができます。

 

新型伸縮式仮設テント

スパン毎にテントを差し込んでいく構造で、伸縮式になっている『新型伸縮式仮設テント』は、必要な面積の分だけレンタルできることが特徴のテントです。 テントをスパン毎に差し込んでいくことが可能なため、桁行方向の寸法は1スパン(1.5m)毎に、自由に設定することができます。

開口部はカーテン式でスライドするだけでフルオープンし、スピーディーな出し入れが可能で、作業効率の向上も図れます。 テント取付はガイドファスナーに沿って分割膜を差し込みスライドさせるだけで、旧型と比較すると施工性と安全性が向上している点がポイントです。

 

固定式テント

『固定式テント』とは、上述の伸縮式などのちがってサイズの柔軟な調整は行えない一方、大空間の保管スペースを手軽に確保することができるサイズの決まったテントです。 機能が充実した保管倉庫として、短期間で構築することが可能です。 中間支柱のない大規模なスペースと、ゆとりある7.5mの軒高が特徴で、積み荷をたっぷり格納したい現場には最適なテントです。

建築基準法に対応している構造であるため、建築確認申請が可能となっています。

 

まとめ

汚染土壌対策といっても内容は様々です。 それぞれの現場に合わせて適切な対策を講じなければいけないため、注意点が多いと感じてしまう方も少なくないでしょう。 テントが必要な場合は、適切なテント選びが必要となりますが、様々なテントが存在するため、最適なものがどういったものか分かりづらいというのも事実です。

太陽工業株式会社は、汚染土壌対策向けのテントも数多く手掛けており、どのような現場にも応えられるラインナップと対応力を持っています。 テントを検討中という方は、是非一度お問い合わせください。

>>太陽工業株式会社公式ウェブサイト

 

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