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5~10年後の物流課題に対し今できること ランニングフレコンバッグ、パレット活用の未来

近年の物流業界は変革の時を迎えています。数年後には生産したものが今と同じように運べなくなる可能性もあります。

使用済みランニングフレコンバッグ、パレットの回収、乗務員の高齢化・人材不足など問題は山積みです。環境配慮や業務効率化を目指すうえで、業界全体が5年先、10年先を見据えて変わる必要があるでしょう。変革期の物流業界の取り組みの事例として、樹脂の製造販売をはじめ、包装、物流加工、輸送、及び包装資材管理の受託まで物流をトータルサポートする株式会社ロンビックの宮村様に話を聞きました。

繰り返し使えるランニングフレコンバッグで、5年先、10年先のニーズに応える

Q.ロンビック様では、太陽工業のランニングフレコンバッグを何年くらいご愛用いただいているのでしょうか?

A.顧客での自社管理時代を含めて使用歴はもう30~40年ほどになります 。顧客では全国6工場すべてで、樹脂(ペレット)の梱包に太陽工業さんのランニングフレコンバッグを使用しています。荷姿比率としては、全体の約半分ぐらいでしょうか。残り半分は紙袋、ワンウェイフレコンバッグ、インナーバルクといった感じですね。

Q.ランニングフレコンバッグを使用し続ける理由を教えてください。

A.我々は「包材を管理する」という仕事をしています。「管理する」という切り口なら究極は「管理しなくていい」になりますよね?となれば使い捨てのワンウェイフレコンバッグで出荷すれば良いのですが、使った後の廃棄による環境問題や保管時に荷姿が安定しないという課題が出てきます。ランニングフレコンバッグであれば、洗浄とメンテナンスをすることで繰り返し使用することができます。また、倉庫荷役時の取り扱いや保管時の安定性に優れています。 他の荷姿では解決できない課題を解決できるのがランニングフレコンバッグを使い続ける理由ですかね。お客さんや物流会社さんによっては「ワンウェイフレコンバッグは安定しないのでやめてほしい」という声があるのも事実です。

太陽工業はランニングフレコンバッグの第一人者。経験に裏打ちされた知識・情報でサポートしてくれる

Q.数多くのメーカーの中から、太陽工業のランニングフレコンバッグを使用し続ける理由は何でしょうか。

A.一つは洗浄、メンテンナンスまで考えて作られた今のランニングフレコンバッグを作り上げた第一人者だからでしょうか。すでに確立された形を真似すれば他のメーカーでも同じようなものは作れますが、どうしても二番煎じ感が否めません。でも第一人者である太陽工業さんには、他には真似できないノウハウがあるので品質面でも安心できます。

二つ目として太陽工業さんは、ランニングフレコンバッグの製造から受払を管理するシステム、回収網、メンテナンスまで一貫して行っています。繰り返し使うランニングフレコンバッグには「管理」が不可欠ですが、経験に裏打ちされたランニングフレコンバッグの知識・情報が社内に集約されている太陽工業さんなら、何か問題が起きても全体を俯瞰し、我々と同じ目線で考えてバックアップしてくれます。その点もとても心強いです。

廃棄パレット、フレコンバッグを再利用して環境負荷低減を目指す

Q.ロンビック様では環境負荷低減のため、産業廃棄物の削減に取り組まれていると聞きました。その活動についても教えてください。

A.ちょっとフレコンバッグから話は逸れますが、当社では廃棄パレットを粉砕してパレットに再生する取り組みをしています。自分達で使ったパレットを自分達で再利用して使っています。つまり出処がわかっているので、品質も安定し、効率の良いリサイクルが実現できています。

一方、フレコンバッグに関しては再利用が難しいのが現状です。パレットと違い、フレコンバッグはいろいろな部材が混ぜ込まれた状態のため、現時点では最適解が出ていないとの認識です。我々の現状として廃棄フレコンバッグはサーマルリサイクルしている程度。他のリサイクル方法がないか模索中です。当社だけで全ての課題を解決するのは難しいので、太陽工業さんにも是非協力をお願いできればと思います。

“パレット付き納入”で乗務員の負担軽減へ。新たなパレットの回収システム構築で5~10年後の危機にも備える

Q.今後の物流業界についての想いや、ロンビック様が大事にしていきたいことがあれば教えてください。

A.今までの当たり前が当たり前でなくなっていくと考えています。今までは費用をかければ何とかなりました。今後は費用をかけても運べないシーンが増加していくと考えています。乗務員さんの賃金水準、高齢化、物流会社としても利益率が低い中で、物流業界の2024年問題が重なって、一層「なり手」がいなくなるのではと危惧しています。

これらを改善する目的で、国の施策として「ホワイト物流」に取り組んでおり、包材を管理する立場としては、パレット付き納入を促進し乗務員さんの負担を減らしていきたいです。 ただし、弊社が管理しているランニングフレコンバッグとパレットは各々数十万枚単位で全国に流通しており 、パレット付き納入を促進するとなると、地域や物量に関わらずそれを適切に管理するという課題が出てきます。パレットを付けて出荷したはいいけど、そのパレットが回収できないでは困ってしまいます。

なので、物流業界全体が手を取り合って、パレット回収のデポを共有するのか、輸送会社自体を共有するのか、回収窓口を共有してすそ野を広げていく等 対策を取る必要があると思います。 ただし、これは5年、10年先を見据えないと発想が出てきません。直近の課題も大切ですが、数年先を見据えた上でバックキャストすることが大切だと考えています。

そうなると今度は「誰が旗振るの?」という問題も出てきます。各社さん、パレットの回収に頭を悩ませてはいるものの、とりあえず仕事は回っているというのが正直なところだと思います。そこでわざわざお金をかけて新しいシステムを構築することのハードルは決して低くないため、太陽工業さんとまずは足元の課題に取り組みながら、将来各社さんに参画頂けるような土台作りができればと思っています。

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