防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」

家畜伝染病発生時の迅速な措置、ウイルスの散逸防止、安全輸送を実現

口蹄疫(FMD)、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)、などの家畜伝染病まん延防止は、家畜衛生担当者様の大きな課題。そのためには、適切な初動対応を取ることが何よりも重要です。
ウイルスを封じ込めながら大容量が収容でき、ウイルスを散逸させずに処分家畜を輸送することが、被害を最小限にとどめ、畜産物の安全・安心に貢献することにつながります。

 

防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」は太陽工業、京都産業大学(感染症分子研究センター)、京都府(畜産課、家畜保健衛生所、畜産センター)の産学公連携で農林水産省の研究事業により共同開発※。初動対応の現場で求められる高いスペックを、クリアしています。

 

※農林水産省「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業」における「家畜伝染病発生時におけるまん延防止のための処分家畜等輸送技術の確立」にて開発

製品・サービス紹介

口蹄疫(FMD)など家畜伝染病発生時の対策に理想的な防疫資材

口蹄疫(FMD)、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)といった家畜伝染病のまん延を防ぐには、適切な初動対応による病原体の封じ込めが必要です。 これまで防疫措置により家畜伝染病まん延防止のために処分した家畜を収容し輸送する資材は、小さな医療廃棄物処理容器や大型の金属缶やブルーシートでした。 小型容器では大型家畜には使用できませんし、大型の金属缶は広い保管スペースが必要となりブルーシートでは病原体の密閉ができません。 牛のように1,000kg もの大型家畜を、病原体を封じ込めて収容、輸送できる強靱な防疫資材がありませんでした。 この状況を打開するために太陽工業、京都産業大学、京都府の産学公連携で開発した防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」は、家畜伝染病発生時の初動対応に必要な厳しい条件をクリアする防疫資材。その高い特長をご覧ください。

家畜伝染病発生時に、病原体を封じ込める高い密閉性

防疫バッグ「Close Max」のアルミ内袋は、30nm(ナノメートル)のウイルスを通さず密閉する素材と加工を施しております。
また、袋詰めした家畜から発生するガスを放出するガス抜き弁をアルミ内部上部肩口に配置。ウイルスは通さずにガスだけを放出し、膨張による内袋破裂を防ぐ構造です。
口蹄疫のウイルスは、この大きさの病原体も通過されないPTFE平膜と中空糸ベントで構成されたガス抜き弁をアルミ内袋に後付けすることで、ウイルスを通過させずに処分家畜から発生するガスだけを放出することができるのです。

※ガス抜き弁は、オプションとなります。
※京都産業大学【感染症分子研究センター】でウイルス非通過を検証

1,000kgの牛一頭を収容できる大きさと強靭性

処分された家畜を収容し、輸送する袋には、余裕のある大きさと高い強度が求められます。
たとえば、口蹄疫(FMD)のまん延防止のため処分された牛をそのまま収容できる大きさ。運搬車両へ積載するために必要な、約1,000kg(牛1頭、豚2頭~、鶏300羽~400羽相当)の吊り上げに耐えられる強度。さらに、角、歯牙、蹄で損傷しない素材でなければなりません。防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」はどの条件にも十分耐えられる収容力と強度があります。

また、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)発生時に現在使われている医療用廃棄物処理容器では、収容できる鶏体の数は限られていましたが、防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」なら数百話の鶏体を1袋で収容できるので、作業効率も大幅に向上し、迅速な初動措置に貢献、防疫作業に従事する方々の作業軽減にも寄与します。

素材・構造の工夫

京都府の幅広い防疫作業の経験、当社の膜面製造での蓄積技術により、誰でも簡単に収容し密閉できる構造を実現。
消毒薬にも安定しており、素材の浸食もありません。
焼却時にも有害物質が発生しない素材を採用。処分家畜を収容したまま、大型焼却炉による処理において、排気ガスや焼却灰中のダイオキシン類、有害物質が基準未満であることを確認しています。

収納場所をとらないコンパクトさ

家畜伝染病発生時や万が一の場合に備え必要な防疫資材は、未使用時にはコンパクトに収納できることが大切です。医療用廃棄物処理容器や大型の金属缶を、必要な数量備蓄しておくには広い収納場所が必要です。しかし柔軟な素材で袋状の防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」なら、100cm(L)×50cm(W)×25cm(H)まで折りたたんで収納できるため、広い収納場所は不要です。

また10セットの場合には100cm(L)×100cm(W)×100cm(H)のパレット梱包となり、スチール机1台分の大きさになります。

大型家畜を収容、密閉、積載する4ステップ

STEP1 外袋、アルミ内袋をセット

各材料、資材を準備し、あらかじめ組み立てておいた金属フレームにそって、外袋をセットします。 外袋を金属フレームの外側に広げた後、内側にアルミ内袋をセットします。外袋、内袋は、2名でセットが可能です※

STEP2 家畜を収容

外袋、アルミ内袋を傷つけないよう、角や歯牙の出ている頭部に保護カバーを取り付けます。スリング等を用いて四肢に保護カバーを取り付けます。 ※京都府庁での実地研修会風景(模型牛を吊上げ)

STEP3 アルミ内袋収容口をヒートシールし、消毒

家畜を防疫バッグに収容したら、アルミ内袋収容口をヒートシールし密閉します。その後、ヒートシールにすき間がないことを確認し、消毒を行います。 ※焼却時にダイオキシン発生の原因となる塩素系の消毒液は使用しないでください。

STEP4 外袋を密封、ベルトで締め込み、車輌へ積載

外袋の収容口を3~4回折り返した後、バックルで結合し密封します。その後、固定ベルトを締め込みます。外袋も消毒を行い、クレーンで運搬車両へ積載します。3名体制で作業するのが効率的です。

※金属フレームは別売りです。家畜を収容する際には、防疫バッグをしっかり固定できる金属フレームを使用した方が効率よく作業が行えます。
※ヒートシーラーは別売りです。製品の選定にあたっては、当社にご相談ください。

今後の展望、大型の処分家畜の安全輸送を全国サポート

大型の処分家畜を安全に輸送できる資材を

口蹄疫(FMD)のウイルスは30nm(ナノメートル)という超小型で、アジア地域に常在していて、常に脅威となっています。 ひとたび口蹄疫(FMD)のような家畜伝染病がまん延してしまうと、数千億円規模の直接的な被害が発生。風評被害による畜産業への打撃も大きなものとなります。 家畜伝染予防法では、処分された家畜は焼却または埋却処理と規定されていますが、大型家畜を焼却できる施設は限定され、また都市部や河川の近傍など、埋却地の確保が難しい地域では、遠く離れた処理施設や処分地まで輸送する必要があります。 処理施設や処分地へ輸送するには、ウイルスを散逸させない策が必要です。従来、牛のような大型処分家畜を密閉したまま輸送ができ、未使用時にはコンパクトに折り畳んで収納できる容器はありませんでした。

一方、農林水産省消費・安全局では埋却処分が難しい場合に移動して加熱処理のできるレンダリング装置を開発していました。 このような状況の中、京都府では高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)や口蹄疫(FMD)での幅広い防疫措置の経験から、処分家畜の安全な輸送を課題とされており、太陽工業、京都産業大学へ呼びかけを行い、産学公連携の開発チームにて農林水産省の研究事業に応募し、ウイルスを封じ込めながら1,000体の大型の処分家畜を収容でき、万が一に備え省スペースで保管できる、輸送資材の開発と輸送方法の確立に取り組むこととなりました。

大型の処分家畜の防疫に必要な厳しい条件

処分された牛のような大型家畜を安全に輸送できる防疫資材の開発にあたっての具体的な課題は、下記のようなものでした。

  • 口蹄疫(FMD)のウイルスは30nm(ナノメートル)であることから、この超小型のウイルスも完全に封じ込めることができること
  • 牛を輸送するための1,000kg に耐える吊り上げ強度があること
  • 蹄や角で引き裂かれることがない強靱性があること
  • 困難な防疫作業においても、迅速かつ確実に収容、密閉できること
  • 消毒液との化学反応により影響のない素材であること
  • 家畜から排出されるガスを放出できること
  • 焼却しても、有害な物質を排出しないこと
  • 平常時の備蓄が容易で省スペースで済むこと

これらの厳しい課題を同時に満足させる素材と機能を満たすため、家畜保健衛生所をはじめとする幅広い経験を持つ京都府【現場力】が機能/収容/輸送の方法を提案し基礎データを集積、環境改善貢献企業を理念とし膜面技術におけるあらゆる技術とノウハウをもつ太陽工業【ものづくり力】が技術力で素材や加工方法を検討し製品を具現化、遺伝子レベルの解析に対応する京都産業大学 感染症分子研究センター【分析力】が代替ウイルスを用いて製品の密閉性や輸送性を検証、それぞれの特長や強みを結集し、10回以上にわたってミーティングや実物検証を繰り返し、どの条件をもクリアする防疫資材が誕生したのです。

万一に備え、各都道府県での配備を

非常事態は起こらないことがいちばんですが、国際化が進み人々の移動や交易が増え、地勢上、渡り鳥の飛来などの影響を鑑みると、家畜伝染病発生のリスクに備え、万全を期すことが必要です。 但し、単独で防疫資材をできる限り配備することにも疑問が残ります。 万が一に備え、各都道府県様が少しずつ配備し、有事には融通し合っていただくこともご検討ください。太陽工業では、家畜伝染病のまん延防止に取り組む都道府県様に、防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」ご導入のサポートを行っています。

防疫演習・研修会サポート

防疫演習、研修会でご理解いただける作業性と機能性

各自治体様などで開催される防疫演習、研修会のサポートを行っています。次回の開催時には、ぜひその実力をご確認ください。

防疫バッグの機能性をご確認いただくプログラム

防疫演習や研修会で、防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」の作業性と機能性をご確認いただくプログラムを組み入れてください。 太陽工業、京都産業大学、京都府の産学官連携で2年間かけ、共同開発した防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」は、牛などの大型家畜から鶏のような小型の家禽類までの処分家畜を対象に安全に効率的に収容、輸送できることを目的として開発した防疫資材。現場で求められる高いスペックをクリアした作業性、機能性はすでに多くの機関でご好評を得ています。

各自治体様などで開催される防疫演習、研修会のサポートを行っています。次回の開催時には、ぜひその実力をご確認ください。

※2014年7月に京都府庁で開催した実地研修会。農林水産省はじめ、28都道府県から家畜衛生職員など約150名に参加いただきました。

防疫演習後にいただいたお客様の声

家畜衛生関係者の方々から

  • 実物を見て触って、実演作業も見られたことで、防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」が初動防疫に有効であると感じた。
  • 収容操作が難しいのではないかと思っていたが、誰でも簡単に作業できそうだ。
  • 家畜からのガス発生にも対応できるし、ウイルスを漏洩させないのは安心だ。
  • 鶏体収容時には大容量のため作業が効率的だった。防疫作業従事者のストレスも低減できる。
  • アルミ内袋のヒートシールも経験でき、ヒートシール部に充分な強度があることも実感できた。
  • 角、歯牙、蹄による破損を防止
  • 縫製加工

畜産農家の方々から

病原体を散逸させず輸送できるし、強度も充分にあると思えた。
非常時に備えて、しかるべき機関でストックしてもらえるとありがたいのだが。
万が一の発生時の輸送手段として安心できる。防疫措置を行う前に周辺農家への充分な説明をお願いしたい。

防疫演習、研修会サポート内容

防疫演習にて当社担当者が作業手順を実演

オプションのガス抜き弁、別売りの金属フレーム、ヒートシーラー、模型牛を持参し、フレームの組み立て~防疫バッグセット~収容~密閉までを実演します。

※事前に演習にご使用される防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」一式をご購入願います。

研修会にて製品説明

防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」のミニチュア版やスライド資料や製品パンフレット、使用部材などを用いて製品の説明を行います。

関連リンク

防疫バッグ「Close Max(クローズマックス)」の仕様

外袋

  • 厚さ0.75mm
  • EVA 製特殊ターポリンシート
  • 縫い目なく密封性を実現した、高周波ウェルダー溶着加工
  • テーパー状の収容口は大型家畜もスムーズに収容
  • 収容時サイズ:210cm(L) X 110cm (W) X 100cm (H)
  • 収容可能重量:1,000kg(牛1頭、豚2頭~、鶏300羽~400羽相当)

アルミ内袋

  • アルミ7層フィルム
  • 30nm(ナノメートル)のウイルスも通さない積層フィルムとヒートシール加工
  • 家畜を収容後に、ヒートシーラー(別売り)ですき間なくシール可能

保護カバー(角、歯牙等の頭部および蹄用)

  • ポーラス構造PET製不織布
  • 角、歯牙、蹄による破損を防止
  • 縫製加工

性能・規格

吊り上げ性能

項目 規格値
内容物量 0
80+5%
負荷荷重 2t×70回繰り返いし後、5t×1回
試験法 JIS.Z. 1651(2008)6.4.1法)

焼却性

項目 焼却試験
規格基準 ダイオキシン類対策特別措置法及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令
判定 基準未満であること

※試験内容:牛や豚の死体を収容した防疫バッグを大型焼却炉において焼却し、排出ガスや焼却灰中のダイオキシン類、有害物質を調査した。塩素系の消毒薬は使用不可。

ウイルス非通過性

(京都産業大学 感染症分子研究センターで検証)

項目 収容試験
試験時間 72時間
判定 保管後に30nmレベルのウイルスの漏洩がないこと

※試験内容:代替ウイルスとしてネコカリシウイルスを使用し、牛の死体を収容した防疫バッグにウイルス液を散布する。72時間保管した後にアルミ内袋、防疫バッグ、ガス抜き弁からウイルスの漏洩がないことをリアルタイムPCR(rRT-PCR法)により評価した。

輸送性

(京都産業大学 感染症分子研究センターで検証)

項目 輸送試験
試験距離 100km
判定 走行後に30nmレベルのウイルス漏洩がないこと。

試験内容:代替ウイルスとしてネコカリシウイルスを使用し、牛の死体を収容した防疫バッグにウイルス液を散布する。輸送車にて100km走行した後にアルミ内袋、防疫バッグ、ガス抜き弁からウイルスの漏洩がないことをリアルタイムPCR(rRT-PCR法)により評価した。

取扱い説明書

防疫バッグ「Close Max(クローズ マックス)」をご購入いただくと、一連の作業のながれを紹介する「取り扱い説明書」をご提供します。防疫マニュアルにもご活用頂けるよう詳しい作業内容を掲載しています。データでご提供することも可能です。

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