社員インタビュー

建設事業統括本部 
建築設計部 
東日本設計2課

  • 建築
  • 設計

2022年 新卒入社

小野 富貴

趣味・休日の過ごし方:
散歩、展覧会に行くこと、読書

入社を決めた理由

昔から生物や生態系に興味があって、いつも動物図鑑を読んでいるような子どもでした。次第に生物の分野から発展して、生物の動きや構造を建築に活かせないかと思うようになり、大学院の工学系研究科建築学専攻に進学。幾何学折り紙や可動構造物の研究に取り組みました。言葉で説明すると難しいですが、簡単に言うと開いたり畳まれたり、形が変わる構造物について考える研究。この研究が活かせる分野がまさに「膜」の世界だったんです。膜建築特有の有機的な形、意匠設計と構造設計の境が曖昧なところに魅力を感じ、これまで研究してきた内容を活かし、膜構造物の可能性を開拓したいと思いました。

仕事のやりがい

設計の仕事は、計画設計→基本設計→実施設計→施工設計→製作設計という5つのステップで進んでいきます。私が担当しているのは「施工設計」といって設計工程の中でも後半部分になります。内容としては、意匠・構造設計が終わり、基本的な建物の形が決まったところで、その建物が実際に建てられるように詳細な図面を書いていくフェーズになります。設計の仕事は一人で黙々と作業しているイメージがあるかも知れませんが、実際は他の設計担当者や営業担当、工事部などたくさんの人と連携を取りながらチームで進めていきます。あまり人とコミュニケーションを取るのは得意ではないのですが、上手く連携が取れてみんなで一つの建造物をつくり上げたときには、やりがいを感じます。入社当初はもっと水上の意匠や構造を考える設計をやりたかったのですが、今となっては施工設計からスタートできて良かったと思っています。ここのフェーズを知らないと、いいデザインや構造は生み出すことはできません。この場所で経験を積んだ上でいつかは水上の設計にもチャレンジしてみたいです。

太陽工業ってどんな会社

いろいろなことに挑戦させてくれるのが太陽工業の魅力です。失敗を恐れて挑戦しないのではなく、失敗から学び成長するほうが良い。そんな雰囲気を感じる会社です。たとえば私は、施工設計の業務の他に、デジタル系の仕事にも携わることがあります。学生時代に使用していたデジタルツールなのですが、それを活用することで複雑な形状の建造物に対応できたり、作業の効率化に役立てたりできます。建築の世界でもどんどん新しいツールが発明されてデジタル化が進んでいますから、新しい技術を取り入れて会社に貢献できるような存在になっていきたいと考えています。また、大学院を卒業した後も研究活動を続けていて、論文を書いて国際学会で発表もしています。会社からもバックアップしていただき、出身研究室と共同研究も実施中です。将来的には、膜構造の新製品を開発するなど、業界全体に新しい風が吹くきっかけがつくれたらうれしいです。

私が感じる「膜」の可能性

「柔らかさ」があることが膜の特徴ではあるのですが、構造物にする際はピンっと張って「動かさない」というのが基本的な考えとしてあります。でも、この柔らかさをもっと活かして、私の研究テーマにもつながる「動かす建造物」をつくることができるのではと思っています。膜ならではの造形の美しさをもっと強調したり、形が変わることでいろいろと用途が変化する仕組みを加えたり、膜のポテンシャルをもっと引き出すことで、空間をより豊かに表現できるのではと期待しています。