社員インタビュー

技術開発部 
技術研究所

  • 建築
  • 研究開発

2010年 新卒入社

塩澤 優樹

趣味・休日の過ごし方:
子どもと遊ぶこと

入社を決めた理由

大学では光触媒をつくる研究をしていて昼夜問わず研究をする日々でした。そのため、就職先も光触媒が活かせる分野やエネルギー関係に進みたいと思っていました。太陽工業は光触媒を利用した製品を扱っていて、膜という素材がとても面白そうだと思ったのが最初の印象です。会社説明会で東京ドームの屋根に使った膜材を見せてもらったのですが、厚さが0.8mmで「これが屋根になるのか」と衝撃を受けたのを覚えています。膜材料の分野は高分子の領域ですが、私の専攻は無機材料です。もちろん建築の知識もなく、専門性は大きく異なりますが、それでも挑戦してみたいと思い、この世界に足を踏み入れました。研究チームには私のように専門外を学んでいた人も多くいます。大切なのは入社後にどれだけ学ぶかですので、興味がある方は分野問わず挑戦してほしいと思います。

仕事のやりがい

技術開発部では膜材料・製品の研究開発や、試験分析・評価機能を担っています。研究開発に関しては、営業からのニーズを受けて膜材料や製品の改善・新規開発を行うケースと、新しい技術が発明されたことで研究開発を行うケースがあります。材料加工メーカーとも協力しながら開発を行い、日々新しい膜の可能性を開拓しています。現在、私はマネージャーとして「研究開発」「試験分析・評価」の2チームのマネジメントをしながら、課の方針決定や将来の組織づくりを行っています。この仕事の面白いところは、膜という分野がまだまだ未開拓のフィールドだということです。膜材料の開発は、膜にいろいろなものを混ぜたり塗ったりしてある特定の機能を持たせるのですが、ベテランの研究職の方に聞いても分からないことがたくさんあります。開発する中で自分が世界で初めて知ることも多く、世界初の製品を生み出せることが一番の醍醐味です。

太陽工業ってどんな会社

太陽工業は、やりたいことを後押ししてくれる会社だと思います。たとえば、「こんなアイデアがあるんですけど…」と提案すると「じゃあやってみるか!」と言ってくれることが多くあります。実際、私も1年目ながら、菌やウイルスを不活性化させる膜材料の研究をメインで担当しました。私が大学で光触媒の研究をしていたということで、関連するテーマに挑戦する機会をいただきました。この研究は、膜自体に抗菌・抗ウイルスの機能があるため、避難シェルターや医療用シェルターなどに活用できます。数年後に製品は完成し、世界で初めての機能を持つ膜材料ができました。残念ながら当時はそれほどニーズが高くなく製品化には至りませんでしたが、それでも若いうちにイチから製品開発に関われたのは大きな経験となりました。

私が感じる「膜」の可能性

膜は、やわらかい形状の建築物としては唯一無二の存在で、ガラス・金属・木材・石材などにはない表現ができる特殊な素材です。薄くも厚くも、軽くも重くも、小さく畳めて大きく広げられることもできます。しかも、さまざまな物質を塗ったり混ぜたりすることでいろいろな機能を追加することもできます。膜の持つ可能性は本当に無限大で、研究職の私からするとこんなにおもしろい素材は他にありません。たとえば、植物が生えるシートを開発すれば、砂漠にオアシスを人工的につくれるかもしれません。そんなアニメの魔法道具みたいなことを実現できる可能性を秘めているのが「膜」の魅力だと思っています。